国際情勢を語り合う会(2019/05/21)

毎週開催している国際情勢を語り合う会の内容を備忘録もかねて記しておきます。実際に話していた内容にその後発生したことやちょっと調べたことなども入ってます。

①Google ファーウェイへのソフト提供停止
米中貿易摩擦の一環として、Googleはファーウェイへのソフト提供を停止。これにより、今後のファーウェイ製品ではGoogle PlayやGmailなどのソフトが利用できなくなります。
これにより中国国外でのファーウェイ製品の競争力は落ちることになりますが、中国国内ではもともとGoogleは使えないので影響は限定的です。一方で中国国外製品の競争力は一時的に落ちるものの、代替ソフトをファーウェイ側で用意し、それが普及すれば結果的にGoogleがとれたかもしれないシェアを奪うことができる、と考えることもできます。

②アメリカとイランで軍事衝突のおそれ
イラン近郊でサウジアラビアの船舶損傷、サウジアラビアの石油パイプラインへの攻撃、イラクのアメリカ大使館のあるエリアへのロケット弾攻撃と、アメリカとイランとの間で緊張が高まっています。イランが直接攻撃したと明言されたものはありませんが、さらにこのような攻撃があるといつ戦争になるかわかりません。現状ではアメリカ側から攻撃する大義があるとまではいえませんが、イラク戦争、シリア内戦に関与したときもそれほど大きな大義があった訳ではないのでイラン周辺の動きには注意が必要です。

③アラバマ州妊娠中絶をほぼ禁止へ
ことし初めバーモント州では出産前日でも中絶できるとしたのに対し、アラバマ州では性的犯罪を含めたほぼすべてのケースで中絶を違法とし、ミズーリ州でも同様の法案が成立しました。これに対しておそらく、このような法律は違法である、と連邦裁判所に持ち込まれ、連邦最高裁まで争われることになると思われます。現在連邦最高裁は妊娠中絶を是としない保守派が過半数(9人中5人)を占めており、45年前に堕胎の権利を認めたロー対ウェイド判決が覆る可能性もあります。一連の流れはトランプ支持層であるキリスト教福音派のよるものと思いましたが、当のトランプはこれは行き過ぎである旨のツイートをしており、来年の大統領選に向けてひとつの争点になりそうです。

④今週末のEU議会選挙
今週末は5年に1度のEU議会選挙です。各国の極右政党(フランスの国民連合、イタリアの同盟、ドイツのAfDなど)が支持を集めており、それらの議員が結束することでEUの法律を通りにくくし、EUの力を弱めさせる可能性があります。
またイギリスではブレグジットに賛成の党が勝つか反対の党が勝つかにより今後の方向性が見えてくるかもしれません。

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