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船場ビルディング

大阪の街は大阪城を東にいただいているため、町割が東西が通りで南北が筋。ニューヨークでいうならアベニューとストリート。

明治あたりから道の主従が逆転したらしいけど、かつての幕府直轄地で大坂城下の発展の中心でもあったエリアを船場と書いて「せんば」と読む。
千年の都京都の京言葉を意識した船場言葉なるものもあったらしい(ってチコちゃんが言ってた)。

そんな船場の名を冠するタテモノを見学させて頂く。
以前タテモノの前に行くと見学希望者は事前に連絡をという事だったので電話して午後1時に約して訪問…のつもりが間違って“船場ビル“という紛らわしい名前のベツモノに行ってしまいやや遅刻。

大正14年(1925)竣工。
当時は大変にユニークで革新的なビルとして注目を集めたらしい。

大きいなと思ったら荷馬車が建物内に入れるように作られたという大きなエントランスを少し登り進むと四層吹き抜けのコルドバのパティオのような中庭があって、ココが大阪であることを忘れる空間体験を味わえる。

その四層吹き抜けに配された回廊に面してテナントが多数。メゾネットになったギャラリーや建築事務所などほぼフルに埋まっていて、看板のデザインは統一され空間の魅力をさらに持ち上げている。

トドメは屋上緑化+神社。

この建物も然り、それぞれに眩いばかりの個性を放つ素敵すぎる魅力があるレトロ建築が船場にはまぁまぁ多い。

在りし日の賑わいを現在に伝えるというその役目を健気にこなしているタテモノを愛でるように歩くと船場散歩はますます愉しい。

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