痛み止めの比較

よく出てくる痛み止めを比較しました。

カロナール(アセトアミノフェン)

効能又は効果

1.
下記の疾患並びに症状の鎮痛
頭痛,耳痛,症候性神経痛,腰痛症,筋肉痛,打撲痛,捻挫痛,月経痛,分娩後痛,がんによる疼痛,歯痛,歯科治療後の疼痛,変形性関節症
2.
下記疾患の解熱・鎮痛
急性上気道炎(急性気管支炎を伴う急性上気道炎を含む)
3.
小児科領域における解熱・鎮痛
用法及び用量

効能又は効果(1)の場合
通常,成人にはアセトアミノフェンとして,1回300〜1000mgを経口投与し,投与間隔は4〜6時間以上とする。なお,年齢,症状により適宜増減するが,1日総量として4000mgを限度とする。また,空腹時の投与は避けさせることが望ましい。

効能又は効果(2)の場合
通常,成人にはアセトアミノフェンとして,1回300〜500mgを頓用する。なお,年齢,症状により適宜増減する。ただし,原則として1日2回までとし,1日最大1500mgを限度とする。また,空腹時の投与は避けさせることが望ましい。

効能又は効果(3)の場合
通常,乳児,幼児及び小児にはアセトアミノフェンとして,体重1kgあたり1回10〜15mgを経口投与し,投与間隔は4〜6時間以上とする。なお,年齢,症状により適宜増減するが,1日総量として60mg/kgを限度とする。ただし,成人の用量を超えない。また,空腹時の投与は避けさせることが望ましい。
添付文書

ポイント

•多くの疼痛に使われる。使用用途は体感2と3が多め。

•COX1、2を介さず鎮痛作用→胃を荒らすなどの副作用が少なく、小児に使いやすい。

•用量の覚え方:
 (1)1回1000mg、限度は4倍の4000mg
 (2)1日1500mg、これを分3した量が1回の最大量。
 (3)10kgの小児の量は、100〜150mg
   (最大の150mgが採用され、頓服のカロナール細粒20%だと0.75g/回)

•投与間隔:
 頓服で使用(1、3)→4〜6時間
 食後に服用→12時間以上(基本4〜6時間空ければ問題なし)。

•注意点:
 •空腹時が望ましい。→肝毒性、消化性潰瘍のリスクが高まるため。
 •1日1500mgを超える量を長期投与→受診毎に肝機能検査が必要。
 

ジクロフェナク(ボルタレン)

内服薬

4. 効能又は効果
下記の疾患ならびに症状の鎮痛・消炎
関節リウマチ、変形性関節症、変形性脊椎症、腰痛症、腱鞘炎、頸肩腕症候群、神経痛、後陣痛、骨盤内炎症、月経困難症、膀胱炎、前眼部炎症、歯痛

手術ならびに抜歯後の鎮痛・消炎
下記疾患の解熱・鎮痛
急性上気道炎(急性気管支炎を伴う急性上気道炎を含む)

6. 用法及び用量
〈関節リウマチ、変形性関節症、変形性脊椎症、腰痛症、腱鞘炎、頸肩腕症候群、神経痛、後陣痛、骨盤内炎症、月経困難症、膀胱炎、前眼部炎症、歯痛の鎮痛・消炎、手術ならびに抜歯後の鎮痛・消炎〉
通常、成人にはジクロフェナクナトリウムとして1日量75~100mgとし原則として3回に分け経口投与する。また、頓用する場合には25~50mgとする。なお、空腹時の投与は避けさせることが望ましい。

〈急性上気道炎の解熱・鎮痛〉
通常、成人にはジクロフェナクナトリウムとして1回量25~50mgを頓用する。なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、原則として1日2回までとし、1日最大100mgを限度とする。また、空腹時の投与は避けさせることが望ましい。

添付文書

ポイント

•用量:
 疼痛→錠剤3、4錠分を分3、頓服は1、2錠分
 気管支炎の解熱、鎮痛→頓服として1、2錠分。最大100mg

•COX2への選択性が高く、鎮痛作用は強力

•錠剤(25mg)とカプセル(37.5mg)が存在。カプセルは徐放剤で、錠剤と比べ少しずつ薬が放出されるので、長い時間効果が続き、効きすぎず、副作用がでにくくなるというメリットがある。外用薬も存在する。

•空腹時に服用しない→消化性潰瘍のリスクをたかめるため。

ロキソニン(ロキソプロフェン)

4. 効能又は効果
下記疾患並びに症状の消炎・鎮痛
関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群、歯痛
手術後、外傷後並びに抜歯後の鎮痛・消炎
下記疾患の解熱・鎮痛
急性上気道炎(急性気管支炎を伴う急性上気道炎を含む)
6. 用法及び用量
•下記疾患並びに症状の消炎・鎮痛、手術後、外傷後並びに抜歯後の鎮痛・消炎

関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群、歯痛通常、成人にロキソプロフェンナトリウム(無水物として)1回60mg、1日3回経口投与する。頓用の場合は、1回60~120mgを経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。また、空腹時の投与は避けさせることが望ましい。

•下記疾患の解熱・鎮痛

急性上気道炎(急性気管支炎を伴う急性上気道炎を含む)

通常、成人にロキソプロフェンナトリウム(無水物として)1回60mgを頓用する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、原則として1日2回までとし、1日最大180mgを限度とする。また、空腹時投与は避けることが望ましい。

ポイント
•用量:
 疼痛→1回1錠分、頓服は1回1錠から2錠分
 気管支炎の解熱、鎮痛→1回1錠。最大180mg(3錠分)

•レバミピドとの併用が多く、頓服で服用するケースが多い。

•即効性が高い。


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