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ギター音色の作り方

はい…
ギターの音色について賞賛される事が多いのと、先日の質問に回答して、書き切れなかった事を詳しく書いていきます。

他の方も気になっていると思いますので、僕のギターMixを文章で書いていこうと思います。

1.アンプシミュレーター

相変わらずSTL TonesのTonehubを使用しています。

使用してもうすぐ2年目かな?
一言で言えば、プラグイン版Kemperですね。
残念ながらKemperのプリセットは使えません。笑

プロファイリング形式のアンプシミュレーターで、モダンメタル、Djent御用達のFractal AudioのAxe-FX Ⅲとは対照的な生アンプさながらのリアルな鳴りが特徴です。

いつの日からか買い切りでの販売はやめたっぽく、サブスクのみで使う形になります。
月額15$、年額150$のプランがあります。
全てのプリセットが使い放題です。
できれば購入希望なので、何とかして欲しいのが本音なのだけど。笑

マイキングとかになると話が広がりすぎてしまうので、一部セッティングを掲載します。

クリーン、クランチはExpantion PackのDZL VH4を使用してます。

名前からしてDiezel VH-4がモデル。
実機の音を知っているだけあって、弾いていて気持ちいい。

こちらクリーントーン。
クランチトーンです。

ギターがSolar…これでよくストラトの音作りが出来たものです。笑

対して歪みはJosh Middleton(ex.Architectsのギタリスト)を使用しています。

Architectsも好きで聴いている影響もあるんですけど、歪みの質感が俺の好みでした。
プリセットのアンプはDiezel VH-4、キャビがMesaのレクチ。

MASTERでも多少ゲインが上がるのでMASTER上げ目のGAINを下げ目に使用しています。

歪んだギターソロは、Andy James(Five Finger Death Punchのギタリスト)を使用しています。

Andyがソロアルバムのギターインストも長らくやっていた影響か、ギターソロ等、リードギターはこちらが一番気持ちいい。
たまにラジオボイスのプリセットも使ってますが、クリーントーンも素晴らしいです。

上記に同じでMASTERを上げ目で使用。

※余談ですが、ベースアンプシミュレーターは、Neural DSP Darkglass Ultraを使用しています。
モダンメタルにも、オールドスクールにも使えるベースアンプシミュレーターです。

2.オーディオインターフェイス

RME Fireface UCを使用。
RME製品を使用して2年目に到達しました。

Fireface UCX Ⅱは生産再開されましたが高すぎて購入はまだ先になりそうです。

初めて出たのが2009年と歴史は古いです。
現在は生産終了していて、中古市場でもそこそこな価格で売られている人気なオーディオインターフェイス。

2022年より歌ってみたMixで最良のMixにする目的と、以前利用していたApogee Duet 2が故障したのを理由に乗り換えました。
頑張って中古市場で探して古い型のものをゲット!

良くも悪くも解像度が物凄く高く、音質固めのフラットな音質なのが特徴です。
個人でMix業務をする方には持ってこいですね。
オーディオマニアもリスニング目当で購入する傾向があるので、リスニング用途でもかなりオススメである。

録り音もクリアです。
癖のないフラットな音質で録音出来ます。
癖のあるサウンドが欲しければ別途マイクプリアンプやDIを導入したりすると吉。

俺はこちらでマイクプリアンプのゲインは上げておらず、後述のマイクプリアンプでゲインをブーストしています。

解像度が高く固めな音質の影響か、Mixをする際にも粗を見つけやすく、Mixもかなり上達した様に思います。

RME製品なしではもう仕事は出来ません。
デメリットを上げるとしたら、前述の高解像度、凄く固めの出音の影響で音質やMixの粗が気になって曲によってはリスニングに没頭しにくくなる?ぐらいかな。
自分の場合は何一つデメリットがありませんでしたが、それを承知した上で購入すると気にならないと思います。

