備忘録ー急行列車の思い出

いまやほぼ絶滅状態のJR(旧国鉄)急行列車。特急券より少しくお安い急行券を買って鈍行より速いが特急ほどはとばさない、あるいは路線によっては最上位の種別だった今は昔の列車は時に庶民の味方であり当時はおそらくいちばん旅情を掻き立てられる移動の手段だったかと。今みたいにあちこちに高規格の高速道路があったり地方で高速バス路線が発達したり、自家用車の性能が上がったりするとそちらの方が何かと便利で自分も今は車🚗を使います。でも自分のこどもの頃はまだ急行列車があちこちで走っており特急はちょっとお金のある人や時間第一の仕事の移動向けで家族で旅行なんてときはまず急行での移動を選択したものです。
なもので、メモとして、自分がこれまで利用した急行列車を記憶の彼方から呼び寄せてみましょう。

急行 丹後
乗車区間 :京都〜天橋立
普通車自由席、キハ58

 小学生の頃、夏休みの旅行に家族親戚で丹後の海に出かけたときに利用しました。まあ思い出といえば2日目に熱を出して宿で寝込んでいたことくらいでしょうか。

急行 立山
乗車区間 : 京都〜金沢
普通車自由席、475

急行 能登路
乗車区間 : 金沢->輪島、珠洲->金沢
普通車自由席、キハ58

(このたびの地震で大変な思いをされている方々にはいち早い復興を祈りお見舞い申しあげます。)

 上記2列車は中学生の時に夏休みの旅行で能登半島一周を家族で行ったときに乗りました。当時はルート周遊券なるものがありまして、これまた当時の国鉄が独自に観光ルートを設定したもので、(他の周遊券でもそうだと思いますが)急行の自由席は追加料金不要のため、選んだものです。まあ特急のほうが座席がふかふかしていて速いので(さらに列車によっては食堂車まで付いていた!)快適なのは間違いないですが背に腹はかえられません。北陸本線は当時特急列車(雷鳥、しらさぎ、加越、他)が1時間に片道4〜6本通るほどの優等列車過密路線でそのうえ急行列車も1〜2本/時(立山、くずりゅう、他)あり、まあこの急行列車たちは今の京急の各駅停車みたく通過待ちをあちこちで強いられ、まあ時間のかかること。垂直のペチャンコの背もたれに揺られてよく両親は我慢したなあと今となっては思いますね。
 この立山号、富山から立山と宇奈月温泉(うなづき号)に向けて地方鉄道に乗り入れるなかなかマニアックな列車でした。列車によってはグリーン車やビュッフェ(今でいうところのイートイン付き売店)もありましたよ。ヘッドマークもついていました。最近企画で復活運行があったみたいで、北陸新幹線の延長でさらに暇になる在来線の活用法としてはなかなかよいんじゃないでしょうか。
 金沢に着くと軽く市内観光のあと能登路号で能登半島に向かいました。帰りも含めて乗り鉄的趣味では途中少しだけ海が見えるところがあったり、もう廃線されましたが穴水と輪島の間は山岳区間でディーゼルエンジンがひいひい言いながら坂を登っていた記憶があります。まあ七尾線能登線の廃線区間はそれはそれは旅情そそるルートでした。。

急行 日南
乗車区間 : 都城〜博多
B寝台下段、24系25

 学生時代、昭和末期ですねえ、合宿免許先の都城からの帰りで実家のある京都への経路で利用しました。夜行列車は初めてではないものの、寝台列車は生まれて初めての体験でした。
 お世辞にも寝心地がいいものではなかったです。が、旅情は味わえたかな。横になるだけでも儲けものです。

急行 銀河
乗車区間 : 京都〜横浜
B寝台下段、24系25

 就職で実家を離れ、横浜に引っ越すときに乗りました。新幹線や高速バスなどいくらでも選択肢がある中で銀河号を選びました。オール寝台車の急行列車ってあまりなくてこの珍しさに惹かれました。
 夜中の東海道線を比較的静かに過ごすにはよい選択でした。朝になるともう神奈川県で忙しい一日の始まりを自分の新たな人生のステージの第一歩と重なって感慨深かった記憶があります。

急行 はまなす
乗車区間 : 南千歳〜苫小牧
普通車自由席、14系

 身内の急な出来事があってその日の夕方遅くに羽田を離れ、夜8時過ぎだったかな、新千歳に到着しました。いつもなら迎えの車かバスで苫小牧に向かうのですが、この日はあいにく迎えがなく、バスも最終が出た後でJRを使うしか選択肢がなくその中で最速だったのが南千歳乗り換えのはまなす号でした。
 乗車区間も短めなので最安の普通車自由席で途中駅から失礼しました。夏休み期間中だったので席は結構埋まっていました。窓側は満席で空いている通路側に座らせてもらいました。大半は夜通しで函館方面に向かわれる方々でリクライニング席を倒しておやすみ中でしたね。たぶんこれが最後の急行列車での移動です。
 14系は初めてでしたが車両によってはディーゼル発電機を列車の電灯や空調の電源用に搭載していることがありそこはまあうるさくて余分な振動もあって客車列車のくせに快適でないハズレ車両に当たることもあります。自分は短区間利用のため気にするまでもありませんでした。
 はまなす号は札幌函館間は電化区間を含めてDD51型ディーゼル機関車の(基本重連)牽引なので乗り鉄としてはちょっとお得な気分になりました。

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