SHISEIDOブランドのコンセプトまとめ

SHISEIDOのブランドの捉え方

「資生堂のエリクシール」、「資生堂のHAKU」など、「資生堂の○○」といったかたちで、「資生堂ブランド」の下にいろいろな商品が入っている仕組みではありません。「ブランドを“意味”」だと捉え、ブランド特有の意味を確立させるイメージを持っているのご資生堂のブランドです。

「資生堂の○○」は、「資生堂」としての安心だとか、マジョリティだとかいう意味は確立できるかもしれません。しかし、たとえば「資生堂のHAKU」では「資生堂の美白のもの」と言った具合に、「美白」の意味が簡単に希薄化してしまいます。HAKUであるが故の固有の意味というのが確立しにくくなります。つまり、ブランド化できないというわけです。

SHISEIDOの価値観として、ブランド化できれば、資生堂の下に10個持っているよりも、資生堂を外した10個のほうがより広い意味をカバーできるので、広い面、広いニーズに対応できるという考えです。資生堂を冠してしまうと意味は1つだけになってしまいます。そのため、資生堂ではなく、各ブランドごとの意味づけを重視しています。「資生堂」自体のブランディングは、企業として前に出て行く必要があるとき以外は特段訴求していません。

ブランドは概念存在なので、そこにどう意味を付与するか、そのためにどういう経験をガイドしていけばいいかということです。そのためには消費者の認識を中心に考えるということです。

SHISEIDOの顧客体験とは

SNSの書き込みをする、読む、テレビを見る、テレビの話をする、雑誌を見る、友達が使っているのを見る、店頭で商品を触ってみる、買ってみる、店員さんと話してみる、商品を使う、使うのをやめる、など、全てをブランド体験としています。

そのために、資生堂はデータ収集が重視しています。DMP活用の根幹のひとつは、化粧品や美容についての質問や悩みに答える資生堂の総合美容サイト「ワタシプラス」のデータです。ワタシプラスにおいて、どういうユーザーがどういう行動をしたかを把握します。


資生堂各ブランドコンセプト

●SHISEIDO GINZA TOKYO
1872年、東京銀座に生まれて以来、アートとサイエンスの融合で時代の美を創造し続けてきた資生堂。その名を冠し、カメリアマークを使用することが許された、ただひとつの化粧品ブランドです。
全世界88の国と地域で共通のプロダクトとイメージを展開しています。

⚫エリクシール
潤いとハリに満ちた肌に導くエイジングケアラインです。頬の高い位置に光る「つや玉」で、若々しく幸せな印象の肌を作り出すということを重視しています。スキンケアアイテムのみのブランドです。30~40代を対象としたラインです。
エリクシールブランドが約束している意味は美しい肌のしるしである「つや玉」です。これがエリクシールのいうところのきれいな肌、美しい肌の定義づけなのです。

⚫エリクシール ルフレ
エリクシールの姉妹ブランドで、ファーストエイジングケア向けのラインです。毛穴悩みを解消しつつ、未来の肌に投資できるスキンケアが揃っています。エリクシール ルフレは20代後半から30代の女性がターゲットとなっています。エリクシールよりも価格が少し安めに設定されています。

⚫クレ・ド・ポー・ボーテ
クレ・ド・ポー ボーテは、資生堂の中でも最高峰のブランドです。「肌はもう一つの脳」という考え方に基づいて開発されています。スキンケア・メイクアップの両方が開発されています。
海外での人気も高く、コロナ前は「爆買い」の対象でもありました。対象のメインはお金に余裕のあるマダム層となっています。

⚫クレ・ド・ポー ボーテ シナクティフ
クレ・ド・ポー ボーテ シナクティフは、資生堂最高峰ブランド クレ・ド・ポー ボーテのさらに上のブランドです。サボン、ローション イドラタント、イドラタンジュール、イドラタンニュイ、クレームの5つのアイテムの相乗効果で、美しい肌に導きます。 クレドと同じく、30~40代以降の方がメイン層となります。

