後悔をとりもどした時、それはとても強いものとなる

　ディーヤボッ！
　こんにちワカモーレ、北見ユウでございます。
　見慣れぬカタカナに怯えた方はすいません。これはストリートファイター4に参戦しているエル・フォルテというルチャドールが必殺技の時に叫ぶ単語となっております。ちなみにタイトルはエアマスターのルチャマスターから。
　そして、ケサディーヤ、ワカモーレ。それぞれ実在するメキシコ料理です。

　最近だと「タコパ」という単語と共にたくさんの野菜、トルティーヤの生地、あいびき肉が並んでいる写真を見ました。どうやらタコスを食べるパーティーらしく、僕の知ってるタコパとは大分変わっていました。同じ言葉でも二つの意味があって面白いですね。
　僕がタコパと聞くと、たこ焼きパーティーが浮かぶんですが、世間はいつのまにタコスパーティーへと変化していたようです。しかしそれを恥じる事はなく、新しい知識をどんどん取り入れる事こそが教養だと僕は思います。

オショモコ (広尾/メキシコ料理)

　そんなわけで行ってきました。
　広尾駅徒歩一分、ニューヨーカーが愛するメキシコ店です。今まで生きてきて一度も行った事がないメキシコ料理店に北見ユウ初上陸！
　席に着くとメダルサイズの錠剤のようなものに、店員さんがポットから水をかけると蛇花火のように何かが膨らみました。これはお通しなのか何なのかわからないで触れずにいると、友人が手に取り手を拭きはじめました。おしぼりでした。
「あんた、もしかして知らなかったの？　教養ないわねぇ～！（意訳）」
　と友人から小馬鹿にされつつも僕はめげません。何故なら教養がない事を理解しているから。

　話は変わりますが先日、暁月ゼットさんの枠で一流Vtuberの格付けチェックに参加させていただきました。結果は6問中1問正解の「映す価値無し」といった結果でした。教養の無さが出まくりましたね。

　そんなわけで教養がない側の僕はおしぼりにも気付けず、メキシコ店のメニューを見ても何がなんだかわからないわけですね。
　ワカモレ、ケサディーヤ、トスターディータ、タコス、ブリトー。
　このラインナップで文字と名前が全然一致しませんでした。
「円環ノ凶渦」と書いて「ブラックオービター」「虚空ヲ分ツ断層-参層」と書いて「ベイカントシフト-サード」と読むくらいわかりません。
　困り果ててていると、水で戻すおしぼりがわかり教養のある友人がメニューを解説してくれて、友人がワカモレを、僕がタコスを頼みました。

ワカモーレ！

　同席している友人達と談笑しつつ、時折脳内でエルフォルテが大パンループを繰り返していると、ワカモレが届きました。
　イエローコーンのチップスに、アボカドのディップソースとチェリートマトのスモーキーなサルサにフェタクランブルをトッピングされています。横文字が並んで何だ何だと思いますが、写真通りサクサクとチップスにソースを乗せて美味しくいただく前菜ですね。いやこれ美味いわ無限に食える。超高級ポテチみたいな感じで、薄い塩味のチップスにアボカドソースめちゃくちゃ美味い。何だこれ。何だこれ！？

　初めてのメキシコ料理に驚くなか、続いてラムのタコスが届きました。タコパと聞いてからずっと憧れだったタコスがついに。現代のタコパ。流行の最先端！

令和人（れいわんちゅ）がみんなタコパで食べてるタコス

　ブルーコーントルティーヤに燻製したラムショルダーへスパイスでマリネ、サムサクルーダと赤玉ねぎにマイクロコリアンダー。パルスのファルシのルシがコクーンでパージ。
　生地と変わって緑鮮やかな具材達が見た目も楽しく、想像してたタコスとは大分違いました。これが本場かぁ……！
　具材を挟み込むように生地を折りたたみ、口へ運んだ瞬間に走る閃光。見た目から想像できないほどの汁がサンレス水郷の雄大な自然のように溢れだしちょっと慌てちゃいました。初心者丸出しの手を汚しながらも貪り食らいます。食べ方が汚いのは教養がないからだとわかりますね。
　ここのお店で食べる物全て野菜力が強く、食べれば食べるほど健康になっていく気がしました。

　こうして令和の「タコパ」こと、タコスの知見を得ました。
　平成のたこ焼きパーティーから令和のタコスパーティーへ、時代の移り変わりと共に言葉は変化していきます。時代に合わせそれぞれ正しく理解し、使い分ける事もまた教養。新時代はこの未来だ！