見出し画像

欲しいのは本か情報か

 いきなりの写真で恐縮ですが、これはドキュメントスキャナーという機械です。複数枚の紙を連続して両面を読み取って、一綴りのPDFファイルにしてくれます。私はこれを使って、蔵書の一部をこつこつとデジタル化しています。ちょっと前に流行った電子書籍の自炊ってやつです。断捨離というワケではないのですが、部屋の整理の一環で行っています。

 本を読み込ませるには、その本をバラバラにして紙束にする必要があります。本を愛する方がデジタル化に抵抗を感じる点はここです。私自身、思い入れのある本がありますし、デジタル化するかしないかの取捨選択は多少は悩む作業でもあります。


 そんなとき考えるのは、「自分が欲しいのはその本か? そこに書かれている情報か?」です。この考えに基づき、私は自分の蔵書を4つのカテゴリーに分類しました。


1.本も情報も欲しい。
 思い入れのある本、思い出の本、大好きな本など。

2.情報は要らないが本は欲しい。
 プレミア付きなど本自体に価値がある、また内容はわからないけど誰か大切な人の形見など。

3.本は要らないが情報は欲しい。
 思い入れはないけど、読めなくなるのは何かもったいない本など。

4.本も情報も要らない。
 完全に興味が失せている本など。


 デジタル化の対象は上記のうち3に入る本です。1,2は当然大切に保管しますし、4は速攻で古本屋か資源ゴミです。4が無くなるだけでもだいぶ部屋がスッキリしましたし、3の本も少しずつですが確実に減ってきてます。ここで自分でも驚いたんですが、1,2の本って実はとても少なかったんです。1,2と3,4の線引きは、「仮に天災や火災、窃盗などに遭ってその本が無くなったとき、心から泣くか、もしくは再び買い揃えるか」で判断しました。

 これまで数百冊はデジタル化してきましたが、本の形で持っていた当時とデジタルのデータで持っている現状とで、気持ちの上でまったく差がないんですね。所有欲はモノではなく情報だけで満たされることが圧倒的に多いのかもしれません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?