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技術は"並"でいいけど、知識が"ザル"なのは大問題

はじめに

技術は並でいいんだけど、っていう話をしていきます。

僕は技術は80点ぐらいでいいってTwitterやコンサルで常々発信していて、実は技術についてあまり深掘してないんです。

極論、施術が下手でも集客ができて数をこなせば技術レベルは勝手に上がるので、どちらかというとそれ以外が大切だと思うんです。

言語化できないと自営はキツい

というのも知識があまりないのをコンサルで感じていて、知識がないというより言語化ができないんですよ。

僕の見た限り、自分の持っている知識をお客さんにフィットさせた提案ができてないんです。

過去の職場で僕の何倍も知識を持っているのに何て言えばいいか分からなくて、ダラダラ施術をして終わる人がいたんですけど、それってめちゃくちゃもったいないんですよね。

今までに僕のことを「知識全然なくない?」って思ってる人も、おそらく知識はあると思うんですが僕にそれを言えない。

つまり「技術持ってるんです」って言うだけで施術せずにぼーっと見てるだけの人だと「本当に技術あるの?」ってなるじゃないですか。

それと一緒で「知識めちゃくちゃあります」って言われても、何も言えなかったらそれはないのと同じなんですよね。

人の判断基準は曖昧

世の中には知識を披露せずにお客さんにリピートしてもらって、リピーターが溜まって常に安定した経営状態のお店を作る人もいますが、そういうのはめちゃくちゃ稀です。

それこそ「なんとなく自分に合ってるな」って思うお客さんがいて、コツコツ溜まっていく状態になれば喋らなくてもいけます。

たぶん僕もできるだろうけど3〜5年は欲しいなって思うし、知識を一切披露しないのはかなり難しいんです。

職人さんとしては腕1本でお客さんを納得させて何回も来てもらうのが理想でしょうけど、それって嬉しいけどなかなかシビアな問題なんです。

他のVoicyでも言ったけど、人って曖昧な世界で生きてるんでうまく判断ができないんです。

飲食店で食べ物が美味しいと思うのは、様々な情報を自分の中で分析し、トータルで判断してるんですね。

一緒に食べている人・店内が静かかうるさいか・客層や食器の色・照明・店員さんの態度などなど、いろんなものがごちゃ混ぜになった状態でその食べ物が美味しいと感じる。

プロの料理人ならシンプルに味だけを求められると思うけど「美味しい」って結局は好みなので硬い肉が好きな人もいれば、脂身いっぱいのジュルジュルの肉が好きな人もいるように、ちゃんとした情報って難しいんです。

自分の技術を提供するのも、同じように一生懸命やっても「この人下手だな」あるいは「この人上手」って思われたりするけど、

照明が綺麗・お洒落・清潔感があるとかだけでリピートしたいと思う人もいるので、すごいバラバラなんです。

こんな風に僕たちの脳は曖昧な世界をざっくり判断して生活するように指示してるんで、腕1本は単純に厳しいです。

だから知識が必要だし、それを伝える力が必要なんです。

ちょっと手厳しいかもしれないけど、職人さんは伝える仕事をサボってるとも言えるわけですね。

「口で伝えないからいいんだ」ってポリシーがあって、それを分かってくれる人を3年でも5年でも待つなら僕はいいと思います。

それはそれで素晴らしいスタンスだし、自分のやりやすいスタイルでいいと思います。

でもそうではなく、なるべく早くお客さんを埋めたいなら知識を伝えられるようにならないとお客さんが全然埋まらないんで、赤字が止まらないし、赤字にならなくても食ってくレベルにするのが大変になる。

どうすればいいかというと知識を入れないといけないし、伝える力を養わないといけないです。

一般向け書籍は語彙の報告

知識を入れるのには2つのフェーズがあって、知識がないなら自分が提供する技術に関して深く書いてある、一般向けの書籍をよく読んでみてください。

どうして一般向けかと言うと、専門書は専門家にしかわからないように書いてるんで、それを一般の人に言うと訳がわかんないし全く理解できないんですね。

「身体に関することはなんとなく伝わるんじゃないかな?」ってのは甘い見積もりで、基礎知識がなければ「へー」とは思うけど「意味わからんな」で終わっちゃうんですね。

サロン経営は技術と知識を合わせて最後にリピートしてもらう、要はリピーター構築のビジネスでリピーターが集まってなんぼだから、お客さんに分かる言葉で伝えないといけないんですよね。

ワードや語彙の問題です。

そう考えれば一般の人向きに書いてある本は語彙を選んで作られているので、伝える技術や知識が乏しい人はそこで情報拾った方が簡単だと思います。

僕自身も本を5冊書いてますが、常に「一般の人がわかる」というところに重心を置いて本を書いてます。

言葉の選び方もあるし、図解や写真とかも「一般の人がわかる」ようにかなり力を入れて本を書いています。

言葉化は分解からはじまる

最後に伝える力の話ですが、これは言葉にする能力です。

言葉にするのは簡単に言うと、現象を分解することです。

今僕の目の前ではクーラーがついてて、扇風機があって犬が寝てるんですけど、これをもっとこと細かに分解するんです。

白のシャープ製のクーラーで横は約1m、高さ約2mのところに設置してあって、そこから冷気が降りて僕は今肌寒くなっている。

というように小説みたいな綺麗な言葉じゃなくていいんで、言葉や現象を分解することで、相手によりわかりやすく伝わる。

もちろん人によって抽象度・具体度はコントロールしないといけませんが、こんな風に現象の分解にフォーカスしてみてください。

すると、思ったよりも人に伝わる確率が高くなるはずです。

筋肉なのか、筋繊維なのか、柔軟性なのか、可動域アップなのか、いろんな言葉のチョイスがあるはずです。

そこをこと細かに何回も選び直すと、シンプルでお客さんにちゃんと伝わるマニュアルのようなものが自分の頭の中にできてきます。

それをぜひ繰り返しで積み重ねていってください。技術よりも知識・伝える力を養うというお話でした。

今日は以上です。お疲れ様です。

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