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DAILY BOPの後日談

TOUR DAILY BOPが終わりました。僕らとしては初めての全国ツアーでした。札幌や仙台は初めてのワンマンだったし福岡や広島なんかは過去ライブをしに行ったことがなく、昨今の事情も重なって緊張・ワクワクがごちゃごちゃに入り混じって整わないまま終わった感じです。一緒に踊ってくれたみなさん、万全の態勢で協力してくれたスタッフ・バンドメンバーのみさなん、本当にありがとうございました。
DAILY BOPというアルバムはライブにおける演奏というのを中心にはイメージして作っておらず、みなさんの鞄の中のイヤホンや、スマホのスピーカーから流してもらい日々の踊りへ案内することをコンセプトとしていました。そのアルバムがみなさんと共鳴して、最終的にライブでたくさんの人とグルーヴしたことをとても嬉しく思います。余談ですが、「ライブで泣きそうになった」と感想でいただくことがあります。ライブにおいては「泣きながら踊れる」を一つのテーマとして作っているのでめちゃ嬉しいです。

夏も秋も2021も止めないよう「踊りの合図」をリリースし秋にはまたツアーをやります。みなさんの日々が回り続けるように僕らも音楽をしますので、どうぞLucky Kilimanjaroと一緒に踊ってくださいませ。

以下では、DAILY BOPの曲たちについて、どのようなイメージで料理されていったかブツブツと書いていこうと思います。
1点事前に説明したいのですが、僕は楽曲を作る際に、曲の持つコンセプトを大事にパッケージしています。一方で、それがお客さんの耳に飛び込んだ時にどういう感想を持つか・どういう消費が行われるかはお客さんのものなので、そこを変えたいとは思っていません。例えば僕は自分の楽曲を「オシャレなもの」として作り上げることはないですが、一定数そうした視点で捉える方もいると思います。それはその人の生きてきた物語と僕らの音楽が脳の中でジョイントした結果であり、僕がコントロールする場所ではないと思っています。また、その視点が別に間違えているわけでもないと思います。ただ、僕がどういう考えで楽曲を作ったかをみなさんの脳に放り込むことで新たな化学反応が起き、音楽の楽しみ方が増えることを期待しています。

サムネフォトは by 田中聖太郎

Superfine Morning Routing

アルバム制作時、NHKのラジオ体操をよく行っていて、こういう爽やかな気持ちで朝を迎えるラジオ体操的な曲があればいいなと思い作った。『あとは頼んだぜルンバ イヤホンさしてブーンバップ』の歌詞が気持ち良くて気に入っている。歌詞にもあるアヴァランチーズはギャグ。ツアーのオープニングBGMでアヴァランチーズのSince I Left Youを流したが、気づいてもらえた方はいるだろうか。

太陽

2020年夏シングル。エモめの夏リリース1週間後にサプライズリリースで出した曲。近所の公園で開催されていた地域の夏祭りでの踊りが記憶に残っていて、そういう記憶はみんなの頭の中、もっと言えばDNAレベルで体の中に存在していると考え、そのDNAを呼び起こすべく現代のポップスに落とし込んだ。あと小さいころ、ジブリの「平成狸合戦ぽんぽこ」をよく観ていて、自分のお祭りの記憶と強くリンクしており楽曲でも影響を受けている。テーマは「心の晴れ乞い」。MV撮影の日、爆雨だったらしいが晴れてあの天気になった。yurinasiaさんのコレオ、平野沙羅さんのダンス、そしてあの景色で作られた映像、凄まじく好きです。

エモめの夏

同じく2020年夏シングル。!maginationリリース後に書いた曲。アルバム制作後、頭を空っぽにしてぇ〜〜という思いで着手したのを覚えている。ライトさ/石橋を叩かないで渡る、みたいなことを考えながらサウンドも歌詞も書き上げた。理性や論理を外して走る。夏はあっという間だからね。

アドベンチャー

大人になっても学び続けることがテーマ。高校生の時にハードロックのギタリスト、ヴァンヘイレン、リッチーコッツェン、ヌーノベッテンコートとかが好きで、あのころのヤングな気持ちを出したくギターのディストーション+ハーモナイザーでのフレーズをメインリフに置いた。R.I.Pエディ。

ペペロンチーノ

2020年になってコロナと、僕は本業が完全に音楽家になったのもあり、お家時間が爆増した。自宅近くにおいしいトラットリアがあり、そこのペペロンチーノを再現してやろうという動機でチャレンジし続けたことをそのままテーマにした。なお、まだ再現できていない。バリラはNo4が一番使いやすくて好きです。おすすめのオリーブオイル情報をお待ちしています。
レコーディングでかなりの時間をメンバーのガヤガヤしてる声を録音するのに使っている。ガヤについてはアドリブで何周かやってもらっているのだが、柴田がバイトでみじん切りしてたという話に対していのっちが「(バイトで)みじん切りすることあるんだ」とコメントしていて、「するだろ」と思ってウケてしまい曲中の会話に採用した。あと謎にジーコがよく笑う。
何人か気づいた方もいると思うが、好きなグループへのリスペクトを込めて歌詞のオマージュをしている。

