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【白石優雅】FX入門知識レッスン3

FX取引の判断材料


売買の主な分析方法は
・経済の基盤を基としたファンダメンタルズ分析
・過去の値動きを基としたテクニカル分析がある。


為替の不規則な値動きは、上がるのか下がるのか分からない。
「売り買いの判断は一体どうすれば良いんだろう?」と初心者の方は疑問に思うのではないでしょうか。


FXにも相場を分析する様々な方法があります。その分析を基に、取引の戦略を立ててトレードを行うのです。
その主な分析方法には、「ファンダメンタルズ分析」と「テクニカル分析」があります。


ファンダメンタルズ分析


ファンダメンタルズとは日本語で「土台」と訳されるのですが、GDPや政策金利などの経済の土台を形作る様々な要素をファンダメンタルといいます。
その複数形ですので、ファンダメンタルズとなります。


為替市場に関わらず、株式市場でもマーケットはこのファンダメンタルズをいち早く織り込みに動きますので、その値動きを様々な経済の情報から分析することをファンダメンタルズ分析ということになります。


具体的には、各国の中央銀行の金融政策であったり、GDPであったり、失業率などの経済指標や地政学的リスクと呼ばれる有事まで多岐に及びます。


■主なファンダメンタル
・金融政策
・GDP
・貿易収支
・雇用情勢
・インフレ率(CPI)
・政治問題や国内情勢

テクニカル分析

テクニカル分析とは、一言でいうと値動き(チャート)から相場の先行き予想する分析方法になります。しかしながら、その手法は何百通りも及びます。


テクニカル指標と呼ばれる値動きから様々な分析を行う指標を用いて、売り買いの判断を行うことが基本になりますが、チャートに線を引いたり、ローソク足と呼ばれる一定期間の値動きをカタチにした指標を見て分析する方法もあります。

■代表的なテクニカル分析


・トレンドライン
・移動平均線
・一目均衡表
・MACD


その他の分析手法

ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析が相場の戦略を立てるための主な材料となりますが、その他の分析方法もあります。


通貨ペアや時間帯の値動きのクセを利用した「パターン分析」や、値動きをじっと観察しながら、リアルタイムな売買の状況を把握する「プライスアクション分析」。


理由はよくわからないけれども、なぜか同じ値動きになる可能性が高くなる「アノマリー分析」というものもあります。


様々な分析手法がありますが、まずは代表的な「ファンダメンタルズ分析」と「テクニカル分析」から始めてみるのが良いでしょう。

トレンドとは

別名:Trend
値動きが一定の方向を示すこと。相場の上昇局面を上昇トレンド、下降局面を下降トレンドという。

移動平均線とは

別名:Movingaverage
一定期間の価格の平均をグラフにしたもの。1960年代にアメリカのチャーティストであるJ.Eグランビルが統計学の移動平均法を株式に応用して生み出された。10日移動平均線であれば、過去10日間の終値を平均したものとなる。短期(5.10)中期(21.50など)長期(100.200など)に分けられる。単純に平均化したものだけでなく、近日を重視して指数化、加重化したものなどもある。

一目均衡表とは

一目山人こと故細田吾一氏によって、作られた分析手法。転換線、基準線、先行スパン1、先行スパン2、遅行線から構成され、二つの先行スパンの間は雲と呼ばれる。時間論、波動論、値幅観測論などさまざまな手法を組み合わせたもの。

MACDとは

別名:MovingAverageConvergenceDivergenceTradingMethod
移動平均収束拡散トレーディング手法のこと。エムエーシーディーもしくはマックディーと呼ばれる。異なる二つの期間(一般的には12日と26日)の指数平滑平均移動平均線の乖離率から算出し、相場の売られすぎや買われすぎを判断する。売買のタイミングにおいては、MACDをさらに9日平滑移動平均したシグナルを加える。基本的な判断方法としては、MACDがシグナルを下から上に抜けたら買い、上から下に抜けたら売りである。

アノマリーとは

別名:Anomaly
はっきりとした合理的な説明ができない相場の動きのこと。FXでは7月はドル高などが代表的。


◆有名なアノマリー紹介


世界が認めるジブリの法則!?


