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I'll Never Cry (from tomorrow)というアルバムについて #1 "cobalt strike"

はじめに。

まずは無事NITRODAYというバンドがあらためて5年振りに2ndアルバムを出せることへのありがとうを皆様に。
そしてせっかくの機会なのでバンドや曲に関する様々なことをここに記したい。

今日は一曲目"cobalt strike"について。

『cobalt strike』


分かったような顔はもうやめるんだ

青い羽が舞う

手のひらで雪が溶けるスピードで

幾つ夏が過ぎる?

海の真ん中 浮かぶ小さな星

耳を澄ませれば


死神が囁いたファルセット

剥き出しの言葉に

火を点ければ残った灰の中で

光っている鈷

I cry never to cry…

この記録において何度か言及する予定だがアルバム楽曲の完成は遥か2〜3年ほど前である。
そして自分の実体験として思考は体験よりも記憶に残りにくい。なのでおぼろげに作った当時の気持ちを思い起こしながらなるべく丁寧に振り返っていきたい。

この曲はとにかく短い。今まで作った曲の中でも最も短い1分台。やはりポップスといえば3〜4分のものが多い。今までの音楽体験の中で圧倒的に刷り込まれているものだ。もちろんその正しさについても安易に跳ね返すことはできないだろう。
しかしだからこそ、1分そこらの完成された曲は愛おしく目立つ。

例えばこんな曲がある。
(No way/YUI)

わずか1:16だ。だけれどもこの曲に触れた小学生時代、短いと感じたことはなかった。ただただ気に入って繰り返し聴いていた。そしてカラオケで意気揚々と披露したあと友人に指摘され、やっとその短さに気付いた。

完成した調和を持っていれば、どんな形でもほころびはない。むしろ短さは素敵だ。ポケットに入れておくことができる。小さな宝石のように。

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