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 野口整体とは何か?

 野口整体の前回の勉強会で、画期的な気づきと変化があった。それを記してみたいと思う。
 それまでも、その日のテーマを互いに操法しあうにあたって、翌日気分がすっきりしたり、発語がハッキリしたり、気持ちに余裕が持て、物事にゆとりを持って取り組めるようになったり…という変化があった。
 しかし、今回はもっと本質的な部分で、操法の稽古を通じて、自分自身が変わったという経験をした。その自らの体験をお話しようと思う。
 中等講座ももう2年目となり、出てきたのは一側の問題である…(注∶一側というのはエネルギーの領域であり、腰椎3番から椎骨の際を上がっていく『下からの一側』と、頚椎の突き当りから下がっていく『上からの一側』がある)
 下からの一側は性エネルギーをつかさどり、例としては、お皿を割るつもりはないのに、何だかガチャガチャして割ってしまう…などである。
 それに対して上からの一側というのは、無意識的な暗示的なものを現している。一番わかりやすい上からの一側は、「12時になると、お腹が空く」というような身体に染み込んでいる記憶であり、実際の空腹感とは別問題なのである。
 下からの一側は、硬結を弾いたり、仙椎ショックで変化する。それに対して、上からの一側は、愉気と言葉がけによって、変化をもたらすのだという。
 さて、『身体の記憶を消す』という稽古。
 まず一側の外の方に感じる硬結を探していき、対応するニ側の硬結を探していく。
 お弟子さんのT君に観てもらうと、胸椎11番が一側の硬結、そして二側がD7(胸椎7番)にあるという。
 それから、その二側から一側に向かって愉気し、何か言葉がけをしながら、両方の硬結が取れれば、その場所が当たっていたという事である。
 わけのわからない事を言われている内に、元気になってしまったというエピソードが、野口先生に沢山あったという事は知っていた。初めてそれがどういう意味を持つのかという理解と、何より自分自身がとても楽になったのだった。

 帰ってから感じた変化。
まず、稽古の後は、左の腰が伸び、つかえのとれた感覚があった。
 翌朝、いつもの様に子供達の登校の送り出しをしながら、近所のママ友と歩いていた時の事。何気ない会話の中で、相手のママ友の話を聞いて相槌を打ち、自分もそれに返す…という当たり前の事だが、それは自分自身には苦手意識があった。それが、その日は短い時間だが話が弾む、という感覚があった。
 また職場でも…相手の顔が見えるというか、余裕を持って人に話しかけることが出来た。何というか、感情が表に出てきた感じだ。
 以前の自分は、「ママ友同士の会話」についていくのが苦手意識を感じていた。だから相槌を打ちながら「へ〜、そんな事があったんですか?」などと返しながらも、どこか他人行儀な感じであった。自分自身の゙感情を現すということが、まず無かった。人とのコミュニケーションが貧しい分、どんどん自分のなかでオタク化していた。それで、表面的にだけ相手に合わせていた。
 胸椎7番といえば、「感情の抑圧」だとされる。自身には、湿気に弱いという面もあり雨の日には気分が沈んだ。
 何故感情の抑圧をする事になったのか?!という原因も、自身で覚えてはいるが…しかし、整体は原因を探しそれを追求する事ではなく、知らず知らずの内に身についてしまった、本人も気づいていなかったような癖を捜し出して、さり気なく解放するという道のりではないか…?

 それからというもの、野口先生が『暗示からの解放』だとおっしゃった意味や、様々なエピソード、全てが腑に落ちた感じである…
 野口整体の醍醐味を、学び、自身の身体で体感した思いがした。

 知らず知らずに身についてしまったのだが、本人は苦しさを抱えている。
 不登校や、自殺、精神的な不調などが蔓延する現在、一番見えづらい所にアプローチする、深い所での野口整体の知恵を、是非伝えていきたいと思いました…
 先生も、こんな深い事をしていたのか〜?!と驚きでした✨
 ゆっくりな歩みですが…これからも学びを深めていきたいと思います。
 そして、自分自身も誰かを癒やせるような人になりたいです。

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