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【詰将棋】昨今なかなか見ない気がする

本当に偶然に目にしたのだが、『報知新聞』という新聞を名乗る団体が元締めのウェブサイトに『スポーツ報知』がある。そこには詰将棋も供されている。昨今の新聞にはこういうのなくなってるから、ちょっとした嬉しさはあるよね。
で、こういう問題が出ていた。


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本題と関係ないので作意さくいを推論で書く。間違いがあったら黙って消すからこっそり教えて下さい。
「持ち駒の桂はまず打ってみよ」で、攻め方はまず14桂と捨てる。同金は32銀成ですぐ詰むので玉方ぎょくかたは同香と取る。

32飛に13玉とは上がれないので21玉の一手。

そこで13桂とさらに捨てる。同金31飛成12玉に、

慌てず騒がず落ち着いて、いったん32龍と引いて22に合駒を要求するのが飛車の妙技だ。
合駒が飛車や金だと同龍と取ってすぐ詰むので、それ以外の駒になる。しかし、それ以外の駒は21や32の地点に利きがない。

と金とかが22に打てると詰まないんだけどなぁ

そこで21龍と捨てるのがとどめの好手で、同玉32銀生12玉以下の詰みだ。イイ感じの詰将棋でしたね、めでたしめでたし。

……というのを紹介したいだけの人間がいるわけもなく、この詰将棋は問題を抱えている。
どうも不詰ふづめである。しかも、難解な変化の途中とかではなく、えらく簡単に詰まなくなる。初手の14桂に12玉と寄るだけだ。以下32飛に22歩くらいで、清算したあと14の地点を誰も守っていないからどうしようもない。

実戦なら勢いで21龍とするくらいか?

本当は15に歩がいたけどどこかで落ちたとか、そんな単純な感じだろう。でも面白いのは、図面を作った後ちゃんと詰むかどうか、詰将棋ソフトにはからなかったと思われる点だ。みんなそのへんぬかりなくやっているものだと思い込んでいた。

なんというか、意外な手作業が行われているらしいのが垣間見えて興味深かい問題でした。


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