憂う若者とわたし②
もう一つある
今度は反対に、他人が怠けている?と思った場面だ
それは医師だった
私は乳がんで、摘出術の翌年、再建術を受けたのだが、その時の医師のことである
手術云々では、全くない
ストレッチャーで臥床して(横になって)、オペ室に入ったとき、再建術の先生が二人、テーブルの高さの台に座っていた
足をブラブラさせ、並んで何やら談笑している
術中看護師は、パタパタと準備をしていた
……思い出した……有り難いことに、この病院のオペ室には知り合いの、知り合い(^_^;)の看護師が務めていたんだ
ニッコリとした笑顔で、声を掛けてくださった そしてライン確保などの準備をされたんだ……
私は、その、テーブルの高さに座っている“人”に、これから大事を任せることが、笑い話のように思えた
遊び半分じゃなかろうかねと、あの人にやってもらうのは、まさか自分じゃないよね、ははは…
ストレッチャーに臥床しているのは、他に誰もいない
瞬間絶望した
2時間、神経を尖らす作業をするのだから、その前に気持ちも体もリラックスさせるのも、仕事のうち……と、なぜか私が考えさせられた
オペ室に入室してすぐに麻酔をしてもらっただろうから、この間の出来事は、ものの数分だろう
ものの数分。
生涯脳裏にこびりついて離れない、ものの数分。
survive peaceである。
(手術を受ける事ができる環境は、恵まれている。しかしその中で起きる出来事に、困難や悲しみも訪れる。その感覚を伴いながらも、生きている状態を指す___こっぷさんの解釈)