【モダン】リスとアスモと時々フード①

前置き

全世界10億人のサワギバファンの皆様へ。こんにちわ。今日も今日とてEDHで無慈悲な略奪者を投げ込んでおられますでしょうか。

はるかと申します。普段はダークエルフを名乗りながら空の上で舌打ちしつつヒヒイロカネを掘ったりしています。

今回は私が日頃愛用しているモダンのデッキである「害獣キッチン」について紹介をします。名前だけではどんなデッキかわからんという人に向けて雑に説明をすると、キャットオーブンにアスモフードを組み合わせつつサワギバをブチこんだBGミッドレンジです。なぜ「害獣キッチン」と呼んでいるかどいうと、採用クリーチャーが動物と虫けらと料理人だからです。

追加で前置きをすると、私はMOをしておらず、カジュアルな店舗大会がメインのモダン民です。さらには緊急事態宣言のせいで店舗大会も2か月ほど出来ておらず、友人とのフリプでしかデッキを回せていません。

ということで、この記事は一切オンライン上で実績を残せていないオリジナルデッキの紹介記事です。その点、どうかご了承くださいませ……。

デッキレシピ

本記事投稿日現在のデッキレシピは以下の通りです。

イニストラード:真夜中の狩り発売後、メタゲーム次第ではサイドボードが若干変化するかもしれません。

38 Spells
4 《金のガチョウ/Gilded Goose》
1 《下賤の教主/Ignoble Hierarch》
4 《アスモラノマルディカダイスティナカルダカール/Asmoranomardicadaistinaculdacar》
3 《大釜の使い魔/Cauldron Familiar》
4 《リスの将軍、サワギバ/Chatterfang, Squirrel General》
2 《貪るトロールの王/Feasting Troll King》
3 《楕円競走の無謀者/Ovalchase Daredevil》
4 《通りの悪霊/Street Wraith》
4 《地獄料理書/The Underworld Cookbook》
3 《魔女のかまど/Witch's Oven》
3 《パンくずの道標/Trail of Crumbs》
3 《飢餓の潮流、グリスト/Grist, the Hunger Tide》

22 Lands
4 《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》
1 《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
2 《草むした墓/Overgrown Tomb》
3 《育成泥炭地/Nurturing Peatland》
4 《花盛りの湿地/Blooming Marsh》
1 《成長の揺り篭、ヤヴィマヤ/Yavimaya, Cradle of Growth》
2 《森/Forest》
1 《沼/Swamp》
4 《ウルザの物語/Urza's Saga》

15 Sideboard
2 《思考囲い/Thoughtseize》
2 《致命的な一押し/Fatal Push》
1 《夏の帳/Veil of Summer》
1 《真髄の針/Pithing Needle》
2 《暗殺者の戦利品/Assassin's Trophy》
2 《夢を引き裂く者、アショク/Ashiok, Dream Render》
4 《屍呆症/Necromentia》
1 《ゴルガリの女王、ヴラスカ/Vraska, Golgari Queen》

「メインに《影槍/Shadowspear》1本入れろや!」「メインにも《真髄の針/Pithing Needle》入れろや!」など色々と聞こえてきそうなレシピではありますが、今のところはこれで満足しています。

というよりも、《真髄の針》はともかくとして、《影槍》は不要じゃないかと思っています。理由は、ブロッカーを片っ端から排除して面(1/1トークン)と点(アスモとサワギバと構築物)で殴打するから。

なぜこんなデッキになった?

私は昔からアーティファクトデッキが好きでした。

モダンデビューをしたのは2014年の春ごろで、GP神戸2014には親和デッキを持ち込んだりしていました。それからも色々とアーティファクトを使っており、親和・ハサミ親和・鱗親和・テゼレッター・ダイスファクトリー・ウルザソプター……など。モダン環境のアーティファクトデッキは(ランタンコントロール以外は)組んで回しておりました。

そんなこんなで2021年6月、モダンホライゾン2が発売されました。

発売前より「《ウルザの物語》ヤバくね?」「虹色の終焉》でチャリスが息してないの!」「一刻も早くクソ猿を禁止しろ!」「ドラゴン怒りマンヤバくね?」「瞥見が不快すぎる……」「悲嘆!ブリンク!悲嘆!蘇生!」「何枚禁止になるかなぁ~?」と話題になっていた、超絶パワーカードの詰まったセットです。

