2023年リバポ流行語大賞 結果発表

リバプールを愛する皆さん、ご機嫌いかがでしょうか?


・・・と例年通りに始めましたが、今年は悲しいニュースがありました。

金子勝彦さんの思い出 リバプール愛が“溢れ過ぎた”実況

日本サッカー界を草創期からアナウンサー席で支え、最近までプレミアリーグの迷(名?)実況として喋り続けた金子勝彦さんが亡くなったのです。冒頭「サッカーを愛する皆さん、ご機嫌いかがでしょうか?」という名調子から始まる金子さんの中継。選手名の言い間違いなどツッコミどころは多々ありつつも、フットボール愛、そして古き良きイングランドの風情を感じるお話が私は大好きでした。

以前何度かイベントでお会いする機会がありましたが、とにかくチャーミングで紳士な方。ツーショットのお願いにも快く応じてくださり、その写真は私の宝物の一つです。天国でもマイクの前で「スワーヴ!」「ワンツーパス!」って声を枯らしていて欲しいです。本当に心からお悔やみ申し上げます。

さて、いきなり暗い話から始まってしまいましたが、ここからは切り替えてムール貝酒蒸しにしていきましょう。

今年も流行語大賞には数多くのエントリーをいただきました。そして、圧倒的に過去最多となる611名、累計4308票もの投票をいただきました。師走の忙しい時期にご協力いただき、感謝申し上げます。

結果は本当に僅差、紙一重でした。正直「これが取ったらやばそうだな・・・というワードもちらほらありました。ですが!今回は全く忖度なし!皆様の民意をそのまま発表するという形にしました。どなたからもキックバックは受け取っておりませんのでそのへんはご安心ください。

ついつい前置きが長くなってしまいましたが・・・

それでは、投票結果を発表させていただきたいと思います!

第10位 ヌニェス!ヌニェス!ヌニェス! (Núñez!! Núñez!! Núñez!!) 130票

ヌニェス!ヌニェス!ヌニェス!ヌニェス!ヌニェス!ヌニェス!ヌニェス!ヌニェス!ヌニェス!ヌニェス!ヌニェス!ヌニェス!ヌニェス!ヌニェス!ヌニェス!ヌニェス!ヌニェス!ヌニェス!ヌニェス!ヌニェス!ヌニョス!ヌニェス!ヌニェス!ヌニェス!ヌニェス!ヌニェス!ヌニェス!ヌニェス!ヌニェス!ヌニェス!ヌニェス!ヌニェス!ヌニェス!ヌニェス!ヌニェス!ヌニェス!

ただ名前を呼んでいるだけなのに癖になると話題のチャントが10位にランクイン。文字で見るとゲシュタルト崩壊を起こしてしまいそうですよね。みんな大好きダルウィーーーーーーーーーーーーーーーーーンの関連ワードは今回本当にたくさんエントリーいただきました。

19位 2年目の覚醒 (ヌニェスの覚醒, 2年目のヌニェス) 87票
45位 ビエルサ 27票
49位 またヌニェス おーー!!キター!!! 23票
52位 ヌニョス (ヌニョる, ヌニョっさん) 19票

さて、気になるあのワードは一体何位になるでしょう・・・?


ゴールを決められない試合は土下座だよ

第9位 トレンチシステム (アーノルドシステム, 偽SB, TAAシステム, アレクサンダー・アーノルドの偽SB) 134票

不振に喘ぐ昨季のリバプールの中で、緩慢な守備で批判されがちだったアレクサンダー・アーノルド。明らかにパフォーマンスが低下しており、サウスゲイトからも代表を外されるなど苦しんだシーズンでした。

そんな状況で迎えたアーセナル戦、突如としてクロップとラインダースが繰り出した奇手がいわゆる「偽サイドバック」でした。非保持の際には右サイドバック、保持時には中盤へシフトするという、めちゃくちゃ付け焼き刃感の否めない作戦でしたが、これを機にチームは上昇気流へ向かいます。「守備が軽いんならもっと攻撃させればいいじゃん」というマリー・アントワネットも仰天の秘策は今シーズンも引き続き採用されています。

そのおかげかはわかりませんが、コーナーから半ケツ (13位、108票)でアシストを決めることもできるようになりました。確かに彼の右足から放たれる異次元のキックはリバプール史上屈指の破壊力ですが、反面ペアを組むマカリスター、そして遠藤はめちゃくちゃ大変そうですよね。まあこれもブラック企業感満載なリバプールっぽいのでアリかなと個人的には思います。

夜のトレンチ・システム?

