最近の記事
「エキセントリック」か「コンセントリック」か?それが問題だ ~最適な筋力トレーニングの動作について、比較実験から考える~
エキセントリックとコンセントリック。 筋力トレーニングをしていると、時おり耳にする言葉です。 どちらも「筋力の発揮」に関わる用語で、 コンセントリックは通常「短縮性(筋収縮)」と訳されます。 たとえばベンチプレスの、バーを挙上する局面を思い浮かべてください。 大胸筋が収縮しながら、筋力が発揮されていますね。 このような筋力の発揮の仕方を、コンセントリック(収縮)といいます。 それに対し、エキセントリックは「伸張性(筋収縮)」と訳されます。 同じくベンチプレスで、逆
【番外編】鏡の国のアリスが感じたのは 冷たさ? 暖かさ? ~ 心理学実験から「ミラーリング効果」について考える ~
(今回もトレーニング分野以外の文献紹介です) さて、あなたはミラーリング効果というものをご存じでしょうか。 心理学の用語で、 好感を持っている相手の仕草や行動を自然と真似てしまう ことを言います。 たとえば、相手がコップの水を飲んだらこちらも飲み、相手が髪をかき上げたら同じようにかき上げる。 相手が首をかしげたらこちらも首をかしげる、といった具合です。 あたかも「鏡写し」のような状態なので、「ミラーリング効果」です。 どうやら、お互いのやりとりが深まるうちに、
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筋肥大トレーニングの「最終結論」か、それとも現れては消える「泡沫理論」か⁉~大注目の「LLP法」について考える~
さて、筋肥大トレーニングの基本中の基本といえば フルストレッチ/フルコントラクションFull Stretch/Full Contraction ですね。 完全伸長/完全収縮ということで、かんたんに言うと、伸ばしきって縮みきる。 つまり「可動域をめいっぱい使ってトレーニングする」ということです。 これとほぼ同じ意味あいの用語で、Full ROM(Range of Motion)という言い方もします。 「全ての可動域」という意味ですね。 基本的に、できるだけ広い範囲
¥120割引ありスクワットにおける「ニースリーブ」の有効性、そしてサイズの選び方は?~論文から、筋トレ用の「ギア」について考えてみよう~
いわゆるBIG3、バーベルコンパウンド種目のトレーニングを行っている方は、何らかのギアを身に着けてトレーニングをするんじゃないかと思います。 トレーニングベルト、ニースリーブ、リストラップあたりは定番といってよいでしょう。 この3つに関しては、パワーリフティング競技のクラシック部門でも使用が認められています。 それぐらい、エレメンタルなギアだということでしょう。 ただ、最近はベルトを巻かずに筋トレを行う人も増えているようですが。 たしかにマシン主体のトレーニングだと、
¥100【基礎文献】アナボリックステロイドの驚愕の効果⁉ ~なぜ「ドーピング」が競技スポーツを「破壊」するのか、実験から考える~
かなり有名で、なおかつ少し古い論文ですが、筋力トレーニングや競技に携わる人間にとっては、ぜひとも押さえておきたい内容なので紹介したいと思います。 1996年の研究で、アナボリックステロイドの効果に関するものです。 この論文によると、アナボリックステロイドの使用が筋肉量を著しく増加させ、スポーツ競技の成績向上に大きく貢献することは以前から知られていましたが、実際にその効果がどれほどのものか、具体的に確かめた研究はこれ以前にはなかったといいます。 (正確には、研究自体はある
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