見出し画像

鎖国時代の武器がゴロゴロ

フライトでWar Dogsを観た。
のっけからアルバニア登場。車のトランクから出された若者が銃を突きつけられてる。「アルバニア語はわからないんです。助けてください!」
相変わらずアルバニアのイメージは悪いね。でもこの映画は実話にもとづいているようです。

国防総省はイラク戦争の装備品をチェイニーの会社から大量購入し批判された。そこで中小企業のにも門戸を開き入札制とした。インターネットで購入品が公開されることに目をつけた若者が大儲け。主演はジョナ・ヒルだから面白いに決まってる。そのうちエスカレートして不正を行う。その武器取引の1つがアルバニアに死蔵されてる大量のソ連製の武器弾薬。AK-47。

なぜアルバニアにそんな大量の武器があるのか?しかも売っちゃうの?アルバニアは長年鎖国していた。祖国防衛のためには武器が必要。なにしろ国中にトーチカが残っている国ですからね。冷戦終了後に開国。コソボ紛争などを経て、NATOに加盟します。NATOではソ連製武器は使えない。敵国ですからね。そこで大量の在庫が軍隊で使えなくなる。それに目をつけたのがアメリカの若者が作った武器ディーラーです。

主人公は何度もアルバニアを訪れて武器倉庫で検品するのですが、そこで映されるアルバニア首都ティラナの街並みがかなりさびれてる。すすけた灰色ばかり。これは米国人にとってのアルバニアのイメージでしょう。実査は違うんです。カラフルできれいな国に生まれ変わったのです。アーティストが首相になってまず街に色を塗った。すると人々の気持ちも変わっていった。

映画の舞台2007年、エディ・ラマ首相がティラナ市長だったのは2000-2009年です。すでに美しい街並みになっていたはずです。私が訪問した2014年にはきれいな通りを毎朝散歩しました。

でもね映画の中で死蔵された武器をさばく舞台がきれいだったらピンとこないのもわかるけどね。まあ街はきれいになってもこんな排泄物が残ってたことは知っといていいかも。

以上

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?