大崎下島久比で学育体験

■場所
広島県呉市大崎下島に久比という人口500人の地域があります。
広島市内から車で1時間半ほどの島。瀬戸内海の絶景を横目に見ながらのドライブは、4つの橋を1つずつ渡る度に町の喧騒を忘れさせてくれる特別な時間です。

■一般社団法人まめな
自然豊かな久比で地域活性化の活動を行なっておられる一般社団法人まめな。

「くらしを自分たちの手に取り戻す」をミッションに、久比を拠点に介護や相互コミュニティの創出に取り組んでおられます。
http://mamena.or.jp/

こちらの活動の一環として、

「町では得にくい、生きた土に触れる体験」
「自分の手で何かを作る、育てるという手触り感のある体験」

を通して、全ての世代の人の生きる土台となる自然を愛する心と自己肯定感を育てる「学育」の取組を始めようとしています。

今回は集落の中心部にある梶原医院の整理活動の傍らで、子ども向けの体験会も行わせていただきました。

■学育体験①果物狩
今回まめなの理事の方のご好意により、子供達に果物狩体験をさせていただくことになりました。
バンに乗せていただき、山の上のレモン畑に向かいます。瀬戸内海に浮かぶ対岸の三角島と紅葉が美しい久比の谷間が見渡せるとても景色のいい畑です。

始めにアボカドを取らせてもらいました。食卓では見慣れたアボカドも、直になってるものを手に取るのは子供達にとって初めての体験。
アボカドは葉と同じ緑色の実なので、探すのが少し難しかったよう。
「あっ、あった!おっきーい!」
「こんな風になってるんやぁ」
と歓声をあげながらひとつひとつ取らせてもらいました。

続いてレモン。レモンの木に近づくと柑橘系の爽やかな香りがして、そこにいるだけで癒し効果抜群。
「まずはなっている枝を切って、その後ヘタのところまで切ってくださいね」
と丁寧に取り方を教えてもらって、神妙な顔つきでレモンを取る子供達。(と大人1人)
「どれを取ろうかな」
「これ、もうおっきいよ!」
とワイワイ言いながらレモン狩を楽しませてもらいました。

最後にご案内いただいたのがキウイ畑。
たわわになるキウイが圧巻。
ここでは畑を育てている方から、キウイには雄株と雌株があって、雄花についている花粉が雌花に受粉することで実になること、
花の蜜を吸いに来たハチが花粉を運ぶ役割をすること、
そこからハチミツができること、
といった「生きた知恵」を子どもにも分かりやすい説明で教えてもらいました。

梶岡さんの「どうすればよりよい果物ができるのか」試行錯誤されているエピソードや、自然への愛情あふれる説明に子供達も熱心に聞き入っていました。
「これが雄株、これが雌株」と実物に触れながら植物の「実がなる仕組み」を学べたことはとても印象に残ったようです。

■学育体験②レモネード作り
午後からは、いただいたレモンを使ってホットレモネード作り。
レモンを2つに切って、果汁をしぼって、ハチミツと混ぜるだけ、という簡単な工程なのですがキッズ2人でするとなかなか大変。
今回はキッズ用にセラミックナイフで切って、2種類のレモンスクイーザーでレモンを絞ってもらいました。

久比のレモンは皮がしっかりとしたレモンなので、絞りやすかったのですが2人で7個分絞ると子供達も少しおつかれの模様…。
ハチミツを溶かしたお湯に絞りたてレモン果汁を入れて、味見をしながら味を調えます。味の調整はキッズにおまかせ。
「もうちょっとハチミツ入れる?」
などとふたりで相談しながら、
「うん!美味しい!」
と納得できる味になるまで調合してくれました。

せっかくの有機レモンなので皮をレモンピールにしてトッピング。

大人達の作業終了後に、温かいレモネードを囲んでみなさんで歓談。
「子どもがいなければ地域コミュニティは生まれない」というお考えの元、子供も話がしやすい空気の中で大人達に「自分の話を聞いてもらえる」という良質なコミュニケーションを楽しみました。
(主に家族の暴露ネタでしたが。子どもはよく見てる&正直です!笑)

とても親切にご協力いただいた、まめなのみなさまありがとうございました!
これからも子どもに自然との触れ合いを通して学びを得る機会を作っていければと思います。

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