トレード・投資について

必要なポイント

・取れるリスクの中で戦うこと。
・資産を守ること。

本書のポイント

・本質はシンプル。ルールを守ることが重要。
・どうしてもルールを守れないなら、半分だけ守ること。

チャートは、常に機能しないが重要であり、トレーダーはチャートをみてのみ判断するのがよい。2日~2週間程度先の未来を予測することが、「デイトレード」である。

良いトレーダーが知っている7つのこと

・迷った時はポジションを手仕舞う
・ポジションは取り直すことはできる
・ポジションを整理すれば頭も整理される
・初心者がまぐれで利益を上げるときもある
・20%下落のうち5%の下落で済んだなら勝ち
・最良の防御は最良の攻撃である
・ポジションを手仕舞えば明日もポジションを取れる

値動きとは何か

上昇は「売りを上回る買い」があれば上昇する。悲観が多ければ、楽観が多ければ、ではなく、「売りを上回る買い」があれば値段は上昇する。

金融の王者ウォール街はスプレッド(利鞘)を求めている。真のプロは小さくとも確実にスプレッドを取り続ける。

ウォール街のトレーダーたちは祭りを始める。多くの人々が参加してくるのを待ち、楽しいムードになったら、急激に場を壊し、全員が唖然とし、さらに追い討ちをかけ、全員がやる気をなくしていなくなった後に、再度祭りを始める。

彼らの動きは、すべてチャートの中にある。チャートは全てを物語っている。事実がチャートを動かすのではなく、すべてがチャートに織り込まれている。

買った瞬間に暴騰する銘柄と、買った瞬間に下落する銘柄の違いは何だろうか。いい銘柄だったから?それは自分のポジションの取り方でしかない。よいポジションをとれば、いつ利確するかだけ考えれば良い。「損切りするか利確するか」より「利確をいつするか」という思考の方が楽なのは言うまでもない。

トレードにおいては、「株」にかけるのではなく、「他のマーケット参加者がどう感じているか」にかけていることを意識しなければならない。つまり、事実は問題ではない。事実(決算)がよくても売られることもある。事実(決算)が悪くても買われることがある。

トレードにおいては、何もしないという選択も正解である。なにもしなければ資産が守れたという経験は誰しもにあるはずである。

聖杯(ホーリーグレイル)を人々は追い求める。そのために多くのことを学ぼうとする。しかし、多くのことを知ることは必要ない。本質的なことを知ることが重要。トレーディングの手法は補助輪でしかない。

トレードをしていると、つい見逃しがちだが、私たちは株ではなく人に投資していることを忘れてはならない。マーケットは人の集合体である。

Mind Method Money 成功の三原則

前向きな態度で取り組むこと。ブル(強気な人)とベア(弱気な人)は儲けるがピッグ(怠惰なもの)は儲からない。

初心者でもたまたま地合いがよければ勝つことはできる。負けをコントロールすることが勝者と敗者を分ける。変えられないものを受け入れ、自分が変えられるものだけにフォーカスしよう。

損切りは勝ち

損切りは負けではなく勝ちであると初心者は感じることができない。しかし、実際には損切りは「勝ち」なのである。どういった点で勝っているか?

①大損失をするトレーダーよりも賢い選択をしている点。
②次のチャンスを掴む資金を残している点。大負けを軽蔑すべき。
③成功に向けて学ぶ機会を得ている。本当の意味での功利主義は失った時に悲観したり投げやりになることではない。

トレーディングの功罪(やってはならないこと)

1.すぐに損切りしないこと。
損失は癌のようなもので、ほっておいてるとどんどん広がって取り返しがつかなくなる。発生したらすぐに取り除かないといけない。損切りの水準を決めずにポジションを取ってはならない。常にあらかじめ定めた水準で損切りしなければならない。どうしても心理的に難しい場合は、ポジションの半分を損切りすることで少しでも軽減することができる。

2利益を勘定すること
損切りと利確のポイントを明確に持つ。それを守る。どうしても守れない場合は半分だけ守る。

3時間軸を固定しないこと
日足をみて買って、1時間足をみて売ることは愚行中の愚行。最も破滅しやすい投資家のクセのひとつ。損切り・利確のポイントは同じ時間軸上で決める。それを必ず守る。別の時間軸で良い形になってもポジションを頑なに持とうとすることはよくない。

4より多くを知ろうとすること
全ての物事を知らなくても買うべき。良い雰囲気が醸成される中で買うのがベスト。すべての事実が明らかにならないと行動できない人は、そもそもトレーダーは向いていない。良いニュースを見て買うことに極めて消極的であるべき(ニュースリバーサル…事実売りが起こる)。買い売りの判断はチャートだけを見ること。

