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将棋めしとおやつの旅・神奈川~愛知(4)旬景浪漫 銀波荘 その2

 満腹で動けなくなっている体脂肪率10%の同伴者を尻目に、3倍近い体脂肪を備えた私が向かったのはお風呂だ。腹いっぱい過ぎて入浴中に気を失っても私なら多分浮く。
 さて、この旅館には大浴場が2か所ある。1か所は3階、もう1か所は地下1階だ。そして地下1階の大浴場の隣に、対局場となった『観月』という名の露天風呂付スイートがあった。

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 大浴場は左手にあり、正面の紫の暖簾の向こうに対局場となった部屋がある。

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 外のように作られているが、建物内である。
 ところで、対局者はどの部屋に泊まったのだろう。この『観月』の奥に同じ露天風呂付スイートが2部屋あり、明かりがついている。対局場の隣というのも落ち着かないだろうから、別の棟の上階にあるスイートに案内されたのだろうか。
 
 なお、この通路はとても暗かった。iPhoneのナイトモードが発動し、露光時間が表示されたのにも気づかず動かしたためぼやけた画像になってしまったが、とても明るく撮れていることに驚いた。

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 さて、大浴場に話を戻す。対局者は3階、地下1階、どちらのお風呂を利用されたのだろう。できれば同じお風呂に浸かりたいものだ。
 だが、よく考えてみると私は男湯には入れない。
 また、先生方は露天風呂付スイートだろうから、大浴場は利用していない可能性が高い。
 とりあえず対局場に少しでも近づきたくて地下1階大浴場を利用した。誰もおらず貸し切り状態だった。

 今になって気づいたことだが、温泉は3階の大浴場だけであった。はしご風呂しようと寄りかけたのだが、親子連れがいてざわついていたため入らずに戻ってきてしまったことが悔やまれる。

 他にもお風呂がある。展望貸切露天風呂だ。50分の時間制限があるが温まるのと眺望を楽しむ時間としては充分である。ここは特別客室に泊まると無料、一般客室の場合は別料金を払えば入浴可能だ。
 明るい時間に入りたかったので朝6時45分からの予約を入れておいた。完全夜型なので起きられるかどうか不安ではあったが、なんとかなった。

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 Abemaのマルチアングル放送で都成七段と佐々木大地五段が「タラレバ~!」と手を振った露天風呂である。昨日の足湯と同じ9階で眺め良しだ。
 脱衣所に小さなシャワー室がついているので、頭や体を洗いたければそこを使えばよい。11月の朝はそれなりに寒く、温かいお湯が心地よい。9月の昼間の入浴はいかがだったのだろう。

 この宿には将棋ロードという、大きなパネル写真や対局史譜が飾られている場所がある。王座戦ブログなどで紹介された画像の方が私の撮ったものより見やすいので、ここでは少しにしておく。

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 森内先生と羽生先生と女将さんだ。

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 地下には広々とした和室が。ここで大盤解説会をしてくれたなら座布団に正座でも辛抱するので、ぜひとも開催してほしかったが、コロナ禍では叶わぬ夢だった。

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 朝食も盛りだくさんだ。対局者はこの量の朝食を召し上がっているのだから、昼は軽めだったのも頷ける。左の土鍋が焼き魚、右はあさりのうどんであった。魚の名前は忘れてしまった。

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 ゆうべ食べきれなかったデザートを朝に。永瀬王座の召し上がったシャインマスカット大福には出会えなかった。もう季節が過ぎてしまったのだ。

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 ここまで食事画像を沢山載せた。ほとんど説明なく素通りしてきたが、様々な魚介類をふんだんに使ったお料理はどれも美味しく、大満足であったことをきちんと記しておく。
 しかも、基本懐石でこれである。上には上があるのだが、基本でありながら充分贅を尽くして作られていると感じた。ボリュームもすさまじい。
 
 私は美味しいものの範囲が広い。ちょっと美味しいものからものすごく美味しいものまで一括りで、およそ食レポには向いてない性質である。また、将棋めしとおやつ以外の食レポは控えめとなる。ご容赦いただきたい。

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 食事の場所はきちんと個室になっていて安心だ。エレベーターホールや食堂入口に消毒液も設置されている。
 なお、従業員の方に王座戦の話を伺ってみた。スタッフの方へお食事を配膳したりされたそうだ。
 最後に「いつか藤井聡太さんが来てくれるといいんですけど」と仰っていた。そうだよね、将棋をよく知らない方にもキャッチーでわかりやすいよね…宣伝効果欲しいよね…。
 対局場としても歴史ある、旬景浪漫 銀波荘に是非とも訪れてほしい。旅行業界はコロナで大打撃を受けてきている。まだ客足は元の水準には戻らず大変な思いをされているかと思う。
 私もコロナが落ち着いている隙を狙って、親を連れていきたいと思っている。

(つづく)

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