きりかえスイッチ

最近、やけに体がだるくて、

時間の使い方をあまり考えられなくなっていた。


大小かまわず、

やらなければならないことをずるずると先送りしがちで、

お風呂に浸からず、朝シャワーで済ませたり、

気づいたらその辺で寝てしまい、ふとんで寝ることなど、

普通の生活がまともにできていなかった。


ついつい、ただそのときにやりたいことだけしていた。

たとえば買ってきた本を読みはじめ、

ごはんも食べないで、ただひたすらその本が読み終わるまで

何時間でも本を読むみたいな状態。

これは本ではなく、仕事の場合もある。


気づいたら遅い時間で、こてっとその場で寝てしまっている。

そんな日がずーっと続いていた。


ずっとだるかったり、体が冷えてしまっているのを感じながら

改善できずにいた。


それではいけないと思っている。

気持ちも停滞してきた。


でも、今日はえいやっと心のなかで小さく気合を入れた。

帰宅していのいちばんに、

浴槽に湯を溜め始めた。


すると、たったそれだけなんだけど、

真っ先に湯を溜めたことで、湯船に浸かることができた。

自宅で湯船に浸かるのは半年ぶりくらいではないか。


そして、いつもと異なる行動をしたことで

そのあとの流れもスムーズに運んだ。

夕ご飯を作って食べる。

それから文章を書く。

文章を書き終えたら、読みたい本を

好きなお茶を飲みながら読もうと思っている。

配分を考えながら。


ペースが戻る。

たれ流しのように時間を使うのではなく、

区切りをつけてメリハリが生まれる。


たまには、ひたすら没頭するのもいいけれど、

あまりにそれが毎日続くと全体像がみえなくなる。


ひとつ行動を変えてみることで、

スイッチが入る。

たったひとつでも変えれば、

昨日まで出口が見えなくなっていた部屋のなかに

ぽっと扉が浮かび上がる。










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