学生からハラスメントを受けた教員は退職待ちされる?

いじめでも、職場でものハラスメントでも、まして教員から学生・生徒へのハラスメントでも、被害者側が転校や転職を余儀なくされる事態が起きたら、男女左右フェミミソジニー全方位が「去るのは加害者であるべき!」と吠え、殊にその被害者が女性・女子であればmetooやsisterhoodが爆湧きするだろう。

でも、教員が学生からハラスメントを受けた場合は、それが男子学生から女性教員への性暴力を伴うものであっても、そうはならない。
医者も平気で「辛いなら退職するしかないですね」と言うし、フェミや労組も見て見ぬふり。

(もちろん、そもそも被害者が学生ゆえに声を上げられない、認定がされづらいケースもあるのは承知の上で)学生が被害者のハラスメントが認定されれば、加害者が教員であっても学生であっても、被害学生の安全安心な学習環境が最優先されることが多い。
被害者側が被害を苦にして退学…なんてことにならないよういろいろな配慮をする。
当たり前だと思う。

一方、教員が学生から被害を受けた場合には、大学が最も気にするのは、加害学生様の御権利およびその保護者様(たいていの場合モンペア)の反応だ。
被害者が学生の場合には、その子が「加害者との接触が怖くて大学に行けません」とならないように、被害学生の意向を踏まえて、授業やゼミの重複はもちろん、その他の時間の加害学生の動線や滞在場所にも制限をかけることがある。
でも、被害教員がいくら恐怖を訴えたところで、配慮してもらえるのは、せいぜい加害学生が被害教員の授業を取ったり、被害教員に連絡や接触をとったりしないよう告げることくらいで、動線や滞在場所の制限などはかけてもらえない。
不安なら被害教員の方で自衛してね!というのが基本スタンス。

加害学生がバリバリ登校していた昨年度、彼との接触リスクを下げるため、被害者である私は曜日によっては在宅勤務を余儀なくされたし、曜日によっては昼食時間や退勤時刻が彼の時間割によって制御されていた。
加害側が行動制限されてない以上、私がそうするしかなかった。

結局、大学にとって、学生からハラスメント被害を受けた教員が配慮を求めることは、いわば「当たり屋」が示談金や治療費を請求するのと同じ受けとめなんだと思う。

そもそも教員側が被害に遭わないよう注意すべきなのに遭ってしまった。
それにより、誰か(=被害者自身とは限らない。実際、私の被害の場合には大学のある職員がその人の職責の下で通報した)の通報で警察が駆けつけたり、加害学生様のモンペア様がお怒りになったり、関係部局の執行部が学長に呼ばれたり…という面倒を起こした。
被害に遭った教員により、大学がおおいに迷惑し、加害学生様やモンペ様も傷ついてしまった。
それなのに、配慮を求めるなんて何様のつもりだ?!それが大学側、そして世の中の男女左右フェミミソジニー全方位の思想だ。

そうやって被害教員は半ば追い出し部屋的な処遇を受けることになる。

ここ数日いろいろあって、大学側は学科も人事課も産業医もみんな、私が退職しさえすれば加害学生クンが晴れ晴れ卒業できるんだから空気読んで早く辞めろよ、と思ってるんだなと感じている。
そんな大学に、法とかジェンダーとか福祉とか多様性とかの科目があるんだからギャグでしかない。
何なら学内でも「さすがに大学側がひどくないか?」と言うのは理系や人文系の先生で、組合大好きの左やフェミの集まる社会科学系の教員ほど執行部や産業医とつるんで、加害学生の人権ガー!と言う。
日頃、私のことを「刑事法は犯人の人権ばかり言う」とヘイトしている人たちなのに…

皮肉なことに、空気読んで辞めるべきなのかな…と思えば思うほど、「機会があれば別の大学に移籍してもいいかな」という、被害前に漠然と抱いていた考えは消えていく。
どうやって生きていけばいいかわからない…
そう思っているうちに年取って死ぬんだろうな…という絶望しかない。

被害に遭わなければ退職待ちもされなかったんだろうな。
被害に遭う前に戻れないなら、もう生きていなくていいんです、ホント。

※私は上記の件以外でも、女子を含む学生への対応で複数の被害経験があり、学生・生徒の立場の人からの質問や相談には応じられません。
あらかじめご了承ください。





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