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親が暴君になっていない?[自尊感情を高めるルール作り]

「自尊感情は、良いところも悪いところもありのままに受け容れることです。まずは、評価せず、子どものあるがままを受け容れてあげましょう」

なんてことを講演でお話すると、

「じゃあ、しつけってどうしたらいいですか?」
「それは、子どもを甘やかすってことですか?」
「子どもの言いなりになれば良いのでしょうか?」

などといったご質問をいただきます。

そこで今回は、このあたりについてお話をします。

テーマは、「自尊感情としつけ」ですね。
(このテーマ、これからも取り上げていきます)

〈簡単におさらい〉

自尊感情については、ここでも話しているので、このあたりはざっくりおさらいで。


・自尊感情は、あるがままを受け容れるということであって、甘やかそうという話ではありません。

・子どもが「分かってくれた」「聞いてくれた」と思えればOKです。全て子どもの言いなりになる必要はありません。

・子どもが「そうか」と納得すればOKです。そのためにも、必要なのは傾聴。子どもの声に耳を傾けることです。


この話を踏まえた上で、今日は「法治国家と子どものしつけ」について書いていきます。難しい内容ではないので、ついてきてください。

法治国家  独裁国家、紛争地帯、あなたの家庭はどれ?

法治国家 ・・ルールがしっかり決まっている
独裁国家・・ 親の機嫌でルールが変わる
紛争地帯・・ 子どもがやりたい放題。無法地帯。

さて、いきなりですがあなたのご家庭では、どれに当てはまるでしょうか?

ルールはしっかり決まっていて、それは守られていますか?
親が勝手にルールを決めて、気分次第で見逃すことがありますか?
ルール無用で、子どもがやりたい放題でしょうか?

目指すのは、「法治国家」です。
ルールが整備されており、その中で人々は自由に過ごすことができる環境です。

家庭というのは、1つの国です。家庭の集合が村であり、まちであり、都市です。国や村にもルールがあるように、家庭にもそれぞれのルールがあります。

そもそも、法やルールを決めるのはなぜでしょうか?
なぜ、あなたはルールを決めるのでしょうか?
自由のなにが問題でしょうか?

ルールや法は、人を守るためにあります。
僕たちは、法治国家において、守られているのです。

自由には責任が伴います。けれど、子どもはその責任を負うことはできません。まだ、充分な判断能力はないのです。だから、彼らを守るためにも、しつけは必要です。

箸の持ち方がおかしいと、会食のときに恥をかきます。
言葉遣いが汚いと、人間関係で軋轢を生みます。

子どもを守るため、将来において損をしないように、しつけがあるのです。

ただ、多くの家庭において、独裁国家になっていることが多くあります。

「これはダメだ!」と一喝する感じですね。

子どもが小さいうちはそれで良いでしょう。なにが良くて、なにが悪いかも判断できないので。

しかし、子どもが思春期を迎えると、自我が目覚めます。

すると、異議をとなえてくるのです。
「そのルールは、間違っている!」と。

そこで親御さんがとる行動は、2つです。

① 妥協する
② 黙らせる

「仕方ないな」と言って妥協するか、「これはルールだ!」と言って一蹴するか。

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