見出し画像

一次創作の話

記事もなんとか二つ目。前回「noteに登録して何もしないまま数ヶ月経過した」と書いたのですが、そのぐらい文章を書くことは苦手です。(なのでこの記事を書くのにも数日かかってます。でもこんなに長くなるとは思ってませんでした。誤算)
まあそんな話はさておき、予定通り一次創作の紹介に参ります。

※過去にコミティアで頒布した設定本の文からいくつか引用しながら書いています。当時の文の添削は友人に沢山手伝っていただきました。

世界観

私が手掛けている一次創作には複数のタイトルが存在します。そしていずれのタイトルにも共通した世界観があります。

ジャンルは一応「ファンタジー」ということになるのかな…?魔術もありますが化学や機械文明もあり、世界観はやや現代寄りとも言えます。ただ、いわゆるSFよりはライトな感じかも。

「氷の魔女」伝承

(まともな絵がなくて昔の絵に急いで加筆したのはここだけの話)

我々の住む世界にも伝承があるように、この世界にも伝承が存在します。
それが”厄災”「氷の魔女」のお話。

世界を豪雪で覆い尽くし、”終わらない冬”を作り上げたとされる魔女。”厄災の象徴”と人々から恐れられた彼女は当時存在した王家、ナハルティアの率いる軍勢により討ち取られたという。

※過去に作成した設定本から引用。

現代においては氷の魔術師を皮肉る言葉として用いられるとか。
そしてこの氷の魔女の存在はのちに魔術師たちを苦しめる事態に発展します。

魔術師に排他的な世の中

この世界では、魔術を扱える者は「魔術師マージェント)」と呼ばれ、魔術を扱う術を持たない者は「マジェノマージェントノット)」と呼ばれ、それぞれ区別されている。

かつて魔術はマジェノにとっても、生活の一部であった。魔術師とマジェノは共存し、仲睦まじく暮らしていた。

……そんな平穏な日々は長くは続かなかった。

氷の魔女が討ち取られて以来、マジェノの間で”謎の病”が流行し始めた。病についての研究が進められ、ある一つの事実が発覚した。

「病の正体は、魔術によるもの」=「魔術は人体に悪影響を及ぼすものだ」

世に放たれた偏見は瞬く間に広がり、マジェノは魔術を、そして魔術師を恐れるようになった。

文明の発展がもたらした機械設備の充実、魔術を利用せずともなに不自由なく生活できる社会が構築されゆく中、次第に魔術に手を伸ばす者が減り、やがて魔術師そのものが減少。いつしか魔術に頼らざるを得ない他種族の存在も問題視されるようになった。

そして現在、魔術の撲滅を目指すマジェノによる一部他種族の虐殺、魔術を上回る兵器などの登場により魔術はさらなる衰退の一途を辿っていた。

※設定本より引用し、改変。

そもそもこの世界における”魔術”とは

「ファンタジー世界によくある不思議な力」、おおよそそんなところではありますが、先ほどの文脈にある通り、人体に”有害”です。

魔術耐性

魔術が人体へ及ぼす有害性の研究から、進展する形で明らかになった、
魔術に耐えうる者とそうでない者が存在しているというもの。また、個体によりその耐性に差がある様。
極端な話、魔術の素養のない者(マジェノ)は毒されやすく、魔術師(マージェント)は毒されにくいと言える。
また、魔術の種別により各魔術師の耐性が異なるという研究結果もある。
しかしながら「魔術が人体に有害」という一面ばかりがひとり歩きしている状態であり、魔術耐性の有無については、魔術師以外の間ではあまり浸透していない。

※設定本より引用、一部改変。

ちなみに魔術師の身体検査には「血中魔力濃度」という項目があり、これの数値で魔術による健康被害の有無を判別するんだとか。

先ほどから何度か出てくる「種族」についても軽く説明しておきましょう。

種族

一部は先ほどのおさらいのようなもの。
世間がマジェノ以外の種族に対して排他的で無関心である為なのか、研究があまり進んでおらず、不明瞭な部分が多々ある。

人間(マージェントノット)
総人口の割合が最も多い、ごく一般的な種族。魔術を扱う術を持たず、寿命が短いのが特徴。

人間(マージェント)
人間と他種族との混血種のうち、外見に他種族の特徴が見られないほど血が薄まった者。個人差はありますがある程度魔術を扱うことができます。
例外はあるが、寿命は人間より少し長い程度。いわゆる魔術師の多くはこちらに分類される。