第8位 サイモン・フーパー 139票

今シーズンはとにかく疑惑の判定が多いプレミアリーグ審判団ですが、その中でも特に目立っているサイモン・フーパーさん。開幕節のマンチェスター・ユナイテッドvsウルブズ戦も相当ひどいものでしたが、リバプールも第7節スパーズ戦でそのやばさを再認識しました。試合後公式にPGMOL(28位、60票)が過ちを認め、フーパーさんは今後スパーズ戦で笛を吹かないという報道も出ましたが、しれっとスパーズvsマンチェスター・シティ戦を担当。そこでも最終盤に怪しいジャッジをして全方位から叩かれています。

レッドカードはお前の方だよ

第7位 10人の方が強い (10人での戦い, 10人対11人, 10人) 140票

期待に胸を膨らませて開幕した新シーズン、いきなり第2節ボーンマス戦から10人での戦いを強いられたリバプール。なんとか勝点3をもぎ取り、のちにマカリスターのレッドカードも取り消しにはなりましたが、苦難の船出を予感させられる試合でした。

そして次節のニューカッスル戦。ファン・ダイクがDOGSO(44位、28票)でレッドカードをもらい、またも10人に。しかしこの試合も、相手の悪手もありましたが、終盤のヌニェス!ヌニェス!ヌニェス!ヌニェス!の2ゴールで逆転勝利を収めることができました。もはや10人になった時の方が強いんじゃないか説もありますが、当然のことながら11人で試合を終えられるに越したことはありませんよね。

災難だったのは新加入の遠藤航選手。途中出場でのデビュー戦がいきなり10人、そして次の試合も10人の状況で投入されるという形になってしまいました。クロップも「4−4−1の戦い方は教えてなかったよね」と皮肉混じりに語りました。関連ワードも上位にランクインしています。

22位 遠藤論争 (エンドウ, 数的不利の男、遠藤航, 遠藤航個人合意) 67票
The best 10 men Liverpool ever?

第6位 check complete (チェック・コンプリート, check over) 166票

第8位にランクインしたサイモン・フーパー主審が笛を吹いたスパーズ戦。ちょっと冗談では済まされない大事件が発生しました。

サイモン・フーパー主審とVAR担当のダレン・イングランド(38位、32票)の間でのミスコミュニケーションにより、本来リバプールに与えられるべきはずの得点がオフサイドとして取り消されてしまったのです。

騒動は雪だるま式に大きくなり、ついにはPGMOLが両者間の音声データを公開し誤審を認め謝罪するという事態に。そこで交わされた会話は衝撃的なものでした。関連ワードが幾つもランクインしています。

15位 I can't do anything ('I can’t do anything. I can’t do anything.') 9133位 Offside, goal, yeah. 4133位 VARミス 4156位 Well done boys, good process. 16

この事件の後、試合が進んでしまったから巻き戻すことはできないという意味で"I can't do anything"とされたにも関わらず、12月に行われたクリスタルパレス戦では何分も巻き戻してPKが与えられましたよね。どっちなんじゃい!とツッコみたくなってしまいます。

失った勝点は戻りませんが、このカオスな状況を早急になんとかしてもらいたいものです(無理だろうけど)。

第5位 7-0 (マンUに7-0, 「なんと7-0~!!驚くしかありません 7-0です!」) 201票

22/23シーズンの第26節、マンチェスター・ユナイテッド戦。そこで目にしたものはあまりにも凄まじい試合でした。

2021年にオールドトラフォードで収めた5−0の勝利を上回る7−0という結果は両者の対戦としては歴代最多点差となりました。2年前と明確に違うのは、ユナイテッドがテン・ハーグ監督の元でチームを再構築して優勝争いをしていたという点です。一方、不振に苦しんでいたリバプールは、この勝利で一気に視界が開けたような気がしています。

この大敗がよほどトラウマになったのか、直近行われたアンフィールドでの対戦ではテン・ハーグ監督は消極策で0−0の引き分けを掴んでいます。

この試合中、最後の得点を決めたロベルト・フィルミーノは直前にシーズン限りでの退団を公言。リバプールでのキャリアに華を添えた格好となりました。俺たちのボビー (ありがとうボビー, Si señor, ボビー退団, give the ball to Bobby and he will score)は惜しくもトップ10には届きませんでしたが11位、127票にランクイン。その勇姿は日本のファンの心に刻まれています。

試合後の両クラブOBの対照的な姿

第4位 リヴァプール2.0 208票

フェンウェイ・スポーツ・グループ(FSG)のリバプール売却の話は以前より報じられてきました。しかしオフシーズンに一部の株をファンド売却するのみにとどまり、騒動がひと段落したことは記憶に新しいところです。醜態を晒したハンジ・フリックに代わりドイツ代表監督就任への打診を受けていたクロップでしたが、それを拒絶して心機一転チームの改革に着手し始めました。

