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ukka結城りなに、元AKB48前田敦子を見た話

私と前田敦子の話。

 この記事の読者に、「前田敦子」―この名前を見て、誰のことか分からない人はいないのではないか。AKB48の初期メンバーにして不動のセンター、AKB48の黄金時代を作った立役者、それが彼女だ。
 前田敦子さん、ううん、やっぱりあっちゃんと呼ばせてほしいのだけれど、私がAKB48を好きになったBINGO!リリースの頃にはもう完全にセンターの座についていた。センターの座についた、とはいうものの秋葉原の劇場でやられていたチームA1st公演のPartyが始まるよ公演のセットリストを今見ると、最初からセンターとして生きてきたアイドルだった。
 AKB48の人気が全国区になる前、当時からあっちゃんは実力でセンターを勝ち取ったわけではない、秋元康のお気に入りだから、と揶揄する人もたくさんいたけれど、私はコンサートで、狭い劇場の公演で、歌い踊るあっちゃんの姿を見るたびにセンターがこんなに似合う人はいないよなあと思っていた。たぶんちゃんとあっちゃんと向き合って見たことがないからそんなことが言えるんだろうなあと。

 何がどうして、私があっちゃんのセンターに惹かれたのかを当時もずっと考えていた。この記事を書くにあたってまた改めて考えていたのだけれど、やっぱり10年経った今でも分からない。
 優子こと大島優子ちゃんのほうがダンスはダイナミックでかっこよかったし、にゃんにゃんこと小嶋陽菜ちゃんのビジュアルは最強だったし、どう考えてもアイドル性っていう意味ではまゆゆこと渡辺麻友ちゃんの方が上だった。トークは指原のほうがおもしろかったし。当時のAKB48は本当にスターぞろいで、すごくキラキラしていた。
 それでも、私はあっちゃんがAKB48を卒業するまで、AKB48のセンターはあっちゃんしかいないと思っていた。ステージでセンターに立った時に、どうしても一番光り輝いてしまうアイドル、それがあっちゃんだった。
 その輝きは才能でもなんでもなくて、あっちゃんの背負う物語性が人を惹きつけてやまなかったんだと思う。引っ込み思案で、歌もダンスもうまくなかったその辺にいるような普通の女の子。でも、ガラスみたいな透き通った声で、手足が長くて、笑顔が可愛くて、超マイペースで考えていることつかめないけれど、誰よりも真面目でストイック。何よりそんな普通の女の子が、センターに立つ覚悟みたいなものが、あっちゃんを光り輝かせていたと思っている。AKB48という物語の主人公、それが前田敦子だった。

私と結城りなの話。

 話を表題に戻す。私がりなちゃんこと結城りなちゃんに出会ったのはukkaの新メンバーとしてデビューした2021年11月23日のことだ。私がukkaを好きになったのはコロナ禍の2020年春で、ライブが開催されるようになってすぐ桜井美里ちゃんの卒業、ツアー途中での水春ちゃん(現:水映)の脱退を迎えた。そこからツアーを経て4人体制のukkaを見るうちにどんどん好きになっていった経緯があるので、正直4人のukkaのことが大好きだった。
 オーディションを経て新メンバーが結城りなちゃん、葵るりちゃんに決まった。りなちゃんの第一印象は、「歌もダンスもそこそこ上手くて、笑顔の可愛いそのへんにいそうな女の子」だった。
 自分の中ではツアーが始まって姿を見守っていく中で、二人の成長やキャラクターは評価していたけれど、あくまで今までいた4人のメンバーとはなんとなく区別して見ていて、「新メンバー」としての位置づけから抜けきれていなかったと思う。

 でも、2022年8月28日の@JAM EXPO2022。
 ukkaのステージはお昼過ぎの横浜アリーナのメインステージで、前の演者のパフォーマンスもあってか結構な熱気に包まれていた。いつものovertureから始まって、ukkaの一曲目はAM0805の交差点。りなちゃんのAメロから曲が始まる。
 広いステージのセンターに立って、りなちゃんは丁寧に確かめるように、発声したあと、「お砂糖入りのカフェラテで…」の歌い出しでカフェラテをゆっくりと回す振付をしながら広い横浜アリーナをぐるっと笑顔で見渡して、あっという間に広い空間を自分のものにしてしまった。こんなに広いステージに立つのは初めてなはずなのに。その姿を見た瞬間、鳥肌が止まらなくなって、同時に前田敦子を思い出してしまった。誰よりもセンターが似合うあっちゃんの姿を。正直その日のライブは、その姿しか覚えていない。

