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返事をくれる人

LINEで連絡をすると、返事をくれる。

連絡したら返事が返ってくる、
一見当たり前のようだが、
私には不思議でならない。

その人は特に友人でもない、
恋人でも家族でもない、
ただの同窓生だから。

大学生時代、話した記憶はほとんどない。
同じゼミだったので、多少の会話はあったとは思う。
その程度の関係。


今にして思うと、
大学卒業後の1〜2年の間というのは、
どこか曖昧な時期だったらしい。

社会人としてはまだまだ駆け出しで、
今までの学生との違いに直面し、
ふと数年前を懐かしみ、
友人たちと会って、
ひとときの学生時代を思い出す。

私に限らず、他の誰かも
そんな時間が必要だったようで、
複数人からよく誘いの連絡がきた時期だった。

そんな曖昧な1〜2年の間に、
何度か会い、連絡したりしたが、
盛り上がるでもなく、
友人と呼ぶにはあまりにも薄い関係だ。


私は気まぐれに、その人に連絡をする。

会おうという誘いでもなく、
ただの生存確認のようなもの。

過去のやりとりを見たら、2年ほど間があいている時もあった。

それでも、送れば返事をくれる。
当たり障りのない、世間話程度の、
短い返事。
会話は続かない。

それでも返事を返してくれると、
少し安心する。

何かという時、
たわいもない連絡して返事が返ってくる
ただそれだけの、
ささやかな人との繋がりでさえ欲しいと思う時がたまにある。

例えば、
このnoteの下書きを書いている今とか。

きっと相手は、
怪訝に思っているとは思う。
なんでこの人は卒業して何年も経って、
仲良くもない自分に「久しぶり、元気?」などと連絡してくるんだろうって。

何かの勧誘だろうかとか、
こんな時に迷惑だとか思っているかもしれない。

申し訳ないなと思いつつ、
私は、返事を返してくれるその人に感謝している。

人との繋がりが、
まだ私にも残っているんだって思えるから。

これも私のエゴ。
それに巻き込んでいる。
もう連絡しないで欲しいと言ってこないその人に、甘えている。


返事をくれる人へ。
もし嫌じゃなければ、また、
ただの一言 返してくれると嬉しい。

多分、またいつか
「久しぶり」と、いうくらい経ってから、
連絡をする時がくるだろうから

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