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きれいな花束はいつの日か枯れてしまうから。バチェロレッテ3完走しました。


はじめに

※バチェロレッテ3、映画『花束みたいな恋をした』の内容にふれています。

バチェラー・ジャパン、バチェロレッテ・ジャパンをご存知ですか?Amazonプライムビデオにて配信されている恋愛リアリティーショーで、シリーズ最新作に当たるのがこのバチェロレッテ3。
素敵な女性を男性たちが奪い合う、バチェラー男女逆転版の3シーズン目になります。(↓こちらですね)

このシリーズ、一番初めに公開されたバチェラー・ジャパンシーズン1を何気なく見てからハマってしまい、楽しみにしているコンテンツのひとつです。
昨日、バチェロレッテ3の物語の幕が閉じ、アフターローズセレモニーまで見届けましたので、感想をすこし。

恋愛リアリティーショーへの出演者に心からの敬意を

『推しの子』(原作:赤坂アカ氏・作画:横槍メンゴ氏)にも言及があった、恋愛リアリティーショー出演者の自殺率について。人間関係は難しい。悪気がなくても傷つけてしまったり、メンタルによって同じ出来事でも受け止め方が変わったり。人と人が親密になっていくとき、その過程だってそれぞれ。人それぞれ、こうありたい、こうあってほしい、こうあるべきというのが少なからずあるでしょう。ショーであり、リアルである分、どこまでが出演者の本当の姿なのか分からない。表情や、言動、切り取られ方や見せ方で、視聴者が受ける印象も変わる。私個人の考えだけれど、華々しくショーに出演することと同時に背負うリスクも大きいなと感じます。
バチェロレッテ3は今までのシーズンと温度感やテンポ感が違ったり、という印象は私も感じました。シーズン3作目ということもあり、比較対象も多くなっていて、必然的に様々な意見が集まったのだと思います。
まずは様々な思いを抱えながら旅を終え、ショーが私たちのもとに届いてからもなお楽しませてくださっている、バチェロレッテの武井亜樹さん、男性メンバーの皆様に心からの拍手を送りたいと思います。亜樹さん本当にキレイでした。一番はじめに着ていたブルーのドレスも素敵でしたし、最後のセレモニーの白いドレスとそれに合わせたヘアメイクが本当に似合っていて。柔らかく暖かい雰囲気がすごく美しかったです。

印象的だったメンバー

私がこの旅で最も印象に残っているのは、ファイナリストの櫛田創さん。
亜樹さんがこんなに同じように考えている人がいるんだ、というようなことをおっしゃっていました。亜樹さんが櫛田さんへの気持ちが高まっていること、きっと気づいていらっしゃったんじゃないかと予想しています。
しかし櫛田さんは最後のひとりに近づいていく中で、今までの出演者が言わなかったような考えを亜樹さんに伝えました。端的に言うと、最後のローズを貰っても、すぐにお付き合いとかではなく日本に帰ってお互いをじっくり知っていくためのステップにしていきたい、とのこと。今までのバチェラー、バチェロレッテは華々しく結ばれ、拍手喝采で終了というシナリオのものがほとんどだったため、はじめ聞いたときは驚きもありました。

櫛田さんの言葉をもって、ひとつの映画を思い出しました。
有村架純さんと菅田将暉さん主演の『花束みたいな恋をした』(脚本:坂元裕二氏、監督:土井裕泰氏)
二人の恋は出会って一気に盛り上がります。あんなことも、こんなことも一緒。私たち本当に気が合うよね。そうして二人の恋はたくさんのときめきをきれいなリボンで束ねた花束のように始まっていくのです。それでも花束は、束ねた瞬間が一番キラキラしているもので。月日がたつにつれ気持ちが少しずつすれ違い、花が1本、また1本と枯れていく。そんな様子が描かれている、心の奥がきゅっと切なくなる、素敵な作品です。

バリ島という異国のリゾート、非日常の世界。さあ、バチェロレッテと恋愛しよう!という空気。そこで集めた花々を大きく束ねて日常に帰ったとき、この花たちはいつまで咲いていてくれるのだろうか。そんな恐さがあったのかな?というふうに感じました。
そして彼の恋愛は、2人での時間をじっくり過ごす中で、1本、また1本と集めた花で大きな花束ができた時、やっと走り出すんだろうなと思いました。
あくまで私の主観なので、もし違っていたら申し訳ないのですが。あの場であの発言をすることに恐さもあっただろうに、櫛田さんは気持ちに嘘がつけない実直な方なのかなという印象をうけました。亜樹さんには口下手と評されていましたが、彼は相手が喜びそうな甘い言葉を贈ることはあまりしないけれど、言葉ひとつひとつがよく考えられていて、自分の言葉で丁寧に伝えているクレバーな方だと私は思います。ただ、バチェロレッテという“選ぶ”立場で、自信をもたせる一言がほしい、という亜樹さんの気持ちもよーくわかりました。
二人の物語がとても好きでした。

そして、花束は永遠には咲き続けないから。枯れた花をいつまでも見つめるのではなく、ふたりの関係に新しい蕾を見つけ、育てていく。親密になったふたりがうまくいくにはお互いの努力が必要なんだなと改めて思いました。(自戒もこめて)

そして、最後の結末にも驚きましたが、この人!と思っても違ったな、なんて現実にはありふれた話で。ごめんなさいっていう姿に苦しくなりましたが、男性たちの暖かい言葉、素敵でしたね。
皆様、本当におつかれさまでした!

おまけ

櫛田さんを散々語りましたが、私の推しは飯野和英さん。
亜樹さんのためだけの曲、五線譜にラブレター、最高すぎます。温かく包み込むようなお人柄も素敵でした。お洋服デートで感じましたが、芸術家の方は形ないところからイメージして言語化する力がずば抜けているなと感じました。
(しかし私はクラシック好きなので、もうヴィオラ奏者の時点でかっこよく見えました。夫からは職業でだいぶ下駄はかしてんなといわれながら応援していました(笑)。)


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