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芝浦橋南詰メイキング#3-中景-

1.はじめに

前回のメイキング#2はこちらからどうぞ。

どうも雪町と申します。今回もヘッダーのイラストを仕上げていこうと思います。前回は近景を塗り終わったので、今回は人物と中景を塗っていきます。

2.人物

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とりあえずガシガシべた塗りで固有色を置いていきます。(正確には固有色ではないですが)。

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続いてはハイライトや陰影を入れていきます。例のごとく落ち影は空の色に引っ張ったグレーを乗算で重ねることが多いですが、物の固有色に対して色を変えながら選んでいきます。例えば、肌色に青の強い影を落としてしまうと、このイラストにおいては血色が悪く不自然に見えてしまいます。環境によって自然な影の色は変わってくるので脳死で空が青いから青みの強い影を落とすみたいなことは避けましょう。(そんな色の作り方をしている人が果たしているのか謎ですが、、、)。では具体的にどんな色を置けばいいかというのはほかの人のメイキングや教則本を見ていただいたほうが正確だと思います。ちなみに夏の強い日差し下なのでいつもよりコントラストの高い影を置いています。

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最後に線画をなじませます。塗りをコピーしてぼかし、レベル補正をかけてから線画に重ねます。(正直この工程は線がきれいであれば必要なくなると思うのですが、私はキャラが特に苦手なので線が汚く浮いてしまいます。なのでなじませることでなんとかします)

3.レイヤー分け

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中景にあるオブジェクトを各々レイヤーに分けてシルエットを取ります。距離感の表現のため若干ぼやけたエッジのブラシでシルエットを取っています。

4.描きこみ

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とりあえず前回と同じ手順で手前側を描きこんでいきます。描きこむといっても距離があるので明暗を描き分けて、ピンポイントで目立つ汚れを入れていくだけなのでそこまで時間はかかりません。また、あたりまえですが近景よりも遠くにあるので空気遠近に応じてコントラストを小さくして描きます(できているかは別として)。特に陰影部分の暗い色はもろに空気遠近の影響を受けるのでうまく彩度を落として明度を上げたいです。

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メインの一つ高架を仕上げていきます。ひとまず下塗りに乗算で影を重ねることで明暗を構成します。これだけでもすでにらしくなったかなと思います。

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続いてはこの上からチョークとエアブラシで描きこんでいきます。暗い部分の省略を意識しながら微妙なコントラストで弱いシルエットを陰影部分に描きこんでいきます。光の反射が考えられる場所にハイライトを入れると少ない手数でよりらしくなります。どれくらいの塩梅で省略できるかというのは今も模索中ですがこういった情報量の多い都市風景は暗い部分の情報量を整理していかないと描きこみ地獄になるような気がしますし、見る側としてもしんどい絵になっちゃいますよね。また、余談ですが省略している部分に描き手が物をどのように捉えているかという作家性がにじみ出る気がするので、なるべく陰影の色と省略の仕方・塩梅にはこだわりたいなと考えています。結果、高架を描くのに悩みまくってめちゃくちゃ時間を溶かした雪町でした(笑)。

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ごちゃごちゃ言っていますが、中景はほぼシルエットだけとっている感じで情報量を抑えています。塗り終わったらこんな感じです。

こうしてメイキングを書いていますが、毎回「絵が分からん」と悩みながら作業しているので、雪町が考えたことメモみたいな文章になっているのが申し訳ないです、、、

長くなりましたが#3は以上です。次回は遠景を仕上げて欲を言えばエフェクトまで入れたいですね、、、!ご覧いただきありがとうございました!