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Random Thoughts #3 | 振り返り

久しぶりに村上春樹の「スプートニクの恋人」を読んだ。私が最初に読んだ彼の作品で思い出もたくさん詰まっている気がする。

改めていいなって感じたセリフや言い回しの中で、日々の教訓的な何かに使えそうな箇所をピックアップしてみた。

「注意深くなる、というのが話のポイントだよ、たぶん」
「最初からああだこうだとものごとを決めつけずに、状況に応じて素直に耳を澄ませること、心と頭をいつもオープンにしておくこと」

スプートニクの恋人 | 村上春樹

大事だなこれは。特に自分の得意な分野であるほど考え方が限定的になってしまうことがある。常にあらゆる可能性のことを考慮に入れて臨機応変に考えることを心がけよう。

続いてこちら。

「他人のことがなんとでも簡単に言えなくなったら、世界はすごく陰鬱で危険な場所になる」

スプートニクの恋人 | 村上春樹

これは今の時代は別の方向にいっている感じがして面白い。SNSの発展のおかげでむしろいろんなことが簡単に言える&拡散される世界になっていて、それが原因でマイナス的なことも多く発生している。

ちょっとした発言が誤って解釈されたり匿名性を理由に過激な発言をしたり。

とはいえ言いたいことはふわっと頭から外に出せた方が健康的なことも事実。ネットだとそれが思わぬ事態に発展することもあるのでその発散場所が大事かも。

わたしたちがもうたっぷり知っていると思っている物事の裏には、わたしたちが知らないことが同じくらい潜んでいるのだ。

スプートニクの恋人 | 村上春樹

本当にそう。どれだけ自分が何かを理解していると感じていてもその大部分は理解できていないと思う。

例えば学問の世界だとこのこと - 物事には理解できていない部分が多く存在すること - に気づくのが容易いと私は思っていて、論文や学術書を読めば読むほど新しい考え方や概念やら事実やらを認知できて、自分の理解の範疇の狭さに驚かされる。

こうした経験があると「何かを断定すること」がいかに難しいことか、そして誇大広告などの「絶対に〜できる」という文言がいかに嘘っぱちかどうかが理解できる。

誇大広告に関わらず自分の主張に一切の誤りがない風な話し方をする人は、上記のような経験 - 自分の理解を大きく上回る事実に直面すること -をしたことがないんだと思う。


ではここまで。次は何を読もう?



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