#6「場数を踏めるイベントフォーマット作り/CLUSTARS誕生」週刊連載「メタバースとコミュニティ」
週刊連載「メタバースとコミュニティ」
と題しまして書き進めているシリーズです!
これまでの記事は以下のマガジンから読むことができます。
第二章メタバースコミュニティを立ち上げるということ
場数を踏めるイベントフォーマット作り(2023年3月)
2023年3月の時点で、メタバースプラットフォームclusterではイベントが増加しはじめ、初心者が試しに主催するだけではほとんどお客さんが来ない状況になっていました。
自分がタレントとして練習する場所を作るために、
そしてこれからメタバースに来るタレントさんが自分でイベントを主催するところから始めなくてもまずは出演してメタバースイベントの楽しさを感じられる場所を作るために、
5分間誰でも何でも発表OKなエントリー制ライブを企画することにしました。
とりあえずやってみる
パッケージ考案
お試しで開催して、雰囲気を掴んだのち
流れをパッケージ化したかったので、お笑いライブでよくある流れを参考にしました。
1オープニングソングが流れる
2MC登場、オープニングトーク
3出囃子がかかり、出演者の名前が呼ばれる
4登壇
5出囃子がかかり、出演者の名前が呼ばれる・・・を人数分繰り返す
6MCが出演者全員を呼び込み、ゲームコーナーをやる
7エンディング
という流れです。
こうすることで、それぞれのパフォーマンスのブラッシュアップだけでなく、人と共に何かをやる練習もできるようになります。
リアルの世界で何かを主催するというのは相当経験を積んでからになると思います。
メタバースの世界でも、こういう開かれた場が定期的になければ新しいタレントもスタッフも育たないはずなのです。
ですがそのようなイベントは当時多くはありませんでした。
何かやりたいことがある人が自分でイベントを立ち上げ自分が出演や進行をして実現していくという形が多かったように思います。
場所代がかからないとはいえ、イベントを主催するのは決して楽なことではありません。
MC以外は一旦全部自分でやる!新しい挑戦もーCLUSTARS誕生ー
いくつかあるメタバースプラットフォームのなかでも、私が開催場所に選んだサービスのイベント機能は非常に多機能でした。
・撮影
・荒らしのキック
・ワールドBGMや動画音量の調整 など
私はこの企画を始める前から1人で多くのイベントを実施していたので、大抵のことは自分だけでできるようになっていました。
イベント感を盛り上げるためにBGMにもこだわりたく、新しい音響システムのパッケージ化にも挑戦しました。
さすがにそうなるとMCまでは手が回らなくなるので、
MCはお願いし自分は裏方に専念することにしました。
芸人やMC経験者の友人達に「こんなかんじで、イベントでよくある流れのヤツを作りたいから、思うようにMC台本を作って実践してみてもらって、その台本を他の人も使えるようにさせてほしい!そしたら色んな人がMCに挑戦できるようになるから!よろしく!!!うええええい!!!」
と無茶な事を言って参加してもらいました。
こうやって、話しを振れるようになったのもメタバース活動の中で積み重ねてきた信頼関係があってのことでした。
こうして生まれたのがCLUSTARS(クラスターズ)です。
できない事は人に頼むー仕事と遊びの境目ー
2回ほど開催して、これはきっと継続すればなにか良い変化が起きると確信しました。
ですが、私はデザインや命名、ディスコードサーバーの管理が不得意だったので助けを求めました。
これは、自分が不得意なことをやりたくないというワガママなだけではなく、人に任せることでやり甲斐や所属感を感じてもらうことにも繋がるのではないかという希望もありました。
ここで気を付けたのは、自分のアイデアを完璧に実現してもらうのではなく任せるという点です。
もちろん、ヒアリングにはこたえますが具体的に指示をして「作業」してもらうのではなく、「こういう課題があるから、あなたの得意なやり方で解決してほしい!」と依頼して自由に実行してもらいました。
ここが有償依頼と自由研究(ボランティアでの助け合い)の境目な気がしています。
個人的な感覚ですが、細かく指示して作業をしてもらうのではなく自由に試行錯誤できる余白があればそれは仕事フォルダではなく遊びフォルダに組み込むことができて遊びとして成立します。