「ジブリの呪い」とも呼ばれ日本人個人投資家の間で非常に有名なこのアノマリーですが、有名になり始めたのはつい最近の2013年からです。
ご存知、スタジオジブリ制作のアニメ映画が「金曜ロードSHOW!」で放映されると、マーケットが荒れるというアノマリーです。
金曜日の月初には雇用統計があり、しかも週末ということで、当初は個人投資家の間でネタとして扱われていたのですが、WSJに掲載されたことで一躍有名になりました。
2010年以降にジブリ映画と雇用統計が重なったケースは11回あり、そのうち下落となった回数はなんと10回という恐ろしいほどの確率をほこっています。


1月アノマリー


「1月効果」ともいわれるこのアノマリーですが、1月に株価が上昇すれば、年足は陽線になり、逆に1月陰線で終われば、年足も陰線になりやすいとうことで、1月の動きはその年のマーケットの方向性を決めやすいとされています。


節分天井彼岸底


もともと米(こめ)相場で使われていた相場格言で、言葉のとおり2月の節分頃に天井を付けて、3月末の彼岸ごろに底値になるというアノマリーです。


満月と新月の周期で相場転換


アストトロジー(アストロ)という、月や水星などの天体の動きから相場の値動きを分析するというオカルトチックなものです。
リーマンショックの後の株価の天井圏、底値圏が驚くほど一致していることから、2009年ごろから特に有名になっています。
彗星の逆光期には相場が荒れやすく、逆光が終われば転換期を迎えるというアノマリーもあります。


ゴトー日のドル買い


5と10がつく日は、東京時間仲値(9時55分)にかけてドル円が上昇しやすいというアノマリー。
企業が海外に支払いをする日に当たるため、ドルの需要が多く、朝方から仲値にかけてドル円が上昇しやすいことから、投資家が便乗買いすることでさらに上昇するということ。
もっとも10時を過ぎれば市場が落ち着き、下落しやすいようです。


Sell in May


非常に有名な株式市場の投資格言ですが、正しくは
「Sell in May, and go away; don't come back until St Leger day.」
5月に売り、市場から立ち去れ。 そして、セント・レジャー・デー(9月の第2土曜日に競馬の大レースが行われる)まで戻ってくるな。
というものです。
この期間は、株式市場が動かないため、5月に売ればしばらく休んでいればいいというもの。
大統領選の年はドルが上昇するが、ボラティリティは小さくなる
4年に一度の大統領選の際にはドルが買われやすくなるが、ドル円の動きが小さくなり、翌年大きく動くというもの。
大統領の支持率が低い場合は、次の大統領への期待感からドル買いになりやすいといわれています。
これがNYダウとなると整合性が高く、最後の7カ月(6月1日から12月31日まで)は1950年以来、14回のうち13回がプラスで終わるという結果となっています。
また、大統領選の前年は、再選しやするための政策を打ち出して株価が一番上昇しやすいようです。


辰巳天井、午尻下がり


全文は、
辰巳(たつみ)天井、午尻下がり、未(ひつじ)辛抱、申酉(さるとり)騒ぐ、戌(いぬ)は笑い、亥(い)固まる、子(ね)は繁盛、丑つまづき、寅千里を走り、卯(うさぎ)は跳ねる。
干支に当てはめた日本独自の相場格言として有名です。
辰巳天井というように、他の年よりも株価が高い上昇率を記録し、午尻下がりのとおり、午の年は下落率が高くなってしまうようです。
ちなみに、「リーマンショック」の年は繁盛のねずみ年となっています。
そして、前回のうまの年だった2002年はITバブル崩壊直後で、日経平均は19%の下落。
その前は「バブル崩壊」という悪印象の強い出来事が揃っています。


その他有名なアノマリー

・12月の株価は安く、逆に1月の株価は高い
・月曜日の株価は高い
・2日から取引が始まる月は相場が荒れる
・日本株は4月に上昇しやすい(4月効果、新年度相場)
・米国株は10月に安値を付けやすく、10月に買うと儲けやすい(10月効果)
・稲穂相場(9月10月はブラックマンデーなどの大暴落が発生しやすい)

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