⚫マキアージュ
ワンランク上の仕上がりを目指す、メークアップ系ブランドです。マキアージュのターゲットは、20代から30代くらいとなっています。
マジョリマジョルカやインテグレートなどと対象年齢層が近くなっていますが、マキアージュの方が少し高級路線のラインです。

⚫ベネフィーク
ベネフィークは、毎日のスキンケアの時間をちょっとしたご褒美に変える総合スキンケアブランドです。せわしない毎日を送る現代女性のために、心地よいリセットタイムを提供してくれます。10代向けのベネフィークACや、60代向けのベネフィークIMなどのラインもあります。ベネフィークは、忙しい毎日を送る30~40代がメインターゲットとなっています。価格帯はやや高めに設定されています。

⚫ホワイトルーセント
紫外線ダメージが表面化していない肌の状態を保つことと、紫外線を浴びた後の肌のケアに重点を置いた高機能美白スキンケアラインです。 ホワイトルーセントは価格帯がやや高めとなっていますので、30代以上の大人の女性向けです。

⚫HAKU
ホワイトルーセントはシミ予防と紫外線ダメージのケア効果ですが、HAKUはシミ予防に特化しています。HAKUは、ホワイトルーセントと比べると若干ですが安めの価格設定となっています。HAKU公式モデルは木村文乃さんで、20~30代がメイン層となっています。

⚫プリオール
プリオールは、凹凸、影、色、乾く、下がる、見えにくい、おっくうといった大人の七難を簡単に解決してくれるブランドです。 資生堂ブランドの中でも、ターゲットはかなり年齢層が高めとなっています。 プリオールは、50代以上の女性が対象年齢となっています。 

⚫リバイタルグラナス
リバイタルグラナスは、20代を過ぎると下降を始めるハリ・弾力に着目しています。 リバイタル グラナスは30代以上の女性が対象となっています。 

⚫dプログラム
環境の変化や生活リズムによって、急な肌あれをくり返してしまう「ときどき敏感肌」にアプローチする商品のラインナップです。CMには広瀬すずさんを起用していることから10代、20代の世代もターゲットとしていることが伺えます。

⚫アクアレーベル
アクアレーベル(AQUALABEL)は、資生堂が手掛けるオールインワン売上No.1のスキンケアブランドです。全国のドラッグストア、総合スーパー、化粧品専門店などで展開しています。「毎日、ぜいたくな肌効果を」をコンセプトに、あれこれ使えないあわただしい日々の中でも、自分らしくきれいを磨きたいという人の気持ちに応えるための、オールインワンスキンケアアイテムを中心に提案しています。

⚫インテグレート
インテグレートは、2006年から資生堂が展開しているメイクアップブランド。“ラブリーに生きろ♡”というキャッチコピーを掲げ、理想の美しさを叶えてくれるようなアイテムを多数展開しています。優れた機能性と女の子らしさ溢れるキュートなパッケージデザインで、20〜30代の女性を中心から人気を集めるブランドです。

⚫グレイシイ
インテグレートグレイシィは、品のある大人を目指しつつかわいらしさも演出できるをコンセプトに作られています。値段もリーズナブルで購入しやすく、若い方からミセスまで、年齢を問わず愛用されています。

⚫アネッサ
16年連続売上シェアNo.1の日やけ止めブランド」です。未来の美肌を守り抜く最強UVケアであることをコンセプトに展開されています。

⚫マジョリカマジョルカ
マジョリカ マジョルカは、2003年から資生堂が展開しているメイクアップブランドです。“かわいいを探す旅へ”をキャッチコピーに掲げ、女の子たちが手にした瞬間かわいく輝けるようなアイテムを展開。幻想的なパッケージデザインと豊富なカラーバリエーションが人気を集め、10代〜30代と幅広い世代から注目を浴びています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?