そんなモダホラ2発売直後より、私は新時代ファクトデッキとして話題になっていた青黒ウルザフードを組み、使用していました。

ウルザフードについて軽く説明をするなら、「《地獄料理書》+《アスモ》+《楕円競争》(通称・アスモフードパッケージ)に《最高工匠卿、ウルザ》を組み合わせたアーティファクトデッキ」です。また、上記メインパーツの他《エムリー》+《ガラクタ》の無限アドバンテージエンジンや、メイン《真髄の針》《魂標ランタン》による一部デッキの封殺など、非常に弄り甲斐のあるデッキでした。率直に言って、ブン回れば無敵なのではないか?という楽しいデッキでした。…………が、

ウルザフード難しい

一方、ウルザフードを回していると、どうにもならない歯痒さを感じる事がありました。「《楕円競走の無謀者》、引けないとデッキがクソ弱いけど2枚以上重ね引きするとそれはそれでデッキがクソ弱い問題」です。

《ウルザの物語》や《アスモ》のおかげでサーチが可能な《地獄料理書》とは異なり、《楕円競争の無謀者》はナチュラルドローで1枚を引き込まねばならないのです。しかし1枚あればエンジンは回るのです。2枚もいらんのです。エンジンを回すパーツとしては一級品ではありますが、こいつは基本的にバニラクリーチャーなのです。「《楕円競争の無謀者》を確実に1枚引き込む為には構築段階で4詰みせねばならないが、4詰みしたせいで重ね引きするリスクを増やしてしまう」というウルザフードの構造上の矛盾に、自分は苦悩しておりました。

また、デッキの多くをアーティファクトに頼っているせいで、アーティファクト対策カード1枚で戦場の全てのパーマネントが機能停止するというのも悩みでした。具体的には、《溜め込みやのアウフ》と《大いなる創造者カーン》です。デッキの除去パーツを《アスモ》と《上天の呪文爆弾》に頼っている都合上、「《地獄料理書》が機能しなくなったので食物作れません!負け!」「メイン《カーン》は無理!」など。ファクト使いの方ならば、そういう経験もおありではないでしょうか。

プラス、これは私のプレイングスキルの問題かもしれませんが、初手のキープ基準が難しく感じました。特にマリガン後に「《エムリー》で《楕円》が落ちる事を願ってキープすべきか? 2度目のマリガンをすべきか?」「《アスモ》を唱えるためのディスカード手段が無いが、後手ドローで《地獄料理書》か《通りの悪霊》を引ければ最強のブン回りが見える…………この手札に賭けるか……?」という7枚を引いてしまい、さらにもう一度マリガンすべきか否かの選択を迫られるというのは茶飯事でした。こういうとき、往々にして下した選択は誤っています。

……と、色々とウルザフードを使っていた時の苦い経験を語ったのですが。裏返すなら、前述の苦い経験への対抗策を自前で準備できるなら、最強のウルザフードが組めるのではないか? と思ったのです。

自分が感じたウルザフードの弱点・難しさは以下の3つです。

①《楕円競争の無謀者》、1枚引きたいけど4枚入れたくない問題

②《カーン》や《アウフ》対策できないと一瞬で負ける問題。特にメインから入っている《カーン》は危険

③初手キープが難しい問題。すべてのカードがオンリーワン性能なので、4枚のパーツに代替パーツが無く、マリガン判断をミスると勝手に負ける

③は自分のプレイングスキルや判断力のせいですが、②はファクトデッキ故の宿命であり、①に至ってはアスモフードパッケージが抱えた構造上の矛盾であると考えています。

そして、上記①~③の問題点に対して自分が取ったアプローチは以下の通りです。

①《楕円競争の無謀者》を4枚入れたくないなら、別の《楕円競争の無謀者》っぽい何かで茶を濁せないか? できれば、軽くて有用な能力を持ったカードだと嬉しい。具体的には《楕円》が3枚、《何か》が3枚など。そうすれば《地獄料理書》で捨てたいカードが6枚入る事になり、初手に引き込める確率も大幅アップするだろう

②《カーン》や《アウフ》を除去できる否アーティファクトカードは存在していないか? 現状では《アスモ》が《アウフ》対策の役目を担っているが、4枚だけでは厳しい。できれば更に4枚。可能であれば、さらに2枚で合計10枚は欲しい。カーンは……どうしよう……PW除去欲しいなあ……

③初手に不足しているメインエンジンパーツを探す方法は無いのか? 鱗親和使用時にサクり台を求めて《古きものの活性》を唱えたみたいに……

上記①~③のアプローチを満たせるような都合の良いカードがあるのでしょうか。仮にあったとしても、それらをまとめ上げてうまい具合にデッキとして成立させられるのでしょうか。

