インド一人旅の初日にiphoneを失ったら~Vol.5~
〜Vol.4からの続き〜
流れに身を任せることを決めた僕は、彼のバイクタクシーに乗ることにした。
もう名前も忘れてしまったが、便宜上、彼をAと呼ぶことにする。
まず向かうのはもちろん、タージマハルだ。
しかし、走り出して10秒後には「やっぱりUberにしておけばよかった」と後悔しはじめた。
バイクタクシーの座席は、ほぼ外だ。
日中ならともかく、朝の時間帯には寒すぎるのだ。
ガタガタ震えている僕に、Aは振り返り、メモ用紙らしき束を渡してきた。
聞けば、今までに彼が乗せた客