Fireface UCレビューは前にも書いた通り。

3.プリアンプ

AVALON DESIGN U5を使用。
ベーシスト御用達のマイクプリアンプ&DIになります。
もう10年近く愛用していますね。

いい加減ラックマウントしたいので専用のラックマウントキットを切実に探してます。笑

東京事変のベーシスト、亀田誠治さんの使用が著名ですね。
こちらはギターにもベースにも使用しています。

・接続順は、
ギターorベース→AVALON U5→RME Fireface UC→ MacBook Pro
という順に繋いでいます。

こいつを繋ぐだけで音質は太くなりますが、BOOSTつまみをいじらないか、竿の出力によっては2〜4db上げてます。
波形がクリップしない様に調節しています。
Fireface UCのマイクプリアンプだとクリアすぎるので、AVALON U5で元の録り音を太くしている感じです。

耳馴染みの強い安定したサウンドが特徴です。
これだけで音のキャラはガラッと変えられますが、そこは試行錯誤している感じです。

こちらAVALON DESIGN U5は長らく生産停止をしていましたが、最近販売再開したらしいです。

バンドマンの中でもベーシストにはかなりオススメですね、これは。

ちなみにですが、もう一つマイクプリアンプを所持しているので紹介します。

・Slate Digital VMS ONE

こちらはAVALON U5とは対照的に濃いキャラではなく、自然な太さが得られるマイクプリアンプ & DIで、マイクだけでなくギター、ベースRecでも使用可能。

・Slate Digital ML-1

もし歌を録るとなったら、これを使う事になるでしょう。
アコギ録音でも使っていますが、癖のないクリアなサウンドが特徴です。

現在はClassic Tubeのみ使用可能です。

そこを、VMRプラグインでアンプのモデリングを選ぶ形になる。

4.挿しているプラグイン

まずはBUMP OF CHICKENの乗車権でのセッティングです。
こちらをを見ていきましょう。

複雑なようで、実はシンプルにしています。

ギター録り終わってMixをする前にコミットしています。
アンプシミュレーターはCPU負荷大きいので、負荷をなるべく抑えるという意味も込めてます。

フォルダにもプラグインを挿していて、トラックにもプラグインを挿していますが、役割ははっきりしています。

使用ギターはFenderのストラト(SSHアメスタ)。
ギターは全てフロント+センターのMIXでクランチで鳴らしています。
出力が低いのが気になったので、AVALON U5を少しブーストしています。

乗車権のギターに挿してるプラグインは割と少なめで、UADのUrei1176とFabFilter Pro-Q3のみ。

Urei1176のプラグインは基本的にこれ一択。

Urei1176で倍音の歪みを足しつつコンプをかけて、EQ処理します。

基本的には耳障りになる帯域をカットしているだけです。ギターの音色によって色々変えてます。

バッキングギターのフォルダに挿しているプラグインは…。

Ozone 10 Imagerでステレオ感を作り、M/S処理用のPro-Q3と出過ぎた帯域を削る為のPro-Q3を用意。

最後にLindel 80 Channel(Neve1073)で気持ち高域をブーストしている感じ。

UADからNeve1073がnativeで販売するまでは使う予定ですが、こちらのサウンドも使えますよ。

一方、モダンメタルサウンドと言いますと…。
今回のギルガメッシュ、Sadie、前回のlynch.とか…。
俺のオリジナル楽曲のギターとかは基本的にはこの様になっています。

基本的にESP HORIZONとFujigen 7弦Elanで録音したものはこんな感じになりますね。

基本は上記と同じです。

上記のを基盤としつつ、個別のギターはLindel 80 Channelで高域を気持ちブーストして、最後にVirturl Mix Rackを挿しています。

Virturl Mix RackはFG-S BRIT"4K" EQのみを使用。
一部帯域をブーストさせパンチあるサウンドに仕上げてる感じです。
この場合は7.5kHzを気持ちブーストさせています。

5.どうすれば音作りが良くなるのか?

まずはアンプシミュレーターをいいものにしておくと吉です。
オーディオインターフェイスも、なるべくいいものをチョイスしたいけど、高いグレードほどハードルがデカいので、俺も初心に帰って紹介していこうと思います!

