マンスリー オオタニサン 6月号

日本生まれのドジャーズ最多本塁打

大谷翔平選手が5月4日のブレーブス戦で今季8号本塁打を達成しました。これは沖縄で生まれたドジャーズのロバーツ監督の7本塁打という記録更新に当たります。試合後の会見でロバーツ監督が乱入して、前日、大谷選手が記録に並んだ記念の「ギフト」として手渡した「ポルシェのミニカー」を見せ「翔平、記録更新おめでとう。これは僕の車だ。ジョー・ケリーにあげた車は監督室には入らない。でも、この車は自分の机に置ける」とユーモアたっぷりのコメント。隣にいた大谷選手もニヤリとした表情。
ドジャース入団の際に、大谷選手は背番号17を譲ってもらった御礼にケリー夫人に本物のポルシェを贈ったのは有名な話です。大谷選手が記者から本物の車をあげるかと問われると、「ワールドシリーズに勝てたら考えます」と、これまた一流の返し。見ていて微笑ましい会見となりました。

開幕前からの苦難を乗り越えて

今年の3月に一連の事件が発覚した直後、大谷選手の表情から笑顔が消えてファンの皆さんも心配されたことと思います。5月に入り調子を取り戻した後の会見において「最初の方はいろいろあったので、睡眠が足りてない日がちょっと続いてました」「いろいろと物事が進展して、いろいろと新しいことが分かって。自分がやるべきことを出して、いったん解決した段階では、もう僕の方からやることはもうなくなってきて、(眠れるようになったのは)その段階でかな」と振り返っているのを聞き、苦悶しているのを胸に秘めて戦っていたことがわかります。「最近は時間にもちゃんと余裕が出ているので、良い睡眠を取って、1日1日大事にプレーできているなと思います」と、前を見ている大谷選手の表情を見て少しホッとしております。

ドジャーズと日本球界の素敵な関係

ご存知の方も多いと思います。ドジャースは日本人メジャーリーガーのパイオニアである野茂英雄さんが初めて海を渡った時に所属していた球団です。
当時のオーナーであるピーター・オマリーさんや、ラソーダ監督が愛をもって向き合い、彼のチャレンジを心から称えてくれました。
野茂さんの入団よりはるか前には、アイク生原さんという方がドジャーズのオーナー補佐として活躍されていました。
元中日の山本昌さんは交換留学でドジャーズ入りした際、アイクさんから指導を受け、才能を開花させました。「上から投げろ」「前で放せ」「低めに投げろ」など、基本的なことを繰り返し指摘されたとか。そして、プライべートも目を光らせ「ヤマ、缶ビールは2本までだ」とも。
そんな偉大な先人たちが所属していたドジャーズで今、大谷選手が活躍している。こういう歴史に触れると、「野球の神様は必ずいる」そう思ってしまいます。これからも大谷選手の活躍を見守っていきたいと思います。



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