指す将順位戦8回戦　NZさん戦

負けたので（ネタバレ）気が乗らない（直球）指す将順位戦8局目、NZさん戦の自戦記です。負けたので気が乗らないってお前そりゃ何期も6～7勝でやってきてるクラスなんだし負けもするだろうよって話なんですが、リーグ10勝1敗とかいう信じられない上振れの中の1敗をわざわざ取り上げるのって実際気が進まなくないですか？　そんなことないか…。

そんなことはさておき（？）NZさんとの対局の自戦記です。のりたまなどでも指しているので割とこれまでの対局数が多い相手ですが、戦型選択の幅が広い人というイメージが強く、対局前に戦型は絞れませんでした。ただ、居飛車のイメージはあまりない（私とは1回相雁木をやったくらい？）なので、振り飛車だろうなと思っていました。

三間飛車できた　

戦型は三間飛車にこちらが左美濃で対抗する形となりました。私は普段は対三間飛車では穴熊をやっているのですが、対局当時穴熊で負けまくっていてイメージが良くなく、左美濃で戦うことにしました。ただ、不慣れなので上図の時点で既に不安になり、「これこっちから動くところなくね…？まあなんか後手だし動き待って千日手になればそれで良いか…」と思っていました。志。

中央から動かれる

そんなこんなで組み合いになり、先手が5筋から動いてきた場面。ここで先手は次に▲5五銀と進出する手や▲5五飛～▲8五飛と展開する手を見ています。ただ、▲5五銀には△5四歩▲4四歩△同銀▲同銀△同金▲4五歩△5五金▲4四銀△4六歩といったように反撃していく筋があるため、そこまで恐れることはないのかなと思いました。どちらかと言えば▲8五飛のほうを防ぐべきだと思い、こちらは図から△7五歩と突いていきました。以下▲7五同歩△同飛▲5五銀△5四歩に先手も▲4六銀と引いて良い勝負。

このあとは私が少しだけ自陣に手を入れ、さらにその後は先手が堅陣を活かして暴れてきました。そんな局面↓

駒得しているためやや後手が厚い局面だが

ここで私は3一に埋めるのにも4六に打つのにも使えそうな香車を取りつつ馬を作るのが良いと思って△9九角成としたのですが、△4三銀と補強するのが良かったようです。角成に▲3二銀成～▲5二飛成としてくるならそこで△4三銀と打って同じことだろうと思ったのですが、▲3二銀成△同銀に▲5二飛成ではなく▲4二金が実戦的な好手。↓

実際はここでも△4三銀と打てば後手が良かったようなのですが、先手が取れてないなら玉の近くから打った方が良いと思い△2三銀打としてしまいました。そこですかさず▲5二飛成△2二馬▲3一金とされ、完全に食いつかれてしまいました。↓

食いつかれた

一応この局面も評価値的には互角ですが、先手は高美濃がまるまる残った堅陣なうえに▲4四歩など着実に攻める手段もあり、さらにこちらには「もともと良かったのに…」という精神的なダメージや、秒読みの中受け続ける展開という勝ちづらさもあるので、この互角はとても後手を持って勝てる気がしません。
以降は秒に追われての受け間違えや効いていない攻めなど冴えない手を連発してあっさり負けてしまいました。こういうのでもしっかり互角を保てる人というのが本当に強いのだろうと思いますが、私の棋力が足りませんでした。

ここまで7連勝してきたのに良くない内容で8回戦を負け、「おや、これは本当に4連敗する流れでは…？」と思ってしまった記憶がありますが、結果的にはなんとかそれは避けることができました。その9回戦の将棋についてはまた次回。