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切り抜きせなまちラジオ~じっくり見てください~

はじめに

これはSenaさんとぽんたさんとの対談を切り抜いたもの第2回です。前回の記事はこちらからどうぞ。この回だけ単独で読んでも楽しめると思います。ざっくりと文脈を切り取ったものですので詳細は元動画からどうぞ


絵の裏話コーナー

Sena―それぞれがほかの二人の好きな絵を挙げて、その絵について本人から語ってもらうというコーナーです。
雪町―絵描き対談と言いつつ作品そのものについてはあまり語ってもらってなかったので試験的にこういう企画もやってみます


雪町―じゃあSenaさんから語ってもらいますか。まずこの絵。「去りしひと夏の回顧」


Sena―これを好きと言ってくださったのはぽんたさんですね
ぽん―そうですね
Sena―今までで唯一しっくり来た絵ですね。なので選んでもらえてうれしいです。この絵は江の島周辺の鎌倉高校前駅なんですけど、新刊の表紙になります。
ぽん―はい
Sena―実は江の島をいろいろロケーションしていてこの場所を表紙絵だって決めたわけじゃないんですよね
ぽん―うんうん
Sena―描いていく段階で表紙絵って一番キャッチ―である必要があるなということでより幻想さを取り入れたこの絵にしたってかんじですね
ぽん―なるほど
Sena―よくカラオケのMVからインスピレーションを受けるんですけど、旗を振っているのはAlexandrosさんのワタリドリからですね。MVの中で旗を振っている女の子がすごく情景としてうまく表しやすいと言いますか、風のなびき方と旗のなびき方の調和性が図れるっていうことで、こういう絵を描きました。これが出ることのなかった新刊の表紙絵です(笑)
ぽん―闇を感じますね(笑)
雪町―(笑)。もう1枚、次はこの絵ですね


Sena―これも江の島のロケハンのあとの絵ですね。踏切と海を1枚に収めたかった絵です
雪町―なるほど
Sena―江ノ電が海沿いを走っているのでそういう場所はたくさんあるんですけど、その中で一番うまくいきそうな場所です。1点透視で人に目線が行くようにしている構図です。
雪町―はい
Sena―ただこの絵が納得いっていない部分があるんですけど海の塗りが手抜きなんですよね
雪町―そうなんですか?
Sena―これ描いた日に友達に見せたら手抜いたな?って言われて(笑)。これも出なかった新刊に載ってる絵なので、実際に本を出すときにはもうちょっとリメイクされていると思います。
雪町―もしもなんですけどこの絵がTwitterで伸びていたりしたらSenaさんの中で評価は変わっていたりしたんですか?
Sena―いや~、ネットに上げた段階で違うなってなっていたので
雪町―じゃあだめですね
Sena―そういうことです。
雪町―次は僕の番ですね。この絵。ぽんたさんが選んでくれたやつですね


Sena―変わらない町、夏の亡霊ですね
雪町―まさかこれを選ばれるとはって感じです(笑)。でもわからんでもないですよね、僕の絵だと一番まっすぐと言いますか
ぽん―そうですね、わかりやすいと言いますか
雪町―ですね、一番わかりやすい。物語の導入として描いている絵なんですけど、、、僕の中ではうまくいかなかった感がありまして(笑)
Sena―なかなかね(笑)
雪町―絵の作りがあんまりよろしくないなと思いつつも物の描写とか頑張っているなと、手前の電柱とか今なら描きたくないですね(笑)
Sena―すごいですよねこれ
雪町―あ、あとこの絵は初めて写真的な色を目指して描いたんですよね
Sena―へ~
ぽん―確かにそれは思いました
Sena―だからこそ雪町さんの意に反してと言いますか、一般の人に伝わるキャッチ―なものになってる気がします
雪町―今では絶対描けない王道な絵ですね(笑)
Sena―じゃあ次行きましょう