コミュニティが成熟してきて、多くの人に魅力を感じてもらえるようになれば単純作業もひとつのアトラクションとして成立しますが、まだ立ち上げたばかりでバリューがない時期は時にこの辺を気を付けると良いのではないかと思います。
パッケージが出来たらさらに手放していくー共有地を作るー
こうして、仲間に協力してもらいタイトルやデザイン、連絡用ディスコードサーバーが整備されました。
次の段階としてこれらをシェアすることにしました。
つまり共有地作りの実践です。
CLUSTARSが作ったフォーマットやロゴ、ディスコードサーバーを自由に使えるようにしました。
もちろん投げ銭も自由に受け取ってOKです。
私にいくらか納める必要はありません。
誰のものでもあり誰のものでもないイベントを目指して、最初の頃こそサムネイルや告知に自分の名前や顔を大きく出していましたがすぐに出すのを辞めてMCを大きく掲載するようにしました。
継続と開拓に必要な制作補佐とマニュアル制作(2023年5月)
イベントを実施するには当日の音響、警備、録画だけでなく様々な事前準備が必要になります。
例えば、サムネイル作成、告知用の情報まとめ、出演者への連絡、イベントワールドの設定操作などです。
本業である性教育特化VTuberの活動をしながら、これらの作業をするのはとても大変でした。
今後も主催を続けていくため「制作補佐」という役職を作ることにしました。
自分以外が出来ることは制作補佐にお願いできるよう、イベント実施に必要な作業をマニュアル化することにしました。
私はいつも何か行動を起こすとき、紙に書いたりせずに頭の中に浮かんでくる事をどんどんやって、終わったことは忘れていくタイプなのでこのマニュアル制作がとても困難でした。
そこで、イベントを一緒に盛り上げてくれているメンバーの中で企画書などの制作が得意そうな人に声をかけて手伝ってもらいました。
また、実際に初めての制作補佐をやってもらう人には「制作補佐の開発を一緒にしてほしい」とお願いしました。
ただ作業をお願いするのではなく、マニュアルのどこが足りないか、私の指示でわかりにくい箇所はないかなどを一緒に考えてもらう役目です。
初めて作るシステムが最初から上手くいくわけがないことを私は知っています。
だから完璧なマニュアルを作ってから走り出すのではなく、実際にイベントを走らせながら、共にシステムを考えながら試運転を繰り返してブラッシュアップしていくという方式を選びました。
また、この制作補佐という役割には私の負担を軽くすることだけでなく、これからメタバースでイベントをやってみたい人の研修の場という意味もあります。
イベントを開催するまでにどんな作業が必要か間近で見れる、はじめての地で知り合いが増えるという明確なメリットをきちんと提示しました。
約半年で100本以上のイベントを実施!
こうして2023年3月から始動したCLUSTARSは同年9月の時点で総動員数5,000人以上、イベント開催本数100本以上を記録する活発なメタバースイベントコミュニティへと成長しました。
現在は記事で書いたようなタレントの修練の場としてだけでなく、イベント主催やカメラ、音響、警備などのスタッフワークにも挑戦することができます。
こうして、まずは足を運ぶきっかけとなる定期イベント作りに成功。
次は人が「住まう」に至るためのメタバース生活インフラ整備に踏み出します。
来週の投稿もお楽しみに~!!!
CLUSTARSのご紹介
コミュニティは一度作ったら終わりではなく、常に変化・成長し続けます。
失敗することも多々あります。
失敗なくして成長することはできないので、人間誰だって間違えることはあるさと理解してくれる仲間たちと日々試行錯誤を繰り返しています。
当コミュニティはメタバースでなにかをしてみたい全ての人のために開かれているので、この記事を読んで気になった方はぜひHPをチェックして飛び込んできてください。
あなたの「好き」が見つかるかも!
10月19日(木)22時からは初心者案内イベントもありますよ~
筆者 由宇霧(ゆうぎり)プロフィール
世界で初めて性教育の本を出版した特化型VTuber♨️
メタバースで居場所作りの探求中。
雑誌連載中「出張版 #特化Vの会 」(VTuberスタイル)
メタバースイベントコミュニティ CLUSTARS運営
Virtual ASOVIVA TV -ビバテレ-プロデューサー
取材や講演会のご依頼は yugiri.staff@gmail.comまでご連絡ください。
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