見出し画像

11/2大塚MEETS 君を待つ間僕は別れの言葉を探していた

皆さん、昨日はお疲れ様でした。僕はと言えば大塚MEETSでのライブが終わり、いつ部屋に帰り着いたのか定かではない体をベッドに横たえています。

一年前にキノダ君から「赤星と福岡に帰るばい」という話を聞いてうっすら涙を浮かべた後、果たして僕は何かできるかしらと考えました。隣でモリソンが「音源出そうぜ、そういうことがわかんないからデブなんだよ」と言ってきたので殴りました。

そんなわけで、僕は別れの言葉を探すともなく探しながら昨日を迎えていました。

当日まで完成しないCD、ままならない音作り、寝不足でポヤポヤした体をひきづって会場入りしてリハーサル。その後CDを作って軽く酒を飲み顔合わせをしました。

この時の出演者の顔を見て、なんとなく「もういいイベントだなぁ、やることやったなぁ」という気持ちになっていました。

O.Aとして出た「雨と星のリズム」からキノダくんの緊張感あふれるドラムわったくくんの優しい刃物のようなギターとそら見ちゃんの浮遊するような鍵盤、なんだか堂々としているほっしぃのベースでワクワクしました。「psychedelia」はスリーピースならではの鬩ぎ合いをピリッとした雰囲気と、どこか冷めた視線なのにも関わらずぶん殴ってくるような歌詞とメロディで魅せてくれました。僕も横向いて歌おうかしらとも思いました。「ヘクトーよるを守る」は飄々として見える中に感情とは別のベクトルの熱さを持っていて、そしてそれを抜群のセンスで楽曲に仕上げていて、僕はそういうことしたいけどあんまりうまくできないから羨ましいなぁと思ったりしています。きょーふのだいまおうが好きです。「春の狼煙」では久しぶりにバンドの桜井くんを見ました。なんとなく空へと吸い込まれていくような声とメロディは相変わらず素敵だったし、ふとした時ギター3本の一本ずつにスポットが当たるような音作りとバランスはすごかったです。

こんな風にバンドを眺めている間にもたくさんの知り合いが来てくれました。そしてたくさん乾杯をしました。この時点で10杯〜15杯の何かしらを飲みました。
marebitoは基本的に僕だけなのだけど、サポートという名の元に色々な人とライブをしてきました。そして、気づけば今のmarebitoになって最初にドラムを叩いてくれたるいくん、キノダくんとほっしぃと始めた時にギターを弾いてくれていたマツセヒロシ、やろうやろうと言いつつなかなかギターを弾いてくれないたつや、2人がいなくなることが決まってかはドラムを叩いてくれているうとちゃんとななん、そしてお酒を飲みゲームをしてベースを弾く大村さんが来てくれていました。
みんなの顔を見ていたら春の狼煙が最後の演奏を始めました。僕はもはや眠いなどとと言ってられず、ハイボールを飲み干してステージに上がりました。

相変わらずステージの上は眩しくて暑いなぁ、と思いながらセッティングをします。せっかくメモしていたアンプのメモリはメモを忘れたから適当に回します。うぃるくんから(永久に)借りているジャズマスターの音がアンプから出ます。モリソンから借りた吉田のエフェクターを踏んで歪ませ、マツセヒロシを真似して買ったルーパーに音を吹き込みます。
いつからか大事な相棒となったゼンハイザーのマイク、通称白くじらを通してモニターから声が出ます。
後ろではキノダくんがぼかぼかとドラムを叩き、横ではほっしぃがばびばびとベースを弾き、その奥ではモリソンがサングラスをしています。みんな、目が合えば当たり前のように笑い合います。そんな風な、いつのまにか見慣れたものになっていた景色を確認して、PAやぎさんにOKのサインを出します。
そこからのことは覚えているけれど覚えていません。歌を歌っていました、そして僕はその時バンドマンで、バンドのメンバーとライブをしていました。なんとなく、あの時同じ会場にいた人みんなと一緒にバンドをやってるような感覚に陥り、これはそれこそ夢みたいだなと思いました。

何故か最後にほとんどやったことのない、歌詞も書ききっていない曲をアンコールでやった時に現実に戻りました。
そして、酒を飲み笑いながら話をして気づけばなくなった終電を呪いつつ夜はふけていくのでした。みんなが居酒屋に入り、ぼくはキャロットオレンジを頼むだけ頼んで離脱し、2回ほど駅のトイレに立てこもりました。
なんとかたどり着いた部屋でベッドに雪崩れ込み、朝を迎えました。

朝を迎えた僕はぼーっとした頭でこの文章を打ちました。誰かに伝えたいわけではないけれど、書いて残しておかなければと思いました。僕の作る曲も大体そんなもんで、忘れっぽくて適当な僕の備忘録みたいなもんです。いつのまにか思い出を美しくしてしまいがちな僕のくだらん日記です。
それでも、それを歌うとなんだか素晴らしく聴こえる瞬間があるのです。それは誰しも共通の経験であったり、何かの憧れだったりするからなのでしょうか。僕には誰かを応援したり励ます曲は作れないし作る気もさらさら無いです。誰かのための歌を作るほど誰かのことを好きではないです。
誰もついてこなくても、1人でも歌おうと思っていたけれど気づけばたくさん仲間がいました。ありがとう、これからも歌うけれど、いなくなってもいいけれど、君がいたことは夢じゃないのさと思わせてください。

そして、僕も君たちにとって夢ではなく確かにそこにいたんだと思ってもらえれば幸いです。また会う日まで。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?