雪町―これもまた古い絵ですね、皆様ご存知でしょうか(笑)。地元の秋祭り前の神社をイメージして描きました。
Sena―はい
雪町―でもあれですね、これを描くときが一番筆がノっていました。今なら何を描いてもうまくいくみたいな
ぽん―あ~
雪町―黄色い表紙を描きたくてこの絵を描きましたね。
Sena―はい
雪町―あと逃げずに描こうっていう感じですね。いつもだとキャラは補色対比で青色の服を選ぶんですけど、赤色と黄色でどうやってキャラと背景を差別化できるか考えたり、、それからシンプルに背景の配色が難しかったです
Sena―そうですよね
雪町―気が黄色に染まるとどうなるんだみたいな、あと暗い部分をどうやって省略するかみたいな、、そういうところで絵描きとしてステップアップしたかったので頑張ったって感じですね
ぽん―なるほど
Sena―当時の雪町さんは暗いところの省略をすごい念頭に置いてましたもんね
雪町―そうですね、今となってはどうでもいいですが(笑)
ぽん―ついに僕の番ですね。Senaさんが選んでくれたやつ


ぽん―この絵は暑くなってきた時期に描いたんですけど、確か5月くらい
Sena―暑かったですね
ぽん―テーマはさっぱりとした清涼感です。夏の海と強い日差しとあとはテーマのさっぱりとした清涼感を頑張った絵ですね。
Sena―はい
ぽん―夏なので背景に彩度の高い色を選んで明暗もつけて強い日の光を表現しました。あと眩しそうなので日傘も出してって感じですね。
Sena―へ~
ぽん―影のレイヤー数を減らして情報量を減らしてさっぱりさせるって感じでやりましたね。おもいきって1影2影くらいにとどめて、ぼかしとかも使わず情報量を減らしてみました。ただ情報量減らしたつじつまを合わせようと影にハーフトーン置いたり
雪町―おいてありますね
ぽん―はい。あとは服とかに質感処理をして情報量を調節しました
Sena―ほ~
ぽん―あとキャラと傘の影で違うハーフトーンを置いて、キャラと小物で差別化を図ってみたっていう試験的なこともしました
Sena―お~、いいっすね、夏はやっぱり
ぽん―いいですね、夏の色好きなので。
雪町―夏の青いいですよね
ぽん―次の絵行きますか


Sena―ぽんたさんが絶句していた(笑)
ぽん―まあ、割と昔の絵なので(笑)
雪町―マジですか(笑)、なんでこれを選んだみたいな感じか
ぽん―わりとSenaさんと近い描き方をしていまして、実際にある場所なんですよね
雪町―はい
ぽん―これを描いたきっかけが、忙しかったので現実から逃げたいなみたいな感じで、身近さとファンタジーの両立を目指しました。
Sena―お~
ぽん―なので舞台は駅を選びました。絵に親近感を持たせたくてフォトレタッチを選択しましたね。実際にある場所だと親近感湧くかなあと。
雪町―へ~
ぽん―服装とかもファッション誌からチョイスしました。こういう服を着てる子いるかもな~っていう親近感を持たせて、、これは割といつもやっているんですけど。あとはファンタジー感を出すためにそよ風なびく感じの青い夏みたいな、実際はそうそうないので
雪町―夏だと熱風ですもんね(笑)
ぽん―そう、さわやかな風なんてないので(笑)。あと個人的にお嬢様みたいなのに幻想を抱いているので、そういう服装にするとファンタジーになるので服装や小物はそうやって選びました
Sena―がっつり青って感じで
ぽん―そうですね
雪町―いや~いいですよねこの絵。線の太さとかめっちゃよくないですか?
Sena―あ~なるほど
ぽん―このころは結構太かったですね。
雪町―勇者ですよね。後ろの背景に対してこの太さのペンを選んでくるのが(笑)。でもそれがめちゃくちゃいい味出してますよね
ぽん―なんでこの太さにしたのか自分でもよくわかっていないですが(笑)
雪町―めちゃいいですよ。ポップな感じが出てて
Sena―ね!本当にそれがあってこそのきゅっと絵がまとまる
ぽん―ラフ描いている時点で線の太さこれかなと
Sena―今後とも3人とも過去作を更新していけるように、、もう一回ゲストに来ていただいたときにその絵が切り替わっていくように
雪町―頑張りましょう
Sena―今回も絵のこだわりしゃべり切れてはいないんですけど、Twitterだと一瞬で流れていくのでね、、見る側もじっくり見たいですね
ぽん―絵を隅々まで見てくださるとうれしいですよね
Sena―すごいうれしいですよね
ぽん―一瞬でもいいですけどできればじっくり見てくださるとうれしいです!

次回へ続く