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15.「生徒向け」通信制高校ってどんな場所!?

公立中学校で勤務するようになって、2年半が経ちました(2022年2月)。公立中学校で勤務する前は、私立の通信制高校で保健体育の先生として働いていました。

 通信制高校とは、学校の形態の中でも特殊な場所で「登校が基本無い」「髪型服装自由」など普通の学校から勤務してきた先生はこのギャップに驚くはずです。

 今回は生徒むけに通信制高校ってどんな場所かを説明したいと思います。

基本的に登校は無い

 通信制高校は基本的に自学自習です。教科書や配信動画を見ながら、自分で学習をします。なので、基本的には登校はしません。
 登校はしないと言っても、年間に数回登校する日(スクーリング)が決められています。私がいた学校では、年間5日間程度の登校と定められていました。学校によりバラバラで年間10日とか、週1日とかの学校もあります。

服装髪型自由

 毎日登校するわけでは無いので、生徒指導も超ゆるゆるです。なので服装や髪型が自由です。登校しないから指導のしようが無いですよね。

 特に髪型はびっくりする生徒が多いです。「熱帯魚かっ!?」と突っ込みたくなるほど蛍光色に染めてくる生徒もいます笑。

 何もかも自由なイメージの通信制高校ですが、なんだかんだ普通の服装、普通の髪型がほとんどなので、ガチの自由人は数名です。

生徒層

 私がいた学校の生徒層はこんな感じです。

・不登校
・学習障害や発達障害を持っている
・高卒の資格を取りにきた社会人
・進学校から転校してきた

 バリエーション豊富ですね。要するに学校に上手く馴染めなかった生徒や社会人がほとんです。年齢もバラバラです。

卒業単位数

 おそらく通信制高校のほとんどが国が定める高校卒業要件の74単位付近で設定されているかと思います。普通の学校は120単位くらいなので、国が定める高校卒業単位ギリギリの数字に設定されているのがわかります。

ちなみに、よく落とす単位は「体育」と「数学」です。体育は意外じゃないですか?

体育は「周りと最低限のコミュニケーションが取れる」「体育ができるくらい最低限の体力」が必要となってきます。不登校の生徒は通信制高校に入る前に、ちょっとでもいいのでウォーキングするなどして体力をつけるようにしましょう。

学習方法

学習方法(単位認定されるために必要)は以下の通りです。

レポート

 毎月出される、レポートに取り組み提出する必要があります。レポートとは学習した内容の小テストのようなものです。
 学習の仕方は、教科書をみたり、配信されている動画を見ながら答える問題です。基本的に教科書や動画を見ると解ける問題となっています。

スクーリング

 通信制高校といっても、スクーリング(登校)に参加することが必要となります。日数は学校によって、バラバラなのでHP等で確認してください。
 スクーリングは通常の学校のようなことを行います。

・1時間で1コマ授業を行う
・体育や家庭科など実技教科ももちろんあります
・特別活動も参加必須です

 ほぼ、学校と一緒ですね。ちなみに現在の制度(2022年3月)ではスクーリングに参加しないと単位を認定することはできません。スクーリングに参加しないで単位取れる学校を探しても無駄です・・・

テスト

 もちろんテストも受けますよ。点数取れないと追試の学校もあります。点数が低すぎると単位の認定はできません。なのでレポートをしっかりと行いましょう!(当たり前です)
以上のように「レポート」「スクーリング」「テスト」は必須で受けなければなりません。

留年の概念がない

 通信制高校は1年間で取得する単位が決まっています。私がいた学校では、1年間で25単位でした。仮に22単位しか取れなかったら、落とした3単位+25単位=28単位を次の学年で履修しなければいけません。
 と言うように、いくら単位を落としても次の学年に上がれます。そのかわり単位を落としたら、次の学年で苦労するということです。
 つまり、通信制高校では留年の概念はありません!
では、3年次で単位を落としたら・・・はい、4年次に上がります笑
 実質留年ですね・・・なので単位はしっかりとるようにしましょう。

最後に

 通信制高校で3年間勤務しました。通信制高校は自由なイメージで入学される方が多いです。
 しかし、自学自習が出来ないと単位が取れません。(もちろん先生方のサポートは少なからずあります)また、スクーリングでは通常の学校のように、授業を受けなければいけません。生活習慣もしっかり整える習慣をつけましょう。

以上です!!

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