っていうかもうウルザじゃなくなったよねこれ。

ウルザを捨てるとき

結論として、私は①~③のアプローチをとった結果、ウルザ戦略を捨てる事になりました。すまねえ爺ちゃん……アンタが強いのはわかっているんだが、どうにもウルザフードは性に合わねえんだ……。

で、取ったアプローチについて。

①の課題ですが、ここは食物シナジーを持っており、戦場に出ただけで1点のドレイン効果が誘発する猫チャン……《大釜の使い魔》に白羽の矢が立ちました。

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何気に、相方である《魔女のかまど》が《ウルザの物語》でサーチ可能というのも嬉しいポイントです。エルドレインリリース後のスタンダードにて、この2枚のシナジーで延々と攻撃をシャットアウトされた経験のあるアグロ使いの方も多いのではないでしょうか?

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モダンでも強いぞ! キャットオーブン!

②の課題について。やはり、クリーチャー/PW除去が出来る万能カラーといえば緑黒か白黒でしょう。何かないかな、良い感じのカードは無いかな。アスモフードエンジンとシナジーがあって……クリーチャー除去ができて……回避能力があって……

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いたあああああああああああああああ!!!!!!!!!!

ここで《サワギバ》です。運命の出会いでした。

3マナ3/3の標準サイズに3つのメリット効果を持ったモダホラ2の新顔です。やはり彼を使う上でのメインとなるのは、リストークン生成能力でしょう。《地獄料理書》で《楕円》や《猫》を投げると無料でリスが出るんです。たかがリスと侮る事なかれ。彼が生成するリスはチャンプブロッカーであり、かまどに投げ込む食材であり、除去能力の火種でもあります。終盤は盤面にリスが10匹くらい並ぶので、ズドドドドドと相手を殴打してくれます。

プラス、何気に彼って森渡りを持っているんですよね。こっそりと、しれっと、目立たないようにテキスト1行目に3文字だけ「森渡り」と書かれているんですよね。これも結構忘れられがちなのですが、《ヤヴィマヤ》を使ってすべての土地を《森》にしたときなど、重要な効果となります。

っていうか《サワギバ》の隣でリスを《かまど》に入れると、なぜかリスが復活するんですよね。一体何が起きたんだろう……。

さて、ここで《サワギバ》を採用したことにより、デッキカラーが緑黒になりました。ウルザフード時代は青黒でしたが、サワギバフードとでも言うべき新生デッキのカラーは緑黒です。そんなワケで緑黒カラーに絞ってアプローチ③を考えたのですが…。

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《猫》《アスモ》で食物サクってマナ払うと手札増えるのってすごくね?

1T《ガチョウ》→2T《パンくず》→《ガチョウ》マナ能力で誘発は基本

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+1で《猫》と《楕円》探せるやん!

っていうか-2でカーン倒せるやん!

《地獄料理書》で墓地から回収できるやん!

と、この2枚が音速で内定しました。メインエンジンの《アスモ》+《楕円》が揃っていなくとも、サブエンジンのキャットオーブンを回しつつパンくずを解決していたらメインエンジンパーツが揃ってデッキがフル回転など日常茶飯事です。

解決にマナを要するものの、《パンくず》のアドバンテージ供給力はとんでもないです。食物をサクる手段の《アスモ》と《猫》がマナを要求しないので、簡単に1マナが支払えます。《パンくず》を活かしたくてメインボードにインスタント&ソーサリーを入れていないまであります。

その他、「食物デッキなのだから当然《ガチョウ》が入るだろう」「デッキカラーが緑軸になったのだし、《トロール王》も入れていいな。7枚目以降の《料理本》で捨てるカードだ」「マナクリの5枚目が欲しいなあ。《下賤の教主》なんか賛美するから森渡り《サワギバ》と相性が良さそうだ」などの経過を経て、現在のデッキレシピとなっております。

長々と書きましたが、纏めると「青黒ウルザフードを使っていて感じた歯痒さを解決しようとしたらサワギバフードが完成した」という感じです。

長くなったので、今回はこの辺で終了。完璧自己満足記事なので、多分②(サイドボーディング編or更なる改造案or真夜中の狩り以降)もどっかで書くと思います。

お目汚し失礼しましました。


追伸:《ウルザ》の爺ちゃんを諦めはしましたが、依然としてモダンでファクトデッキを使いたい気持ちもあり、鱗親和も回してます。《ザーバス》面白いよ!

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