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【白石優雅】FX入門知識レッスン5

BIDとASK -FXレートの見方-

・Bidは売り、Askは買い
・FXでは売値と買値がそれぞれあり、その差額はFX会社によって様々


FX取引画面を開くと必ず目にすることになるBIDとASK。FX取引に馴染みがない人には意味の分からない言葉かもしれませんが取引の初めの一歩となる基礎用語です。ここでしっかり頭に入れておきましょう。

BIDとASKとは

BIDとASKとは【売り】(BID)と【買い】(ASK)の意味です。なぜBIDが売りでASKが買いなのかを説明すると長くなってしまいますのでここは省略します。先ずは「BIDが売り」「ASKが買い」であることを頭に入れておけばOKです。
これを取引でどのように応用するのか?と頭で考えるよりも実際に取引することを想像しながら考えていくと簡単に理解できると思います。


レートの見方

FXの取引画面を開くと「注文ツール」が出てくるのですがその注文ツールに二つのレートが大きく表示されているはずです。同じレートではなく若干開きがあるレートになっていると思いますが左側のレートがBIDで右側のレートがASK。つまり左側が【売り】のレート右側が【買い】のレートとなります。

102.461[BID]  102.464[ASK]


上の参考レートはUSD/JPY通貨のレートとなりますがこの時点で買いのレートをクリックすると注文が発注され約定となります。
仮に102.464円で買いすぐに売ったとしたら損益はいくらになると思いますか?
答えは-30円です。(取引量が1万通貨の場合)
上のレートを見ていただくとすぐに分かりますがBIDとASKのレートに0.3銭の差がありますね。これがスプレッドと言って売値と買値の差のことになりますがこのスプレッドが実質上の取引手数料となります。だから買ってすぐに売ると損益-30円になるわけです。

株とFXの違い

投資をするならFXか株か?

FXを始める時にFXか株かということで悩んだ人もいると思います。結局初期投資の額が少なくて済むFXからスタートし今もFXをメインに取引しています。
今はFXだけでなく株式やCFDオプション(外為オプション)から仮想通貨までありとあらゆるものを取引しているのでそれぞれを客観的に見れるかと思います。
まずは分かり易くカテゴリ別にまとめてみました。


投資対象

FXはもちろん為替に投資しますので、各国の通貨というよりもその国に魅力があるから投資するという意味合いもありそうです。国債や金利の高利回りに投資したいという人も多そうですね。
ある意味、為替は世界に股をかけて投資をしているといえそうです。
一方、株のほうは企業ということになります。サラリーマンの方にとっては投資する株式が仕事柄日常的に関わりのある企業があるかもしれませんし自分の好きな商品を販売している企業かもしれません。
そういった意味では株は非常に身近な世界に投資しているといえそうです。
為替はマクロ経済、株はミクロ経済という言葉がありますがまさにその通りだと思います。


投資対象の数

FXは通貨に投資するのですが実際に投資できる通貨はせいぜい10か国くらいです。世界の基軸通貨である米ドル、日本円、英国ポンド、欧州のユーロ、カナダドル、高金利通貨として人気の豪ドル、NZドル、南アフリカランドと一般的にはこれら8か国の通貨へ投資できます。これらに加え、最近では香港ドル、シンガポールドル、人民元、ノルウェークローナ、超高金利のトルコリラ、メキシコぺソを売買できるFX会社もあります。
しかし上記の通貨はマイナー通貨と呼ばれており流動性(売買量)が小さく安定しておりません。銀行や証券会社のディーラーもほとんど売買することはありませんので個人投資家が手を出すことはしないのが無難でしょう。
一方、株式取引での投資対象は日本株では約4,000種類もあります。そのため株の取引ツールにはスクリーニング機能が備わっており銘柄を絞り込むことが大変だということもあります。
しかしながらその中には大化け銘柄となる株がいくつもありますし自身の得意分野に絞れば投資対象の数は一気に20数銘柄くらいにまで絞ることができるでしょう。


変動要因

FXの変動要因はその国の金融政策や経済に大きく依存します。その為、ニュージーランド中央銀行が利上げをするとニュージーランドドルが大きく買われますしECB(欧州中央銀行)が金融緩和をするとなるとユーロが大きく売られることとなります。


【為替の主な変動要因】

・金融政策、GDP、インフレ(CPI)、雇用情勢、個人消費
一方、株の方は企業業績が大きな変動要因になります。その為、決算が予想以上だと連日ストップ高になります。そして関連会社も株価もつれ高になることがあります。
またグローバル企業だと海外の株式市場の変動にも連動しますし為替が関係してきますがら例えばドル円が円安方向に振れるとトヨタやマツダなどの企業の株価は上昇します。同様に材料を海外から輸入している企業だと原油や小麦の価格にも大きく影響します。


