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久しぶりに複雑な想いがのったなみだが出た

最近は大阪のオフィスに出勤していて、それがまたなかなかに都会。
その都会にあるビルの前で今日、お昼のコーヒーを買いに行った帰りにTHE BIG ISSUEを売ってるおっちゃんに出会った。

THE BIG ISSUEという雑誌を売ってるおっちゃんは決してきれいな格好をしているわけではない。なぜなら、その雑誌を売っているのはホームレス状態の人だから。

ビッグイシューは市民が市民自身で仕事、「働く場」をつくる試みです。2003年9月、質の高い雑誌をつくりホームレスの人の独占販売事業とすることで、ホームレス問題の解決に挑戦しました。ホームレスの人の救済(チャリティ)ではなく、仕事を提供し自立を応援する事業です。ビッグイシューの原型は1991年にロンドンで生まれました。
ビッグイシュー販売者となった人は1冊450円の雑誌を売れば、半分以上の230円を収入とできる、ビジネスパートナー、代理店主、自営業者となります。
                    (ビッグイシュー日本より)

「チャリティーではなく、仕事を提供し自立を応援する事業」というのが肝になっている。
まだ人生でTHE BIG ISSUEと出合っていない方々は、どんなものなのかのぞいてもらえるとうれしい。
私に聞いてくれても、もちろんうれしい。だいかんげい!


THE BIG ISSUEを売っている方々を見ると、ずっと着る服に困ってこなかった私たちにとってはかなり汚い、不清潔な服装に思えてしまうかもしれない。多分、一緒にいた同期にもそう見えて、感じたものがあったんだろうな。

私がおっちゃんと話していると、顔が驚いたような困惑したような、そしてあからさまではないからこそ分かる、見えない一線を置いていることを感じた。

先にその場を離れた同期のもとに戻ったら、おっちゃんと先月号の特集のタネについて話したことを伝えた。
「タネについて話して、木のオスとメスの見分け方を教えてもらった」、「いろんなおっちゃんがいて、いろんなこと知ってて、話すのたのしいのよね」
これを言うのが精一杯やった。
それしか言えないのがすごいくやしくて、これ以上言ってもひびかなさそうと思ってしまったのもいやで。
久しぶりに社会とか人に対してくやしくて泣きそうになった。というか、トイレで泣いてしまった。笑


知らないってこわいなと思った。
でも、私の同期も、街行く人たちも、その人たちが「悪」なわけではない。
私はたまたま高校生のときにホームレスと言われる人たち、それを支援している人たちに出会ったから今こうやって視線をそらさずに、ちゃんと目を見て、人対人として話せている。
でもそうじゃなかったらと思うとこわい。

今日の言いようのない感情に出合えたからこそ、おっちゃんたちと同じ目線で、目を合わせてお話できるように、いつもそうありたいと強く思えた。
私がそうあることで、私の友達、周りにいる人たち、偶然そこに居合わせた人たちになにか感じてもらえるかもしれない。
ただ、それが100人に1人だったとしても、100人に0人だったとしても関係なく、私は私がありたいと思えるようにありたい。


単純にすごく内容が充実しているからぜひ街中で売っている方々を見かけたら、試しに読んでみてほしいな。
THE BIG ISSUEの雑誌としてのコンセプトがすごい素敵やから。

雑誌『ビッグイシュー日本』はすべての人が生きやすい社会、特に若者が希望をもって生きられる社会をつくる雑誌。率直さと楽しさを合わせ持つ「今を生きる市民」の雑誌です。
そこでは、「生きていくのに本当に必要なこと」が取り上げられ、路上(販売者)の目線を持ち、読後「希望をもって」社会に関われる「参加型の雑誌」です。

そして、ひとときの会話をたのしんでほしいな。
無理に会話しなくても、お金を渡して、雑誌を受け取ることを機械的にしないっていうのができると思う。
この雑誌を「人」から買っているんだと思える瞬間になるはず。


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