見出し画像

2024年1月ヨーロッパで見たSKIMSの話

1月にパンデミック以来、4年ぶりにヨーロッパに行った。パリとロンドン、ベルリン。

初めてのパリは20代半ばでのランジェリー展視察のための出張。そこから数十回行ってるけど私にとってパリはランジェリー展のために行く場所でプライベートで行ったことは2回しかない。今回はプライベート。
よりによってこの超円安期にプライベートでヨーロッパはかなり大変ではあったけど、でも今回ばかりはどうしても行きたかったのだ。

確かめたかった。世界のランジェリーの現状を。

私が前回パリに行ったのは2020年1月。ランジェリー展のための出張で。ちょうど鉄道地下鉄バスのストライキにぶち当たって大変だったのよね。
でもあの時はEtamの新しい大型店が出来たとか百貨店に新しいブランドが入ったとか前向きなニュースが色々あったんだ確か。

とりあえず今回の感想。
パリもロンドンもベルリンも老舗ブランドや大手ブランドが撤退してランジェリー売場が縮小していた。その衰退を食い止めているのはどの国でもSKIMS。アメリカ発、Kim KardashianのブランドSKIMS。
快進撃は予想はしていたけど予想以上だった。

KIMONO騒動から始まった、SNSを巧みに操り賞賛もゴシップも全て自分の味方につけるKimの話題性最優先、いかにもセレブブランド!!かと思いきや、実際にヨーロッパで見たSKIMSは今の時代性に驚くほどマッチした世界的な人気を誇る下着ブランドだった。

ヨーロッパブランドの縮小や倒産が相次いでいる昨今、ヨーロッパの百貨店でブランドの撤退や売場縮小で空いてしまった売り場に新規参入としては信じられないデカさで君臨していたのはどの国でもSKIMS。

なんでこんなに人気なんだろう?

SKIMSは登場したときにとりあえず欲しかったので1着持ってる。ロゴ可愛かったし。
モールドカップのブラのカラーレンジの幅広さやサイドスリットのドレスに対応したアシンメトリーなシェイプボトムが話題になってたけど、そのへん私は着ないのでコットンリブのトライアングルブラとハイライズのハイレッグショーツ。

商品ははい、って感じだったけどタグやパッケージに表現されたSKIMSのコンセプトやアティテュードがめちゃくちゃカッコ良かった。

パッケージのプラスティックバッグには「これは土に還るプラスティックです」みたいなことが書いてあった。タグにもサステイナブルに向き合ってるってことが書いてあった(気がする)。写真撮ったと思ったけど消しちゃって見つからないわ。

とにかくビジュアルやイメージで訴えかけるもののセンスの良さに強烈に惹かれた。おしゃれすぎる。そのおしゃれすぎるセンスはショップにあるもの全てに表現されていた。

様々な体型で異なる肌色のマネキン、チェストやラックなどの什器はカーブが可愛くてカーヴィな体型のKimみたい。異なる肌色を表現しているので大半の商品はベージュ系のバリエーション+白黒のニュートラルカラー。地味っちゃ地味なカラーレンジだけど店内のピンクベージュが可愛いのでニュートラルカラーの商品がとても映える。

そしてここが強いなと思ったのが商品は幅広いサイズ展開が売りでもあるのでサイズは店頭に全部出し、セルフで買物が完結できる。
これはデカい。オンラインでの買物に慣れた人たちは下着お洋服関わらずスタッフとのコンタクトを好まない。大半のショップではサイズあるかどうかスタッフさんに聞かなきゃいけないもんね。

戦略ももちろんなんだけど、もうひとつの要素としては自分で物が選べなくなった人たちに優しいベーシックなデザインの商品ということ。


物も情報も増えれば増えるほど選択肢が多くなって良いことになるかと思いきや、むしろ選択肢が多すぎてどれを選んだら良いのか分からない。
情報もこっちではこう言ってるけどあっちではこう言ってて何が正しいのか分からない。だから誰かの助言が欲しい。誰かに決めてほしい。

そういう人がここ数年でものすごく増えた気がする。

決められない選べない何買ったらいいのかわかんない、だったらもうベーシックでいい。ベーシックで楽なやつ。ここで止まる人たちはUNIQLOやMUJIを選ぶ気がする。それかもっと安いもの。

そこからちょっと進んで安いに越したことはないけどもうちょっとおしゃれなものを…って人にSKIMSはがっつりハマった感じがする。

ベーシックだけど安物じゃないし、Kimが携わってるからただのベーシックじゃない。どこの着てるの?って聞かれた時に堂々と答えられるブランド。それがSKIMSなのかな。


正直、今回のヨーロッパに行ってランジェリー界隈に私にとって良いニュースはあまりなかった。出張で行ってるわけじゃないし誰に頼まれてるわけでもないし見なくても考えなくてもいいんだけど、やっぱり好きだから色々見るし色々考えちゃうんだよな。
パリロンドンベルリン各地で感じたことははまた別で書こっと。


今回はSKIMSで考えさせられることがたくさん。パンデミックを経てランジェリーの位置付けとか概念が色々と変わった気がする。その中でSKIMSは本当に今の時代に合ったランジェリーだと思う。早く日本にもショップ出来たらいいな。

その前に11月に出て発売後3日くらいで在庫切れになったニップルブラ、早く再入荷してほしいんだけど。


【4/28追記 やっと届いた】

4月中旬に待望の再入荷連絡からの即購入、昨日やっと届いた。

私が選んだのはJASPERというチョコレートバーのようなブラウン。サイズは34DD。ちなみに私のサイズはFR90D / US34D / IT3C。
こういうモールドカップの場合はカップの厚みで容量が少なく感じることが多いのでカップをひとつ上げる。なので今回は34DD。正解だった。

感想。
ニップル部分は予想より柔らかく控えめ。位置は高くかなり内側。胸をしっかり入れ込んでブラを着けても自分の位置よりだいぶ内側&上だった。

そして案外目立たない。
オーバーサイズの普通のTシャツだと全然わからず薄手でぴったりしたトップスで軽くわかる程度。
SKIMSのビジュアル見てたときはもっと硬い素材で乳首だよ!!って感じでバチバチに目立つもんだと(目立たせようと)思ってたので拍子抜けした。

まあでもこれくらいのほうがオケージョン選ばず普通に使えるから良いのかもしれない。

フィッティングは普通です。
でもモールドカップあるあるで鳩胸体形だとバスト上辺はちょっと食い込むと思う。カップ自体も下側だけ厚みのあるタイプなのでバストの上側にボリュームのない人やそもそもスキニーバストの人のほうがシルエット綺麗に出ると思う。

なおアンダーフリーだけどワイヤーが外側にひっくり返って出てきやすいので着用時にちゃんとカップ側に仕舞い込む作業が必要。ワイヤーの円隔はこのサイズは広めだったけどもっと小さめのサイズがどうなのかはわかりません。

このサイズのフックは3段。背中の素材はしなやかで柔らかい生地が二重。縫い目はない圧着の仕様。内側にゴム的な薄手のテープが貼り付けてあってしっかりストレッチするので総じて着用感はしっかりめ。アメリカっぽい。

ちなみにおねだん64 USD = 12800 JPY。
私は体感的にこういうのはせめて7000〜8000円くらいで買いたいのでちょっと高く感じるけど欧米ならすごい適正価格だなと思う。(でも他国のどの通貨よりもJPYで決済するのが一番安かった。。

良かったらもう1枚買おうかなと思ってたけどこれ1枚で良いかな。もっとヘルシーでエロいブラが欲しいんだもん。作るか。。。?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?