まず手をつけたのは中盤の世代交代。長らくチームを支えたヘンダーソン、ミルナー、ファビーニョが退団し、ソボスライ、マカリスター、フラーフェンベルフとフレッシュな顔ぶれを獲得しました。圧倒的なサウジアラビア(27位、61票)の資金力に驚かされた夏でもありました。

30位 ファビーニョ犬事件 45票
52位 ヘンドショック 19票 

と関連ワードがノミネートされています。また、代替選手として狙っていたベリンガム(31位、44票)カイセド(16位、91票)を取り逃し、結果的に遠藤選手の入団につながりました。

14位 ENZO+CAICEDO=ENDO 92票
21位 個人合意 (個人合意はしていなかった) 79票
23位 アンカー取れ 66票
51位 ラビア 21票

いずれにしてもクロップのいう通り、リバプール2.0はまだ始まったばかり。どのポジションも若返りは必須です。これからどうなるか、楽しみに見守りましょう。

こっそり右側に混じる1.0時代から在籍してる人

さて、ここからはTop 3の発表です!!!

第3位 神ソン (アリソン神, 残念そこにはアリソン) 238票

昨年流行語大賞となった神ソンですが、今年も上位にランクイン!一昨年の「雨が降ってます」から数えて3年連続で大賞受賞か!?と思われましたが、接戦の末3位フィニッシュとなりました。

今更アリソンの凄さを語るのは野暮というものですが、今年はなんとスーパーグレートゴールキーパーの他にヌニェス専属の通訳までやってのけてしまいました。ニューカッスル戦後、囲み取材でスペイン語で延々と語るヌニェス。右隣にいたアレクサンダー・アーノルドが「翻訳してくれない?」というプレスからの意地悪に苦笑する中、突然アリソンが英語でコメントを要約し始めたのです。

これには思わずヌニェスもにっこり。Thank you for your support!(37位、36票)と感謝を伝えました。

これからも末長く活躍してくれ!

リバプールファン全員の総意です

第2位 ハゲ詐欺師 244票

今シーズン13節、エティハド・スタジアムでのマンチェスター・シティ戦の試合終了後、両陣営に緊張が走りました。熱戦の末に引分で両者痛み分けとなったこの一戦、いつものようにクロップとペップ・グアルディオラ監督が熱く語り合った直後、我らがダルウィン・ヌニェスがペップに噛みついたのです。

一部報道では、その際に発したコメントが"Bald Fraud"、日本語に直訳すると「ハゲ詐欺師」だったと言われました。あまりのパワーワードに日本のリバプール界隈は大盛り上がり。Twitterトレンドにまで「ハゲ詐欺師」が入ってしまう事態になりました。ぶっちゃけこの言葉が大賞になるんじゃないかと思っていた方も多いのではないしょうか?私もその一人です。

この試合直前の代表戦でシティ側が主力選手を怪我のため招集外にするなど、火種が燻っていたことは確かです。また、本当はヌニェスはそんなこと言ってないという話もあり、真偽は闇の中。

余談ではありますが、2012年のリバポ流行語大賞は"You control the ref & the game"でした。これはマンチェスター・ユナイテッド戦後に当時の監督で常勝軍団を築いたサー・アレックス・ファーガソン監督にリバプールのジョンジョ・シェルビーが放った言葉として知られ、デジャヴュを覚えた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

また、ルイス・スアレスがエバートン戦のゴール後にピッチ際に立っていた当時監督のデイヴィッド・モイーズの前まで走りダイブしてみせるというパフォーマンスを行ったことも有名です(試合前、モイーズがスアレスをダイバーだと揶揄していた)。相手監督に噛み付く元気のある選手はなんだかリバプールの血だよな、いいなあ・・・と個人的には感じています。この元気をぜひパフォーマンスに活かしてもらいたいものですね。

初代は俺だよ

さて、ついにここまで来ました。2023年のリバポ流行語大賞に輝いたのはこの言葉!!!!!

第1位 94分ここはアンフィールド (ここはアンフィールド) 254票

昨季最終盤の猛追で4位フィニッシュを狙っていたリバプールとスパーズの一戦。試合はもつれにもつれ、92分には元エバートンで全てのリバプールファンからヘイトを集めるリシャルリソンがソン・フンミンからのFKに合わせ神がかったイコライザーを決めてしまいました。静まり返るアンフィールド。しかし、アディショナルタイムの決勝点といえばリバプールのお家芸です。

同点に追いつかれた2分後、ルーカス・モウラの中途半端なバックパスを見逃さなかったのはディオゴ・ジョタでした。ボールを奪った勢いでボックス内へ侵入、サイドから矢のようなシュートを放ちゴールネットを揺らしました。4−3。そのゴール直後に、実況に下田恒幸さんが叫んだのがこの言葉でした。

得点後、あまりにも喜びすぎてクロップがハムストリングを負傷するという事態になりましたよね。試合後のリアクションという意味では、かつてのメガネ破壊を彷彿とさせるものがありました。

一昨年、アリソンが起死回生&CL圏を大きく手繰り寄せるヘディングシュートを決める直前に放たれた「雨が降ってます」(by 西岡さん)に続き、実況担当アナウンサーの名言が大賞となりました!その場その場で的確に、ファンの心に爪痕を残すコトバを喋る仕事。しかもファンの誰もが思っていたことを、簡潔に、印象的に表現できる。本当にすごいと思います。下田アナ、これからもぜひ我々リバプールファンを揺らす名言をお願い致します!

