《1》「りんごがぼける」表現を考える
ここ数日、私のアイドルアカウントでアイドル以外の話しかしていません。
それは長野県の方言の話から。友人たちとのコミュニケーションのなかで方言と認識していた「りんごがぼける」「ぼけたりんご」の表現。
収穫後長い時間置いていた、水分の抜けた、舌触りのザラザラした、パサパサしたようなりんごのことをそう表現します。りんごの民なので、切らなくても持ったらわかります。おそらくりんごの民はみんなできる。(りんごの民とは)
それを言及したツイートにたくさんのリプライ、引用RTをいただき「おや?これは結構な場所で使われているようだぞ?」と知ります。そこから色々とネットで調べ始めると、以前「スッキリ」のなかで取り上げられたとのこと。そこで見つけた画像がこちら。
なるほど、私は大学時代からずっと京都に住んでおり、友人も関西圏や九州四国の出身が多い。伝わらなかったのは事実。
①半数以下ではあるが各地で使われている、もしくは認識されており意味の理解はできる
②産地周辺での使用が目立つ
③ほかの果実などでも似た表現がある
ということがリプライをいただくなかでじわじわと分かっていきます。
大学時代ずっと言語学、特に現代日本語に特化して専攻していたので、数年ぶりに方言、ことばの使用地域の広がり、意味の広がりについて考え出して楽しくなっていきます。
さらにそういった私の考察を見て「りんごの品種によって、いわゆる《ぼける》状態になりにくいものもあるのでは」という視点をデータや経験をもとにいただきました。
また「保管温度問題」もご意見いただき、温暖な地域だと「ぼける」前に腐り、該当する状態にはならないという視点も。
あと「りんごが流通されるなかでの言葉の流通」というのも面白いなと思った意見です。
なるほど、とまさに目から鱗状態で、想定していなかった数々の視点が見えてきました。
そこで少しずつではありますが、自己満足程度で調べていけたらと考えています。調べていきたいのは現在のところ大きく分けて以下の2点。
①使用地域はどこか
使用地域の洗い出し、そしてご意見をいただいた気温との差、栽培品種による差の3点が重点となるかと思います。
②意味や用途の広がりについて
りんご以外の果物、野菜に関しても似た状態を指す際に利用する例がある様子。あくまでも言語は動き変化するものなので、興味として。
日常生活の片手間になりますが、これを機に言語学にまた向き合ってみたいなと思います。宣言しないとやらなくなりそうなので(笑)その導入部としてまず第一弾のまとめ記事でございました。
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