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Books_書評

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読んだ本の紹介記事をまとめています。 何かのお役に立てたら幸いです。
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#齋藤孝

『会うたびに「感じのいい人」と言わせる大人の言葉づかい(齋藤孝/大和書房)』を読んで、テキストベース社会の生き方を考える。

「最近の若い者は・・・」、 その昔、ドラマや小説、漫画の中でよく目にしていたセリフだ。 気づいたら、そのセリフを言うような年代に、自分が突入していた。絶望か。 若手世代と接していると、「言葉の選び方」に違和感を覚えるシーンが増えてきた。 いや、もちろん上の世代にもそういう人はいるし、自分だってそういう時もあるんだろうけど、最近如実に増えてきた、と感じる。 それはおそらく、「テキストベースのコミュニケーション」の比重が高い社会になってきた、ということも関係しているのだろう。

『話すチカラ(齋藤孝・安住紳一郎/ダイヤモンド社)』は「話し方」だけの本ではない。

大学卒業式の記憶「大学の卒業式の思い出」と言われて、一般的に思い浮かぶことは何だろう。 受け取ったばかりの卒業証書を手に、友人たちと記念撮影をしたことだろうか。 それとも、恩師にこれまでの謝意を伝え、固い握手を交わしたことだろうか。 私には、そういった類の記憶がまったくない。 しかし、式の司会が安住紳一郎アナウンサー(大学OB)で、特別講演の演者が齋藤孝先生(教授)だったことだけは鮮明に覚えている。 そんなお二人が共著を出されたことを知って、買わない理由がなかった。(発売日