エルフ

アスタリウムくん。実は意外と貴重かもしれない純粋なエルフ。

かつて森の奥深くで暮らしていた、尖った耳が特徴の種族。現在は町で人間と共に生活している者も多い。血が薄まり、外見上は人間と判別がつかない者もいる(このようなエルフもマージェントと呼ぶ場合もある)。
優れた視力・聴力を持ち、人間に比べ寿命がやや長い。
町に住む者の大半は人間もしくはエルフ、その両者の混血である。

獣人
獣の耳、翼、鋭い爪、牙などなど、身体の一部に獣の特徴を持つ人型の種族。現れる特徴は個体ごとに種類も出方も様々。それぞれ別種と言えるが、個体数が少ない為「獣人」と一括りにされている。
人間よりも寿命が短く、血が薄まると外見上の特徴が打ち消されやすい(希少種に分類される要因となっている)。偏見の目から逃れるため、帽子や衣服等で特徴を隠して生活する者も少なくない。

龍人 

龍人のティリス先生。600年は生きているのだそう。

一般的に短命とされている混血種の中でも桁違いに寿命が長く、突然変異種とも呼ばれる謎多き種族。頭部に生えた角と全身にある不可思議な模様が特徴。血が薄まると角は小さくなり、模様は範囲が狭くなる。龍のような姿に変化できるとも言われているが、真相は定かでない。

吸血鬼
かつて人間の手により絶滅の危機に追い込まれた希少種。
弱体化が進んだ現代では人間から直接血を摂取する純血種はほとんどおらず、町にいる吸血鬼は医療機関を通じて血を摂取している。

晶族(クリスタライザー)

晶族の少女、クレールが種特有の力を用いて結晶を生み出した様子。
彼女はこの結晶を”武器”として用いる。

一部が結晶化した毛髪、そして結晶を生成する能力を持つ。
厳密に言うと種族ではなく、その特徴は人間(マジェノ)を除く全種族に、先天的かつ偶発的に現れるものである。一度出現すればある程度の代まで遺伝する為、人口は増加傾向にある。
結晶の色は様々。種族・血筋によって異なるという説が有力である。しかし混血種同士で夫婦となることも珍しくない昨今、血の交わりが複雑になっておりはっきりした事はわかっていない。

彼ら晶族の存在が初めて確認されたのは、かつて栄えた都市、「ナハルティア」だったとされている。

廃墟都市ナハルティア

廃墟となった都市、ナハルティア。ここはかつて王都として栄えていたという。

はるか昔、ここにはナハルティアという小さな王国があった。

ナハルティア王家は魔術師の家系であり、国民の多くは晶族の魔術師であったが、国王は魔術師もマジェノも分け隔てなく、同じナハルティア国民として双方に等しく耳を傾けたという。
王の意向に沿うように、両者は互いに助け合い、仲睦まじく暮らしていた。

「魔術師を”粛清”せよ」

平和な王国に突如押し寄せたのは、後の反魔術組織「エクソシスト」の原型にあたる、魔術師を殲滅せんと一致団結した「マージェントノット」で組織された軍隊。彼らによる進撃は、女も幼子も関係なく、目的でないはずの「同じ人間」にも及び、全てを奪い尽くすまで、彼らが“粛清“の手を緩めることはなかった。
血で血を洗う凄惨さ、衛兵たちの決死の防衛も虚しく城は陥落し……
身勝手な人間たちの手によって、王はその命を散らした。
かくしてナハルティア王国はその歴史に幕を閉じることとなった。

長い年月が流れ、廃墟都市と化したナハルティア。
結晶片がそこらじゅうに散らばるその光景は儚くも美しく、一部マニアの間で名所となっている他、結晶片目当てに訪れる者が後を絶たない。
そしてここには、結晶片にまつわる一つの噂があった。

