2024/04/25 - たまに取り出せる褒め

室木おすしさんの「たまに取り出せる褒め」読んだ


この本を読むとやさしい気持ちになれるので好きだ。

こんな体験自分にもあるだろうか。
失敗したときは二度と失敗しないように反省するが、成功したときはまぐれだと思うので特に気にしないので、失敗した記憶だけが積み重なっていく。

ただ、頑張って思い出してみるとひとつだけ思い当たることがあった。

2015年、僕は地元を出て大学に入学した。
周囲には友人がおらず、勇気を出してサークルに入っても馴染めず退部し、高校に引き続き孤独な日々を送っていた。
ある日、電磁気学の講義を受けていたときのこと、その講義の最後に講義のまとめのテストがあり、合格した人から帰っていいシステムだった。
テストといっても他の人と相談してよく、周囲の人は誰かから教えてもらった答えを写して帰っていった。
クラスには僕を含め数人しかいなかったが、僕は友人もいないので一人で参考書を隅々まで読み、自力で提出した。(そうせざるを得なかった)
そこで講義のTAをしていた大学院生から、
「頑張ったね。君みたいに真摯に問題に向き合う人は少ないのが残念だ。」
と言われて、僕の居場所はここにあるのだと強く思った。
自分は自分のままでいいんだと許された気分になったし、ありのままの姿で話せるようになったからか、少ないながらも友人ができた。
その人は名前も顔もわからないが、とても感謝している。
その後、僕が大学院生になってTAをしたとき、過去の僕と似たような生徒がいたから、同じことを伝えた。
彼の心が動いたかどうかはわからないが、少しでも自分のことを認められるようになってくれていると嬉しいと思う。



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