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一人旅のすすめ

「全国の道の駅を女子1人でバイクで周っているなんて、1000人に1人の変人だよね」

これは10年ほど前に、私がよく人から言われた言葉だ。
自分でも本当にそう思う。

25歳の時に普通自動二輪、そして続けて大型二輪の免許を取ってから、ツーリングの虜になった。バイクを運転する事自体が面白かった。そして、走って行った先には絶景や美味しいものが待っている。これほど楽しいことはない。
あちこちにバイクで出掛けるようになると、道の駅というものがある事を知る。この時はまだ、道の駅も今ほど周知されていなかったと思う。そこで私は道の駅のスタンプラリーと出会ってしまったのだ。これを始めてからは、どんどんと道の駅にのめり込んでしまった。
まず道の駅のスタンプを集めることに熱中した。道の駅を周るにつれ、道の駅それぞれに特徴があり、ご当地グルメや食材などを知ることができるので、いろいろな道の駅に行くことが楽しみになった。

こうして「ツーリング」と「道の駅」一石二鳥な趣味ができたのだ。

それからは、仕事の休みを使って全国各地の道の駅を訪れに行った。ひとりバイクで北海道へ行ったり、1ヶ月休んで東北全部の道の駅と北海道を周ったこともある。
GWの休み1週間で四国・中国地方を制覇したり、強行軍で島根県の出雲市まで行ったり。
全国47都道府県、全部を周った。しかも30歳までに!これは私の中では一つの自慢でもある。


こうしていまだにひとり旅を続けているわけだが、ひとり旅をするにあたって、もちろんメリット、デメリットはたくさんあったわけで。それらを書き出してみようと思う。

【メリット】
・自由に旅の予定が立てられる
・出会いのチャンスが多くなる
・ご馳走してもらえる事もある
・気ままに行動できる

【デメリット】
・感動を分かち合えない
・食べ物のシェアができない(食べたいものが複数あった時に困る)

ご馳走してもらえるかも、という点は期待をしていないし、狙っているわけでもないが「ひとりでバイク旅なんです」と言うと話が盛り上がり、その勢いで恩恵に与る事もある。これはある意味女子ならではなのかもしれない。
そして、2人より1人のほうが圧倒的に声を掛けられる確率が増える。これは間違いない。やはりグループ、もしくはカップルだと、その間に入るのにはなかなか難しいものがあると思う。1人の方が話しかけやすいし、こちらからも他人に声をかけやすい。出会いがグッと増えるのだ。
相手を気にすることなく、いい景色があったら立ち止まってみたり、思い立ったら自分の行きたいところに気ままに行けるのも、ひとり旅の良いところだと思う。

デメリットの方を見てみると、絶景や美味しいものを食べた時に、感動を分かち合えない点だ。この感動を誰かに伝えたいと思っても相手がそばにいないのだ。また、2人でなら「わーすごい」と声に出してもおかしくないが、1人でいる時に感動を声に表すのには、なんだか抵抗がある。
食べたいものが複数あった場合も大変だ。シェアする事ができないので、一方を諦めるか、無理して食べるか。私は他の人よりも食べれる方なので、多少は無理して食べる事ができる。それでも何より辛いのが、道の駅で立て続けに食べたいものが出てきたとき。連続というのは、さすがにきつい。胃袋の限界というものはあるので、1日に食べられる量は限られてくる。

危ない目、という点では今までほとんどあったことがないが、女子ひとりというのは、いつ何時どんなトラブルに遭うかわからない。流石に今年の夏のソロキャンプ旅では、不安な面が多少なりともあった。それでもいままで旅先で出会った人達は、みんなとても良い人ばかりで、嫌な思いをした記憶はない。

もちろん、複数人で行く旅行も好きだ。だけど、気ままな一人旅の方が私の性に合う。
ひとり旅はおすすめするが、合う合わないは人それぞれ。それでも、少しでもひとり旅に興味を持ったり、行ってみたいと思う人が増えてくれればと思う。

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