雷精と金精

雷光が走る

その光から生まれる

雷精は姿を表した

人の中にあり
雲の中にあり

わたしは多くの存在の中にいる

なぜここに現れた

なぜこの様な形を成した

雷精は男の姿をしていた

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鋳造され、鉄床で打たれ
火花が散る

剣として生まれ

その火花が散る毎に感じている

なにかとして生まれる

その火花は
金属の炎から生まれた

金精

人の世に多く広がり
戦いの中に
血の中に
わたしは居た

今ここに現れた

女の姿をしている

火の心と
戦いの血と
成長を司る

女の中には熱い心が宿っていた

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ある時

出会う

雷精は女の瞳を見つめる

金精は男の瞳を見つめる

出会いは一瞬でお互いを繋げる

お互いの中にある記憶

お互いの中にある想い

お互いの未来

その道の先にあるもの

今でなければ、違う道もあっただろう

だが、この時に出会った

それは運命と呼ばれ
ねじれた螺旋のように世界を紡いでいく

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