べき


この度30歳を目前に、また彼氏を失ったことに際し
シンプルにわたしに何か原因があるのでは?
と考察した結果である


今回の事の顛末を人に話すと全員口を揃えて
「なんちゅう男や、ゆきなさんは悪くない」
と言ってくれる

しかし彼に「俺ら合わへんかもな」と言わしめた点で
誰かにとってわたしは"アカン"ところがあるのは間違いない


いつものように、風呂場で頭を洗っていると降ってきた
【わたしには生きていく上で「べき」が多すぎる】


人間は働いてお金を稼ぐ「べき」
免許証を落としたのならなるはやで再発行する「べき」
ゴミはゴミ箱に捨てる「べき」
家族は大切にする「べき」
光熱費は滞納せず払う「べき」

などと、一般常識に近いものもあれば

近くで花火が上がっていたらとにかく観る「べき」
鼻水が出るのならすすってないでティッシュでチンする「べき」
パソコンのキーボードは優しく叩く「べき」
映画館で映画観るときエンドロール中はまだスマホは触る「べきではない」
女たるもの、仕事の縛りがない限りネイルはする「べき」
サシで飯食ってんならスマホをいじる「べきではない」
風呂から出たら鏡についてる水滴を拭く「べき」
家のトイレットペーパーはダブルである「べき」
洗濯は2日に1回する「べき」
スマホはiPhoneである「べき」
寝る時にコンタクトは外す「べき」
仕事の電話はワンコールでとる「べき」
人は月に200時間働く「べき」
ペットボトルはラベルを剥がして分別して捨てる「べき」
光熱費の支払いはクレカ引き落としにする「べき」

などと、一般常識とは言い難い
"それってあなたの感想ですよね"レベルのものが
大量にある

人によっては「当たり前だろ」と共感してくれるものもあるが
「いやなんで?」としか言ってもらえないものもある

これらのわたしが抱えるあらゆる「べき」を
他人に強要する(シンプル迷惑)ばかりか、
自分にもガチガチに課す
例えば、
勉強は1日3時間する「べき」
があるのに、1時間しかできなかったとすると
「べき」を守れなかった、と異様に凹む
明日からまた頑張ればいいじゃん!と思えない

あと、
人間には恋人がいる「べき」
結婚適齢期なのであれば尚更だ
なのにわたしは今回、お別れを選んだ
それについても「うわああああ破ったあああ」になっている

もちろんあのままモラハラの相手をし続けると
わたしは死んでしまっていたはずなので
お別れを選んだことは間違っていなかった

ただ、それはそれ、これはこれ、なのだ

これを書いている今も
風呂は日付が変わる前に済ませておく「べき」
を破っている最中なので、自分にイライラしている

わたしが持つ大量の「べき」
・素で全て無理なく守れる人
・わたしのことが好きすぎて、無理して守る人(よくない)
・これらの「べき」を捨てさせてくれる超人
このような者でなければわたしを扱えない

それと同時にわたしは
自分で自分を許す術を見つけなければならない


自分で自分を許す「べき」


詰んでいる