 あっちゃんとはバックボーンもキャラクターも全然違うけれども、りなちゃんの持つ物語はなかなか主人公のそれだと思う。百田夏菜子を始めとしたアイドルに憧れてオーディションを受けるも落ち続けた普通の女の子。
 やっと合格をつかみ取った、ukkaへの加入時点で高校3年生の既に18歳。アイドルとしてはかなり遅咲きだ。後から聞くと、オーディションを受けた時点では大学進学するつもりで、お披露目のライブのレッスンと大学入試の時期がかぶっていたとか。その後加入して初めてのツアーのファイナルでメジャーデビュー発表。まさにシンデレラそのものである。
 アイドルが大好きな普通の女の子からあっという間にステップを駆け上がったりなちゃんの先にあった、初めてのアリーナクラスの大きなステージが@JAM EXPOだった。それなのに「私の居場所はここだ」と私に教えてくれるかのように、りなちゃんはステージのセンターで誰よりもきらきらしていた。そのくらくらするような主人公然とした輝きに、私はあっちゃんの姿を見てしまった。
 それでも、その後の特典会の中で「ほんと、めちゃくちゃ緊張した~」と屈託のない顔で笑った姿と、ステージ上のきらめきのギャップが彼女の一番の魅力じゃないかと思っている。ダンスも歌も、今でこそもう、新メンバーなんて呼ばせないくらいの輝きを放っているけれど、ステージの外で話をするりなちゃんは少しおっちょこちょいで親しみやすくて優しくて、笑顔が可愛い女の子のままだ。
 あの瞬間にukka第二期の主人公はりなちゃんだと確信したし、これから先のukkaの未来と、その主人公であるりなちゃんの姿をこれからも見守っていきたいな、と私は思う。
 
 

終わりに。

 ということで、そんな結城りなちゃんを始めとした
 みんなビジュアルが強くてかわいいのにかっこよくて、
 ダンスが揃っててうまくて、
 ソロもユニゾンも強い歌声で、
 さらに曲もオシャレでポップなものからキュート、クールなものまであれもこれも良曲揃い!
 なukkaのライブツアーが2023年2月26日横浜を皮切りに、仙台、名古屋、大阪、福岡、東京と6箇所で開催されます。

 これを読んだ皆様にはりなちゃんのセンターに立つ姿を見に来て、前田敦子のオーラを感じてほしいなと思います。ukkaのワンマンに来たことない方はなんと!ツーショット無料が一回とのことなので、気軽に遊びに来てほしいです。新規じゃなくても、現場を離れてしまってるみなさんにも、今のukkaが最高のukkaだって胸を張っておすすめできます。
 川瀬あやめちゃんのどれだけ可愛く踊っても全然ブレない歌声はもはや演歌歌手のような貫禄があって圧倒されるし、
 村星りじゅちゃんのあの美としか言いようがない顔面から繰り出される伸びのある高音が最高だし、
 芹澤もあちゃんのフランス人形みたいなお顔と一ミリもブレない体幹のダンス、
 茜空ちゃんの美しくて伸びやかでしなやかなダンスと、コケティッシュな歌声、 
 葵るりちゃんのとにかく可愛いくて小さいお顔と、艶のある中低音のギャップ、
などなど見所には事欠かないツアーになること間違いなしです。
 現在各プレイガイドに販売中なので、ぜひ今のukkaをみんなに見てほしいなと思います。

それでは皆様、ツアー会場でお待ちしています。


 これは余談なんですけど、この記事でもだいぶ参考にしたIDOL AND READのインタビューで、りなちゃんが前田敦子さんが好きって言ってたので、なんとなく答え合わせができたようで嬉しかったです。スタプラフェスやその他で結城りなさんが気になった皆様にはぜひ読んでいただきたい。ボリュームすごくて、そして本当にシンデレラだなあと思うので。
 ↓のリンクから取材レポが読めます。


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