雨が降るなら踊れば良いじゃない

マリー・アントワネットが(実際には言ってないらしいが)言ったとされるセリフの引用。雨が降るならこの曲をかけて踊る、という連鎖反応を作ることで雨に対して楽しくいられるのでは?がテーマ。
『おはよう。会えない時のためにこんにちは、こんばんは、おやすみなさい』の歌詞はジムキャリー主演の「トゥルーマン・ショー」のセリフを引用。ぜひ観て欲しい。
RC-20というのはドイツのXLN Audio社が出している音楽制作用プラグイン。音をLo-Fiといって古いテープのような音質に変えることができるものだが、この曲の冒頭のLo-Fi部分では使っていない…。

ON

ヴァース/サビみたいな構成ではなくワンアイデアを気持ち良く回し続けるというコンセプトでデザインした。ずっとオネノネ歌ってる。ライブで楽しい曲。冒頭の少し不気味な声ネタはラミと柴田。ブレイクのスクラッチ音をボム兵と呼んでいる。

KIDS

アルバムが完成したときメンバーのフェイバリットとして一番意見が集まったこのがこの曲。個人的にもベースラインやリズムの回し方がとても気に入っている。「自分らしさ」を大事にする曲はあるが、作曲しているとき「自分らしさ」「Lucky Kilimanjaroらしさ」に囚われてしまうのが嫌でその気持ちを描いた曲。
Dead Poets Society」は邦題が「今を生きる」というアメリカ映画。これも是非。
MVでAirPodをしているが、これは「ひとりの夜を抜け」からの出世です。

夜とシンセサイザー

人の悩みはそれぞれの物語の中にあって、他者はその苦しみをそのまま体験することも介入することもできない。自分と向き合あえるのは自分。それでも、その向き合う姿勢が強くしなやかであって欲しいという願いを込めた曲。サウンドテーマは夜の深さとパワー・オブ・シンセサイザー。

MOONLIGHT

愛の歌。個人的に過去一番好きなサウンドです。ヴァースでは重力が地球に、サビで重力が崩壊し月に引っ張られ浮いてしまうイメージでグルーヴの流れを作りました。
「観測不能な力を信じているよ」の歌詞は、映画「インターステラー」のアン・ハサウェイのセリフに影響を受けています。

おやすみね

寝る時に嫌なことを思い出していたことが過去に何度もあって、寝る時になにか支えになる曲はずっと作りたいと思っていた。エレクトロニカ的サウンドのループだが、曲後半に向かうにつれ徐々に歪みや耳障りなノイズが無くなりクリーンになっていくようサウンドメイクした。


終わりに

何度も言いますが、どのように楽曲を聴くのかはみなさんのものです。僕らの楽曲がみなさんの脳に届いて、反応を起こして、みなさんの日々の活動や表現に繋がります。どうぞ自由に、DAILY BOPを聴いて毎日を踊っていください。もしよろしければ2021秋のツアーで会いましょう!


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Lucky Kilimanjaro presents. TOUR “21 Dancers” 開催決定!

10月16日札幌PENNY LANE24を皮切りに全国7か所、ファイナルは東京Zepp DiverCity TOKYOで開催!

Lucky Kilimanjaro presents. TOUR “21 Dancers”

【日程・会場】
2021年10月16日(土)札幌:PENNY LANE24
OPEN 17:15 / START 18:00
問合せ:WESS 011-614-9999

10月24日(日)仙台:Rensa
OPEN 17:15 / START 18:00
問合せ:GIP 0570-01-9999

10月30日(土)名古屋:CLUB QUATTRO
OPEN 17:15 / START 18:00
問合せ:JAILHOUSE 052-936-6041

10月31日(日)大阪:CLUB QUATTRO
OPEN 17:15 / START 18:00
問合せ:清水音泉 info@shimizuonsen.com

11月12日(金)広島:CLUB QUATTRO
OPEN 18:30 / START 19:00
問合せ:広島クラブクアトロ 082-542-2280

11月14日(日)福岡:BEAT STATION
OPEN 17:30 / START 18:00
問合せ:キョードー西日本 0570-09-2424

11月25日(木)東京:Zepp DiverCity
OPEN 18:00 / START 19:00
問合せ:HOT STUFF PROMOTION 03-5720-9999

企画制作:dreamusic Artist Management,Inc./VINTAGE ROCK std.

【チケット】
5,000円 ドリンク代別
全自由 / 全席指定(Zepp DiverCity TOKYO公演のみ)
一般発売日:9月11日(土)
※電子チケットのみ
※未就学児入場不可、小学生以上チケット必要
※チケットの購入申し込みをする前に必ず下記をご確認ください。
http://www.vintage-rock.com/guidelines_lucky-kilimanjaro-4/

【チケットオフィシャルサイト先行予約(抽選)】
e+(スマチケ)
受付期間: 7/21(水)20:00 ~ 8/1(日)23:59
受付URL: https://eplus.jp/luckykilimanjaro21-hp/
枚数制限: 1申込みあたり4枚まで

★電子チケットのみの受付です。

★必ず注意事項に同意の上、お申込みください。
★チケット申し込み時に『e+同行者登録システム』を利用した当日来場される方全員の【来場者設定】が必須となります。
その際、チケット申し込み者と同行者の全ての方(来場者全員)の、e+会員登録が必要となります。


【TOTAL INFORMATION】
VINTAGE ROCK std.
TEL.03-3770-6900[平日12:00-17:00] / WEB http://www.vintage-rock.com/


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