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BeRealはリアルじゃない

2022年からBeRealを使っていた私は、周りと比べると早い時期にこのアプリを活用していたと思う。

私がこのアプリに惹かれたのは、コンセプトが素晴らしかったからだ。ざっくり言うと「リアル」に焦点を当てたサービスだったわけだ。InstagramやTwitterなんかはどこか背伸びしている印象が拭えなかった。

周りの人の良いところを見て自分を攻めたし、そんなことを考えながら自分自身も投稿を続ける日々。きっと自分の自信のなさを忘れるために自身も積極的にSNSを活用していたと思う。

少なからず似たようなことを考えている人はいるんじゃなかなと思った矢先に、BeRealを知った。名前の通り、「リアル」や「ありのまま」を大事にできそうなアプリだと考え、使用し始めた。

このアプリの使い方としては、まずメンバーをフォローしてその人と写真の送り合いをする。回数は基本的に1日に1回で、相手が写真を送ってきたらすぐ(2分以内?)にこちらも写真を送る必要がある。

この機能をめんどくさいととるかリアルさが追及できて良いと捉えるかは人によるが、私は後者だった。

しかしたまたまか分からないが、私の周りには3日に1度、あるいは1週間に1回という少なめの頻度であまり続く雰囲気はなかった。それでも写真を送るときには、割とみんなが「リアル」の状況を過ごしているのが分かってそれは新鮮だった。

2023年の秋冬辺りになってくると、私の周りでもBeRealを使う人が増えてきた。だが少し様子がおかしい。確かに毎日投稿するようなメンバーはあまりいないのだが、これが本当に「リアル」なのかと思う写真が増えてきたからである。

・いつも友人とご飯を食べている写真
・何十人と一緒に写真を撮っている人達

この人たちの「リアル」はこんなにも人と一緒にいるのかと不思議に思った。いや、というより「嘘」だとすぐに分かった。それに乗じてInstagramのストーリーにBeRealの写真を載せたものが流れてくるようになった。

これは「BeRealのInstagram化」とでも言うべき事態だろうと私は思ったのである。コンセプトとして掲げられているリアルさの追及も、実態は「盛りたい」が勝ってしまった訳だ。

InstagramもそうだしBeRealもそうだが、最初は当然ユーザーが少ないため、コンセプト通りの活用がなされやすい。ある意味私がありのままという1番楽な気持ちでSNSを活用できるのはこのフェーズなのである。

ここからは私の憶測であるが、SNSがより多くの人に活用されるようになると皆、「盛りたい」や「優越感を見せつけたい」が最優先に来てしまうのではないだろうか。どれほど有力的なコンセプトがあろうとも、実態は他の人に優越感を見せつける行為に移り代わってしまう。

これからもSNSは増え続けるだろう。だがユーザーが増えれば、結局これまでのSNSとそれほど変わらないだろうというのが私の予想である。これからのSNSの結末を私はそれとなく見届けたい。私は人とのコミュニケーションや対話が大好きである。だがなぜかSNSは私には合わないのだ。

結局、原点回帰のような形でLINEに戻ってくる自分がそこにいた。

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