結晶片を持ち去ろうとした者は、死神に襲われ、冥界へと誘われる。

結晶片の正体は、かつてここに暮らしていた、”晶族”たちの成れの果て。わかりやすく言い換えると ”晶族の亡骸”である。

過去作の創作本より引用

ナハルティアでの惨事は、魔術師とマジェノの関係性が決裂に至った出来事として語られています。

死神

人々の間で囁かれる謎多き存在。「人気の少ない場所で生きた者を襲い、命を奪う」、「行き場を無くし、迷子になった死者の魂を冥界に送り届ける」など、語り手によって在り方が異なる為、実態がいまいちわからないのが現状。「そんなものはいない」と存在を否定する者も少なくない。

こちらも創作においてかなり重要な存在なのですが、長くなりそうなので死神についての話はまた今度。

創作タイトル

ここまで長くなってしまいましたがようやく作品タイトルのお話です。
(本当は軽めのタイトル紹介が本題のはずでした。誤算…)
最初に説明しましたが、私が現在手掛けてる一次創作にはいくつかタイトルがあります。一度に全部紹介するのは色々大変なのでとりあえず今回は3つだけ紹介させていただきます。
タイトルは以下の通り。

  • General Frost

  • Creators Nova

  • 雪花の導き

それでは、上から順を追って説明していきましょう。

General Frost

読みは「ゼネラル フロスト」、略称は「ゼネフロ」。冬将軍という意味のある英単語です。寒そうなタイトルからわかる通り、冬のお話。

あらすじ

この冬は、何かがおかしい。異様で異質、異例の厳寒。地殻変動による環境の変化だとか偏西風の影響だとか、そういった自然現象が原因ではないのは明らかだった。世界が原因不明の厳冬に見舞われる世界に一人、「氷の魔女の再来だ」と恐れられる青年がいた。情報捜査管理機関ノヴァに所属し「冬将軍」の通り名を持つ青年、氷の魔術師トウティス。その力の強大さから、同じ魔術師やノヴァ職員の間でも「厳冬の原因なのでは?」と噂され、ひそかに注目の的となっていた。
そんな彼は記憶を断片的に失う記憶障害を患っており、度々それに悩まされていた。

ある日、数少ない友人、ノヴァ創始者の義理の息子、ユロウルが行方不明に。何故かトウティスがそれに関与している疑いをかけられてしまう。
組織代表の息子の失踪、騒然とするノヴァ内部。そして同僚からの疑惑の目。
その喧騒から逃れた矢先、付近の駅で立てこもり事件に遭遇。男達に人質にとられた少女を救うべく、駅へと乗り込んだトウティスだったが……………

※設定本より引用

この作品は現在RPGツクールMVを用いたゲームを製作中です。

このイラストは前回の記事でも出てきましたね。
おそらく今後彼の説明をする際、何度も使われることになると思います。

この物語の主人公…いや、主役はトウティス・サルヴァトーリという青年。
タイトル通り「冬将軍(ゼネラルフロスト)」の通り名を持つ氷の魔術師です。中性的な容姿をしていることもあってか、作中においては男性でありながら「氷の魔女の再来」「生まれ変わり」とも囁かれています。
「氷の魔女」といえば厄災。悲しいことに作中の彼は沢山の魔術師たちから忌み嫌われる存在です。ただ幸い彼の周りには理解者が何人かいるようで、なんとか図太く生きています。…うん、わけわからんがなんか図太い。

詳しいキャラ紹介についてはまた後日改めて。今回は一部のキャラクターの役割について解説していこうと思います。
本当は全員解説したかったけどこれ以上長くするのは気が引けるので…