5過度の自己満足に陥ること
調子が良くなったら(連勝が続き、調子に乗っていると判断したら)ポジションの量を半分にすること。連勝で稼いだ金を1回の取引でなくす可能性が大きい。買って兜の緒を閉めよ。取引頻度を減らすべし。

6.間違った勝ち方をすること
幸運によって勝つことはトレードではない。取引に買ったり負けたりするたびに取引内容を吟味し反省すること。希望を持つこと(Hoping)と保有を継続すること(Holding)という邪悪なHは間違った「勝ち」につながりやすい。急上昇のマーケットでは、未熟なトレーダーも救われてしまうため、最後にババを引く羽目になる。

7.正当化してしまう
別の足でみて良さそうだからHOLDなど考えない。当初の計画を守ることは非常に重要である。行動を正当化したこと。ルールを守らない理由を正当化することが悪である。マイナスになった場合やるべきことはまず損切りをすること。ほとんどの場合、あらかじめ決めていたことを守る方が、後から判断して行動するより望ましい。正当化は悪条件の方が多い。

「自ら間違ったことを確認したくない」と人は感じやすいので、失敗をノートに書き出すべき。「すべての取引で勝つことはできない(回避できない損失)」か「殺すか、殺されるか(回避できる損失)」に分けて書く。

回避できる損失=
遅過ぎた買い入れタイミング・早過ぎた売却・損切りの無視 等

トレードには?

3つの価格が存在する。「買い入れ金額」「利食い価格」「損切り価格」がある。それぞれ正当な理由をもってスタートするべし。

正当な理由とは?=
物事を複雑にしない。12歳の子供にも説明可能か。

己の損失から学ぶ。ただ損失するだけが1番損である。学ぶべき。

トレーディング日誌の付け方

ポジションを取るのが遅過ぎた、売却が早過ぎた、持ち過ぎた、欲を出し過ぎた、神経質になり過ぎた、ストップロスを無視した、に分ける。頻度の高い失敗に注目し、排除する。すると次の失敗がでてくる。それを排除する。

【取引No1】
・約定日 xxxx
・コール 買い/売り
・銘柄 xxxx
・取引量 xxxx
・買入ポジション xxxx
・ポジションを取った理由 xxxx
・損切り xxxx
・利確 xxxx
・売却日 xxxx
・売却理由 xxxx
・損益結果 xxxx
・反省点1 xxxx
・反省点2. Xxxx
・反省点3 xxxx

分散投資はおすすめではない。ひとつひとつ謝った投資の価額をわかりづらくしているだけ。ひとつひとつのポジションがミスっていたら意味がない。分散投資がうまくいく相場は、ベンチャー投資のようにひとつだけが抜きん出て上昇するような相場である。

時には何もしないことがベスト

14年間利益を上げ続けていたが、30%のマイナスを1ヶ月で起こすこともある。何もしないことを学ぶ。連勝の後に連敗があることを知る。必ずロットを落とす。損をしても、言い訳は一文の徳にもならない。一文でも徳をせよ。

プロは希望を売り、初心者は希望を買う。

ホームランは敗者のためにある。勝者はコツコツ着実なポイントで勝つ。すべてを打ち消す一発逆転は、敗者のためにある。またほとんどの敗者は手にすることができない。

プロのコツ
・常に最初のルールを守ること。
・チャートを作る側に回れ。ここを超えたら売る、ここを割ったら買う、という人たちの先をいけ。
・マーケット指数は嘘をつく。
・夜明け前が1番暗い。

・予想が形成されている段階で買い、事実をみて売る。

・「いかに」買うかということは、「なにを」買うかということと同じくらい重要。

・上昇する力を見せている銘柄を買う方が正しい。安値で買う必要は必ずしもない。

・相場が良くない時には現金が1番よりい。

・3万ドル資金があるなら、7500ドルずつ4回にわけて入るべし。

・トレーダーは、トレンドに載って上昇している銘柄を買うべき。投資家は大底を形成しようとしている銘柄にポジションをもつべき。あなたはどちら?

・多くのトレーダーはマーケット全体の動きに囚われ過ぎている。マーケット全体がどうなるかよりも個別の取引がどうなるかのほうがはるかに重要である。マーケット全体がトレーダーの判断軸であってはならない。

マーケット全体があがって自分の銘柄が下がる時も、マーケット全体がしんで自分の銘柄が下がるときも、損切り。どちらで上がっても、利確。自分の資金は最も売れ筋の商品に投じるべき。

・勝者になりたいならば、毎日改善せよ。

・勝者は自らことを成し遂げ、敗者は流されるままである。

・誓いの力を使う。「利益を追う前に、必ずリスクを考えることを誓います。」「常に自分の欠点と向き合い続けます」

・人生は支配するものではなく仲良くするものである。敗北は勝利になる。

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