【株価の主な変動要因】


・企業業績、為替、海外市場、商品価格、関連会社の業績

値動きの違い

ドル円は1980年代は360円でしたが今は100円程度です。一時80円台もありましたから4分の1というわけですがこれには相当大きな流れがあります。基本的に1日の値動きは1%程度ですし余程大きな出来事があったとしても3~4%程度しか動きません。1年でみても最大30%程度の値動きとなります。
そのことからFXはレバレッジという資金を有効に使うシステムが使えるのです。また流動性があるという面では買いたい時に買え売りたい時に売れるというメリットがあります。
一方株価は為替と比べると尋常ではなく動きます。ガンホーは1年間で100倍になりましたしアベノミクス以降IPO銘柄は非常に盛り上がっていますので公募価格の2倍3倍になることも珍しくなくよって1年に10倍になる株(テンバガー)もあります。もちろん逆に1年で価値が半分になってしまうこともありストップ安になると損切りを行うことも難しいことから銘柄によってはハイリスク・ハイリターンということになります。しかしながら良い銘柄に巡り合えば1年で投資資金が10倍になるという非常に夢があるのが株式投資です。


金利差の受け取り

FXにはスワップ(ポイント)と呼ばれる金利差を受け取るまたは支払う仕組みがあります。これは365日で割った金利差を営業日ごとに受け取る、または支払うものです。金利差を受け取る側になるには金利の高い通貨を買いで保有します。金利差を受け取ることができ、またその金利差も投資資金に連動して25倍もらえることは大きな魅力です!
一方株式には配当金があります。みずほフィナンシャルグループなどは4%程度の高配当利回りがあり個人投資家にも人気の銘柄となっています。この配当金は、年に1回か2回(会社ごとに違います)もらえることができ権利確定日にだけ持っていればもらえるという高いメリットがあります。もちろん権利を獲得した直後に大きく売られる場合もあるのでリスクは高いですが、こちらも大きな魅力ですよね!


資金効率(レバレッジ)

・FXのメリットのにレバレッジがあります。
これは投資資金の25倍の金額を動かせるというFXの大きな魅力のひとつです。また海外業者では100倍、200倍のレバレッジを使用できる業者もあることからギャンブルのようにトレードを行う人もいます。
逆に株式取引は値動きが大きいことから信用取引では自己資金の3倍までの取引を行えます。しかし信用取引は「6ヶ月以内に清算の義務」があることとお金を借りていることから毎日僅かながら「金利の支払いが発生」します。また、FXではほぼ皆無である追証が発生することもあります。
しかし最近では無期限信用取引(一般信用取引)という返済期限なしの信用取引もあります。
(⇒松井証券:一日信用取引|信用取引の売買手数料はいくら取引しても無料。さらに、1注文あたり300万円以上の取引をすると金利も無料)
金融商品に適正であるレバレッジが使用できるということで現状がちょうど良さそうですね!


取引時間

FXは平日であれば24時間売買可能です。このあたりがFXが主婦やサラリーリーマン学生にも人気である証拠でしょう。FX会社やラジオ日経なのどの番組で「雇用統計スペシャルイベント」などど題してビックイベントをカウントダウン形式に盛り上がるイベントも人気です。
一方、株式取引は前場は9時~11時30分後場は12時30分~3時までとなっております。しかし意外と知られていませんが株式取引にはPTS(私設取引)と呼ばれる夜間取引があります。通常の取引時間が終わったあと17:30~23:59(証券会社により異なります。)までに行われる時間外取引のことをいいます。またデイタイムセッションという8:20~16:00の間行われる取引もあります。
SBI証券では取引が可能です。売買代金はそれほど高くありませんが日中の売買高上位のレバレッジETFなどは2,3億ほどの出来高があり、まずまずの盛り上がりをみせています。
株とFXではどちらが良いのか?

以上をまとめるとFXと株でどっちが良いか一概には言えません。
なのでここは株とFXの両方を取引する私の意見を書いておきます。
投資の初心者はまず以下のような流れで自身の投資商品を探してみてはいかがでしょうか。


1.少ない投資資金で資産運用をできるFXを始める。
2.相場に慣れると株式取引も行いどちらが自分にとって良いか相性を見定める。
3.商品や先物取引などさらに多くの金融商品に投資してみる。
4.全ての金融商品を状況に応じて投資し、ポートフォリオを組む。
参考になりましたら幸いです!

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