ところでこのトウティスくん、”主人公”と言えるのか否か。
そもそもGeneral Frostという作品の主人公は一人ではないと思っています。

白いマントを纏い、血のように赤い鎌を振るう少女、サリカ。
このイラストも今後何度も使われることになると思われます。

おそらくこの作品の”もう一人の主人公”と呼べるであろう少女、サリカ・ナヴァール。作中においては「白い死神(ホワイトリーパー)」という異名で呼ばれることも。

先ほど紹介したトウティスという人物は表情が乏しく、感情表現ひとつひとつが非常にわかりづらいキャラクターです。それだとプレイヤーが感情移入しづらいのでは?と感じました。
また、物語の中で”成長していく”という点についても彼女のほうがわかりやすいのでは?と思ったのもあります。
サリカは魔術師でありながら、まだ力の制御がままならず、誤って自分や仲間を傷つけてしまうという欠点を抱えています。
(一応トウティスも力の制御が不完全ではありますが、サリカのほうが圧倒的にわかりやすく苦悩を表に出す子なので…)

ゼネフロについてはとりあえずこの辺で終わりにしたいと思います。

Creators Nova

(仲良さそうなキービジュアルだけど治安の悪い人たちの集まりなんだなあ…)

読みは「クリエイターズ ノヴァ」、略称は「クリノヴァ」。
先ほどのゼネフロの話に出てきた「情報捜査管理機関ノヴァ」という組織の創設者たちという意味になります。また、現実世界における「クリエイター」と「魔術師」をかけているところもあったりします。
3タイトルの中でも魔術師への偏見が最も色濃く出ている作品です。

そんな偏見に抗う者たちは皆物騒でした。

まともな単体絵がこれしかありませんでした。視力が悪いのは少年時代からです。

舞台はGeneral Frostから23年前。この物語の主人公を務めるのはルダルク・ナヴァールという少年。ゼネフロで紹介したサリカの父親の少年時代のお話です。

なんの因果なのか、彼もまたトウティスと同じように表情の乏しい人物です。しかし彼はサリカの父親。どちらかといえば感情表現は娘に近しいので問題ありません。多分。
ちなみに他の登場人物についてですが、彼とのちに彼の妻となるノエリオという女性以外は非常に曲者揃い。どいつもこいつも人の話聞かないし常識が通用しないので作者的には一番治安の悪い作品になると思っています。

ちなみにこちらの作品は小説にて展開予定です。小説苦手だけどね。
あとゼネフロをある程度形にしてからじゃないと動かしにくいので展開は遅めです。すまん。

こちらも詳しい紹介はまた後日とさせていただきます。
情報捜査管理機関ノヴァについては正直ここで語っておきたかった。

雪花の導き

この創作だけキービジュアルがまだありません…

物語の舞台は「王都ナハルティア」。
General Frost、Creators Novaにおいては”滅んだ都市”として登場しました。
これらの作品の”過去”の世界なのか、それとも”IF”の世界か…

なお、こちらの作品のみ「氷の魔女」は伝承ではなく、最近起こった災害として描かれています。
そのほか他2つの作品で見られた”魔術師への偏見”はほぼ見られません。
ただし、”氷の魔術師”だけは例外です。

最初に描いたシェリエのイラスト。靴がかわいいですね。

この物語の主人公はシェリエという少女。成り行きで探偵業を営む氷の魔術師です。…氷の魔術師ということはまあ、そういうことです。しかし彼女もまた理解ある仲間と図太さに恵まれているようです。…ええ、図太い。
ちなみに作中ではしょっちゅう喧嘩を売られることになりますが、「氷の魔術師だから」以外にも理由が色々あったり…
ちなみに独特な髪色をしていますが、彼女もまた晶族の一人です。

そしてまたしても表情に乏しい。…お前の作る主人公全部そうなるのか?

こちらの作品についても詳細はまた後日とさせていただきます。本当にすまん。

…というわけで急ぎ足で紹介してきましたが、今回の紹介はこちらの作品が最後となります。
こんなに長い記事をここまで読んでくださり、ありがとうございます。
今回紹介しきれなかったお話がまだまだ沢山ありますのでこれから少しずつ紹介していければなと思います。
長くなりすぎたのはかなり反省しているので次からは手短に書いていきたいです。また長くなったらすまん。

そんなわけでご興味を持ってくださった方は引き続きよろしくお願いいたします。