指す将順位戦S級1回戦 みよぴーさん戦

なんと!対局が終わって2日も経たないうちにnote書いてます。これだけで偉大ですね。今回は指す将順位戦1回戦、みよぴーさんとの対局を振り返りたいと思います。

みよぴーさんとは同じのりたま将棋クラブで何度か対局しており、正直言って相性は最悪というレベルで勝った記憶がなく、いきなり嫌な相手だと思っていました。今回はレートに差があるのでフリー対局となったのですが、それに気づいたときに「良かった、30点ぐらい失わないで済む…」と思ってしまったくらい苦手意識があります。
戦型的にはみよぴーさんはちょっと変わった振り飛車を好んで指されるというイメージで、これがかなり手ごわいと思っていたのですが、去年の指す将順位戦の棋譜などを見ていると私の知らないうちにそうした邪悪な力戦振り飛車から足を洗い、角換わりなどをよく指す清く正しい居飛車党になっていたようです。

というわけで対局開始。私は後手になりました。
みよぴーさんの初手が▲7八金だったり早繰り銀されたら微妙に知らない形になってしまいそうだったりとちょっとビクッとする場面もありましたが、運よく(???)許してもらえました。戦型は角換わりの▲4六角のやつ(これ名前あんの?)になりました。


(かえって分かりにくくなってしまうかもしれませんが、手前側が後手の私)

先手が4六角と据えて6筋方面を睨んできているので、後手は銀を5三に上がって6四に効きを足して備えた、という場面です。ここで▲2五歩と飛車先を突かれる手が気になりますが、それには△3三桂として、▲2四歩△同歩の時に①▲同飛は△1三角が痛いですし、②▲同角なら△2一飛と回ることで迎撃できます。③▲3五歩から桂頭を攻めてこられるのが気になるようですが、お互い様ですし、取り合えばこちらだけ3七にと金を残せそうなのでそこまで怖くはありません
…という読みだったのですが、ソフト先生によれば△3三桂には▲2四歩△同歩▲3五歩△同歩▲2四飛という手順があってややこちらがまとめづらいようです(下図)。 確かにこれなら△1三角の筋もないし▲3四歩の筋も生じるしでへこみ矢倉の堅さが活きそうですね。普通に勉強になりました。


さて、本譜は△5三銀に対して▲2五歩ではなく、▲9八香から穴熊を目指してきました。↓

こういった戦型で穴熊に組むのは厳密には良くない場合がほとんどで、本譜もあまりソフトは評価していませんでしたが、やはり人間的、実戦的にはガチガチに固めて攻めてこられるのは嫌なところです。とはいえこちらから動いて阻止するような手段も恐らく無い(△2二角などでもしかしたら攻めていけるのかもしれませんが、流石にリスクが大きそう)ので、こちらは△7二金~△6二金と△4二銀~△5三銀で待機することにしました。

そして迎えた問題の局面が↓


相手陣のバランスが悪くなってきたので私がそろそろいいかと△3三桂と跳ねたところ。全然なんてことない、普通の局面ですね。こういう時の次の一手は何なのか気になりますよね。さあ、その次の一手とは…

△通信トラブルでダウン!!!!!!
申し訳ありませんでした!!!!!

いや(言い訳開始の合図)、さすがにそんなこと考えもしなかったですよね。私の家の回線というのは去年の12月にルーターを変えて以来、父親がケーブルに引っかかったりとかした時以外はずっと好調で、まさかこんなところで回線が切れるとは思わずあーだこーだ(言い訳特有の早口)

とにかくめちゃくちゃ驚きましたし、フリー対局だったので途中までの棋譜を一手一手再現していかなければならず、「本当にすみません…」という思いで指し継ぐための棋譜をなぞりました。また、局面は指し継げても持ち時間は引き継げないので、これも申し訳なかったです。さらに、2回接続が切れると負けになるので(↓のようなルールがある。消費時間はこちらが9分みよぴーさんが6分といった感じだったのでこれは大丈夫)、対局再開されてからめちゃくちゃ24の相手確認ボタンを押し、もう一回切れないことを神に祈っていました。最終的には普通に指しなおして将棋で決着をつけることができたので、これだけは幸いでした。

局面の話に戻ります。少し上の画像の△3三桂の局面から再開して、先手は▲8八銀と引いて対抗型のような穴熊を完成させてきました。狙いとしては▲7七桂から6筋をガンガン攻めていくことで、8筋は交換されてしまうものの▲6五歩や▲3五歩とやってこようとしています。本譜もそのようになりました。

(指しなおしたときに先後が変わっていますが、調整を挟んだため将棋は変わっていません。符号もこちらが後手のまま進めようと思います。)

ここから私は△4九角と打ち込んでいきました。ちなみに△9五歩や△7五歩を絡めていけば歩を持っていることもあってもっとうまくいけたようで、ソフトはちょっとだけ怒っていました。自分の桂頭ということもあるので△4九角のほうが手堅いのかなと思っていたのですが、バリバリ行って良いんですね。まあソフトに怒られたとはいえこの7六の地点から押していくという発想で指していくというのは正解だったらしく、いつの時代も桂頭は急所なのだなという感がします。
このあたりでペースをつかんでどんどん形勢が良くなっていき、以降は順調に勝ち切ることができました。

回線ダウンは申し訳ありませんでしたが、ルールに則って指しなおしを行い、将棋で決着をつけられたのでそれは良かったです。また、将棋の中身も個人的にはうまく指せていたような気がするので、それも当然ながら嬉しかったです。

苦手意識のある相手に勝って1回戦を突破し、目標の勝ち越しだの残留だのに向かって大きい勝利を挙げることができました。また頑張ります。


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