それでは、ここから11位以下の投票結果を一挙に発表します。

11	俺たちのボビー (ありがとうボビー, Si señor, ボビー退団, give the ball to Bobby and he will score)	127
12	ドミニク・ソボスライ (ソボスライ)	120
13	半ケツ (半ケツコーナー, 半ケツCK, 半ケツアシスト)	108
14	ENZO+CAICEDO=ENDO	92
15	I can't do anything ('I can’t do anything. I can’t do anything.')	91
16	カイセド事変 (カイセド, カイセド資金)	91
17	ファンダイク復活 (ファンダイク全盛期並み)	89
18	最後真打ち登場、モハメド・サラーです!	88
19	2年目の覚醒 (ヌニェスの覚醒, 2年目のヌニェス)	87
20	代表明けランチタイムキックオフ	80
21	個人合意 (個人合意はしていなかった)	79
22	遠藤論争 (エンドウ, 数的不利の男、遠藤航, 遠藤航個人合意)	67
23	アンカー取れ	66
24	人為的ミス (ヒューマンエラー)	64
25	義務失点	64
26	LEGENDO	63
27	サウジ移籍 (サウジアラビア, サウジ, サウジふざけんな, サウジショック)	61
28	PGMOL	60
29	ディアス父誘拐	53
30	ファビーニョ犬事件	45
31	リヴァプールが連れて来たんだろ使うために遠藤を	44
32	ベリンガム (ベリンガム撤退)	44
33	Offside, goal, yeah.	41
34	VARミス	41
35	3-1	41
36	逆転勝利	38
37	Thank you for your support.	36
38	ダレン・イングランド	32
39	偽デゼルビ	31
40	工事会社倒産	31
41	パニックバイ	30
42	クラブ間合意	29
43	開幕戦のチェルシーどうせ引き分け	29
44	DOGSO	28
45	ビエルサ	27
46	EL	26
47	再試合	24
48	カラオケタブレット反射	23
49	またヌニェス おーー!!キター!!!	23
50	誰だよ最初にショボスライって言ったの	22
51	ラビア	21
52	ヌニョス (ヌニョる, ヌニョっさん)	19
53	ヘンドショック	19
54	ディレイディレイディレイ	17
55	VAR被害者の会、会長チーム	17
56	Well done boys, good process.	16
57	ファイヤーフォーメーション	14
58	リリース条項 (契約解除条項)	12
59	ドーク	12
60	あ〜(決まったな) あ〜〜〜(外したああああ) あ〜(決めたー)	11
61	ハーランドよりアルバレス	11
62	円陣	10
63	8	8
64	f***ing joke	8
65	復調	7
66	he only wants to join Chelsea	6
67	バーゲン価格	6
68	あをによし	3
69	最優秀賞(今年のリヴァプールに一言)	2
70	入賞	0

Other
外れ補強	3
カウント	2
言論統制	2
言論統制アカウント	2
変動	2
呪いのセカンドユニ	1
突貫小僧	1
マティプ決勝点	1
リーダス遠藤	1
2nd Half FC	1
遠藤擁護派	1
ヘンダーソンを獲得してくれてありがとう	1
ハズレ補強	1
ハズレ	1
リーダス喋んな	1
10人ニキ	1
スパーズ戦(昨シーズンだけど2023年なので…)の時のクロップハムストリング負傷	1
ユース組(カーティス、エリオット、クオンザー、バイチェティッチ等)の台頭	1
クオンザー	1
開示請求	1
サラーサウジ	1

みなさま、今年の流行語大賞はいかがでしたでしょうか?予想通り?それとも想定外でしたか?1年もあっという間でしたが、今年もみなさまのおかげで楽しくリバプールライフを送ることができました。

来年はどんな1年になるでしょうか。願わくば、何かしらタイトルを取っていてほしい。そしてその際の名言が誰からの異論もなく、来年の流行語大賞にノミネートされることを心から祈りたいと思います。

では最後に・・・・

みんな、いい夢見ろよ!
Merry X'mas & Happy New Year!!! アディオス!

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