マンスリー オオタニサン 8月号

オリンピックで日本中が盛り上がっていても、大谷翔平選手への注目度は全く変わらないのは、周りにいるスポーツファンの声をひろっていればわかります。

書店に入って、たまたま目にしたのが「大谷翔平の成信力」(清談社刊)。実際に高校時代の大谷翔平選手にメンタルトレーニングの指導をされた、株式会社サンリの代表取締役社長、西田一見さんの本になります。面識はありませんが、以前に西田さんのお父様、西田文郎さんの講演を二度、著書も複数読んだことがあります。スポーツマンに限らず、経営者やビジネスマンのメンタルトレーニングについて、非常にわかりやすく、すぐ実践に移せるアプローチだったので、私も参考にさせてもらったものが多々あります。

この本では、大谷選手が実際にどういうスタンスでメンタルトレーニングを学んだか、エピソードを交えて紹介されています。
トレーニングを受ける選手たちにメンタルチェックという心理検査をすると、大谷選手はクリアリング能力(競技で行ったいやなことを忘れる能力)と、サイキングアップ(ここぞという場面で100%のパフォーマンスを発揮し、望んでいる結果を得るための能力)が、20点満点中20点という驚異的な数字を出したそうです。著者の西田さんは、ゴルフやバスケット、バレーボール、バドミントンなど、あらゆる競技の一流アスリートを指導してきたなかで、高校生のレベルで大谷選手ほどの高いメンタリティーを維持した選手には出会ったことがないそうです。

もうひとつ、大谷選手らしいエピソードが、トレーニングに関する講義をする部屋に入ってきたとき、大谷選手だけニコニコしていたと。さまざまな競技のアスリート指導をしてきたなかで、あとにも先にも最初からニコニコしながら部屋に入ってくるような選手は彼しかいませんでしたとのこと。
これ以上引用するとネタバレになるので割愛しますが、ご興味のある方は是非、本書をじっくり味わい、自らのキャリアに生かしてはどうでしょうか。


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