トライアル(お試し期間)を必ず試してから、購入する事がオススメです。

∟おすすめのアンプシミュレーター

・Positive Grid BIAS FX、BIAS AMP
(両方あると音作りの自由度が広まります。)

・Neural DSP
(とにかく音が素晴らしい。ベースアンプシミュレーターもおすすめです。)

・STL Tones
(筆者はTonehubが好きですがTonalityもオススメです。)

・IK Multimedia AmpliTube 5
(前のバージョンから相当進化しています。)

∟おすすめのオーディオインターフェイス

・PreSonus Studio 24c
(‪Studio One‬ Artistが同封されているのでDTM初心者におすすめです)

・Steinberg UR22C
(Cubase AIも同封なのでこれからDTMを始める方におすすめです。)

・Focusrite Scarlett 2i2
(コスパがいいといえばFocusrite製品)

・MOTU M2
(MOTUもコスパがいいです)

・Apogee Duet 3
(高解像度とガッツあるサウンドが特徴)

・RME Babyface Pro FS
(クリアで高解像度な出音でMIXを追求するならRME製品を買いましょう)

・Universal Audio Apollo
(UADプラグインを使用したいならUniversal Audioを選ぼう)

∟製品紹介を終えて

こんなところです。
アンプシミュレーターのレベルは、年々上がっています。
当時じゃ考えられないぐらい、サウンドもリアルになったなと思っています…。

筆者のアンプシミュレーター遍歴を参考程度に。

・Guitar Rig 5(Native Instruments)
・BIAS FX 2、BIAS AMP 2のミックス
・STL Tones Tonality(Howard BensonとWill Putney)
・STL Tones Tonehub(現在も使用中)

段々とリアル志向になったのが、自分でもわかりますわ。
自分の身の丈に合ったものをチョイスするといいです。

オーディオインターフェイスも初心者目線で紹介しましたが…。

PRISM SOUND Lyra2、RME Fireface UCX Ⅱなどの最高の音質を追求するものは高すぎるので除外しました。
Duet 3とBabyface Pro FS、Apolloは頑張れば購入出来ると思い、敢えて紹介です。

オーディオインターフェイスもApogee、RME、Universal Audio製品などのグレードを選ぶだけでも録り音も良くなると思っていますが、このグレードになると価格も高くなるので…そこは財産と自分の身の丈に合ったものを選びましょう。

筆者のオーディオインターフェイス遍歴は、

・EDIROL UA-25
・Apogee Duet 2
・RME Fireface UC

現在のFireface UCで3代目。
Fireface UCX Ⅱを買うまでは使う予定ですが個人的には満足してます。
録音のクリアな音質をAVALON U5で太くして、Tonehubでリアルなサウンドを出すというのが定着してます。

Apogee、RME、Universal Audioのオーディオインターフェイスまでいかなくとも、Focusrite ScarletteかMOTU M2でも結構いい録り音になるんじゃないかと思っています。

もしもっと高音質なサウンドでMIXしたくて、録り音もいいものにする必要があるなら高グレードのものを買えばいい、それだけの事です。
財産と自分の心の声との相談ですかね。

大事なので声を大にして言います。
現在の身の丈に合ったものを選んでDTMライフを満喫しましょう。
皆さんには末長く音楽を楽しんで頂きたいので…。

無駄に見栄を張って人生を台無しにするほど、勿体無いものはありません。
これは自戒も込めて、声を大にして伝えます。

6.最後に一言

結構技術的な話もしましたが、相当な拘りを持ってMixをしているなと我ながら思います。
段階を踏んでレベルアップした甲斐は、割とあったかな。

本格的に発信者として活動してからは、ゴミを発信してはいけないと思う様にもなったし、やるからには色々な方との出会いも楽しみにしつつ成長していきたいと思う様にもなりました。
今回の活動で得たものもたくさんあったし、みんなの見本になれる様に今後も進化していこうと思っています。

これからは質問にも回答出来るように発信していこうと思います。
そんな感じでではまた!

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